おはようございます。
リュウです。
今日は第5章、「バフェットがけっして手を出さなかった企業」です。
前回書いたとおり、
バフェットは「価格競争型の企業」に手を出すことはありません。
P52に載っている、
価格競争型の業種の例を引用します。
・インターネットポータル経営
・プロバイダ
・メモリチップメーカー
・航空会社
・穀物生産
・鉄鋼業
・石油・天然ガス
・林業・製材
・紙・パルプ
・自動車
一見大きな利益を上げていると思われる、
航空会社などが入っています。
これは、飛行機を使って出かける際、
格安航空券を使っても、ビジネスクラスを使っても現地にいけることから、
多くの人は格安航空券に頼るようになっていったためです。
利益率が磨耗してしまったことによります。
これらの産業は、景気によっては一時的に好転することはありますが、
長期的債務が多く、不景気には内部留保を少しずつ消費していっていまいます。
バフェット自身が経営するバークシャー・ハサウェイ社。
元々は繊維業の会社でした。
とても割安で、利益を有る程度上げていたバークシャーに、
バフェットは投資をしました。
しかし、繊維業自体が価格競争型企業であり、
斜陽産業だったため、
利益率が低く内部留保を削っていくようになります。
どれだけ利益を上げても、
新しい設備で新製品を大量に販売できる施設を購入しないといけません。
そのため、固定資産にかかる費用が大きくなります。
そのためバフェットは、
断腸の想いで繊維部門を切ったわけです。
このように、価格競争型の企業は、
一見割安に見えても手を出すべきではない企業です。
また、長期債務も多く、
長期投資において株主に不利な会社になることでしょう。
そのため、「価格競争型の企業」は、
バフェット氏は手を出さないタイプの企業なのです。
ただ、バフェット氏は上記「手を出さなかった」産業の中で、
2003年、石油産業で中国の政府系企業、
「ペトロチャイナ」に投資をしていたことがあります。
採掘から精製、販売まで一括で行い、
1万以上のサービスステーションを持つ「ペトロチャイナ」が、
バフェットの見立てのブックバリューの3分の1程度だったため、
一気に購入を仕掛けました。
採掘から精製、そして販売網の大きさで、
価格競争型の企業ではなく、消費者独占型の企業に当たる何かを感じたのだと思います。
そのため、上記太字の産業も、
不利になりやすい部分がありますが、
競争力を持つ可能性があるのかもしれません。
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