リュウです。
今日は第86回、「劣悪なビジネスではなく、優良なビジネスを選ぶこと」についてです。
No.86
われわれは、投資先についてあれこれと口出す気はない。
相手を変えようとする手法は、投資でも結婚でも、
事態を悪化させるだけである。
経営者が有能であっても、無能であっても、
ビジネスの根源的経済性は一定に保たれる場合が多い。(P150)
No.24でも言っていましたが、
経営基盤が脆弱な環境だと有能な経営者が出ても、
脆弱な経営基盤に負けてしまう。
という言葉のとおり、
経営者も重要なのですが、
それ以上にビジネスの根源的優位性があるビジネスに投資をするのが望ましい。
仮に現在、良くない経営者が運営している優良な会社でも、
かつての優良な経営者が運営してきたため、現在の良い会社になったのでしょう。
自動車会社や航空会社、繊維工場、百科事典など、
現在の経営基盤そのものが利益を出しにくいビジネスに対して、
わざわざハイリスク・ローリターンの戦いを挑む必要はないのです。
そういった意味では、
現在、良い会社を作り上げてくれた過去の経営者に感謝して、
私たちも投資をさせてもらえばよいかと思います。
結論としては、
経営基盤が磐石であり、
誰でも経営できるビジネスであることが望ましい。
(さらに言うと、経営者が完璧ならば割安になった瞬間に買い占めても良い)
ということです。
ところで、「投資でも」はともかく、
「結婚でも」という言葉をあえて使っているところが非常に気になりました。
バフェットは、前妻スーザンについてどう思っていたのでしょうか。
「スノー・ボール アリス・シュローダー著」を見る限り、
スーザンを愛してはいたと思うのですが、
別居以降、思うところがあったのかもしれません。
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リュウです。
今日は第87回。「無知と投資」についてです。
ウォール街は、一般的なサラリーマンくらいの資産を持つ方ならば、
誰にでもチャンスをくれる場所です。
しかし、無知な方には、
ウォール街は容赦なく私たちのお金をせびりに来るのです。
No.87
リスクは、自分の行動に対する無知から生じる。
バフェットは、
投資に関して詳しくない方は、インデックス投資をすることが望ましい。
というようなコメントを残している。
バフェットは、企業を購入する前に必ず、
「どういう理由でその企業を購入するのか」を箇条書きにするそうである。
なぜ自分は、今日、
武田薬品工業(4502)に300株(約120万円)の投資を行うか。
マクドナルドHLD(2702)に、500株(約100万円)の投資を行うか。
ということについて、あなたは答えられますでしょうか。
実は私も、投資を始めたころは、
これについて答えることができませんでした。
しかし、理由がしっかり固まってない株式に限って、
あとで、ものすごく高い買い物をしてしまったと後悔することが多いのです。
買ってからでは遅いのです。
買う前に、候補の企業に対して、
バフェット流ならば、バフェットの投資要件10個について精査し、
(麗しのバフェット銘柄、バフェットの銘柄選択術などに書かれているもの)
その企業をどうして買うのかを説明できるくらいであるべきです。
リスクが見えていない投資は、
リスクが底なしに襲い掛かってくることがあります。
バフェット流の投資家を目指すのならば、
リスクがどの程度で、どれくらいの成長をする企業かどうかを、
自分の口で(文章で)、説明できるようになることが望ましいです。
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リュウです。
今日は第88回です。
「証券会社の株式公開や社債募集について」です。
No.88
どうしてもああいうのが欲しいなら、
星の名前がついていない曜日に買いなさい
証券会社は、新規公開株(IPO)や、社債募集を公募することがある。
バフェットはこのような金融商品に手を出したことはない。
バフェットの推測によると、証券会社はこれらの商品の売り出しにあたり、
自社の利益を確保するために、上限いっぱいの価格を設定しようとするため、
投資家が安値で手にできる可能性はほぼない(P152)とのことだ。
そもそも、新規公開株などは、
上り調子のため、市場に出た瞬間は大きく株価が沸騰するものである。
そのため、2,3ヶ月すると適正な価格に調整されて、
買い時が訪れることだろう。
繰り返すが、
バフェット氏は、IPOなどに手を出したことがない。
彼は、新規公開された株が適正価格より安くなったときに購入するのである。
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リュウです。
今日は第89回。
「誠実な経営者に投資すべき」ということについてです。
No.89
われわれ経営者は、公平無私を肝に銘じるべきである。
公人として他社をあざむくような経営者は、
私人としてみずからをあざむく結果を招くことになるだろう。
バフェットが企業の経営者の質を見る際に、
能力や行動力以上に大切にするものがあります。
それは「誠実さ」です。
自分のミスを潔く認め、
ミスから教訓を得る経営者を良しとしています。
逆に、自分のミスを他人や環境のせいにしようとする経営者は、
重要な事柄について、自己および他者を欺く可能性が高い。
そのため、自分の思い通りの数字を出せなくなった経営者は、
会計の部分などで虚偽の記載をして、
投資家や社員に迷惑をかけることがある。
利益や資産はある程度知識があれば水増しをすることができます。
それに伴い、粉飾決済が行われ、
実利益に反する財務諸表でわたしたち投資家を欺こうとするのです。
わたしたちが投資家と私的をつけるべきことは、
バフェットの経営者に対しての視点を見習い、
「誠実な経営者」が経営する企業を選ぶことといえるでしょう。
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リュウです。
今日は第90回、
「根源的経済性を持つ株式を選ぶ大切さ」についてです。
多くの人々は、
根源的経済性が低いビジネスのために働き、
同ビジネスに多くのお金を投資しているようです。
しかし、効率のよいビジネスに投資をして、
効率のよい給与、投資リターンを得るほうが、
はるかにミリオネアになるために苦労せずにすむのである。
バフェットは、「バークシャー・ハサウェイ」という企業の投資から、
それを学ぶことができた。
当時のバークシャー社は、繊維会社として経営を行っていた。
バフェットは、この企業を割安な株価で企業を買収したが、
その後、どれだけ企業や設備に資産を投入しても、
アメリカで生産を続ける限り、海外の競合他社にかなわなかった。
バフェットは、企業をとても大切にしており、
バークシャー・ハサウェイの繊維事業を保護してきたのだが、
ついに1985年にその繊維事業を閉鎖せざるを得なくなったのである。
以上により、
根源的経済性がある企業に投資をすることが、
成功するために重要な条件になります。
かつて栄華を誇ってきた産業も、
時代によって、根源的経済性が失われる可能性があります。
たとえば馬車用のムチを製造する企業、
最近だとビデオデッキを作る企業、
かつて月1万円くらいユーザから課金していたインターネットプロバイダなど、
時代によって根源的経済性が失われる企業は注意すべきです。
100年たっても飲み続けられるコカ・コーラ、
100年たっても食べ続けられるマクドナルド、
100年たってもひげをそり続けるジレットのかみそりなど、
根源的経済性を保ち続ける企業を所有するのが望ましいといえます。
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