【本】(379回)バリュー投資の強化書(その5)

おはようございます。

リュウです。

今日は財務諸表の見かたのまとめをしていきます。

バリュー投資の強化書 角山智

前回までで、

貸借対照表、損益計算書を見てきました。

今回は、キャッシュフローについて見て行きます。

キャッシュフローは、

「お金の増減」を読み取ることができます。

昔、2つの会社が、

自分の会社のものを相手に売り、買い戻すという内部的な作業をして、

「売上は大きいけどキャッシュが増えない。」という状態を作りました。

他にも、「在庫を増やすことで見た目の資産を増やす。」

「売掛金を無理やり増やして資産を増やす。」

というようなことをしている会社もあります。

これらは、いわゆる粉飾決裁の一つですが、

キャッシュフローの表を見ることで、

その「予感」を感じ取ることができます。

キャッシュフローには、

・営業キャッシュフロー

・投資キャッシュフロー

・財務キャッシュフローの3つがあります。

キャッシュフローで着目する点は5つです。(P51)

1 営業キャッシュフローを稼いでいるか

2 設備投資は適正か

3 M&Aや財テクに走っていないか

4 資金はたりているか

5 手元のキャッシュは残っているか


1 営業キャッシュフローを稼いでいるか

当期純利益から、営業キャッシュフローまでの計算の流れはP113に書かれています。

減価償却費が大きい(買ってすぐは 定額法<定率法)と戻りが大きくなる。

特別利益は加えない(取り除いて計算)。

など、当期純利益で飾りつけた利益の部分を削り取っていきます。

営業キャッシュフローの大きさは、

そのまま、キャッシュの増加に着目した指標だということがわかります。

日本マクドナルドは、これが年度によって増減しています。

2008年は、最終合計部分でもわかりますが、

キャッシュフローが減っています。

継続的に増加していく銘柄がやはり安定感を持つので、

不安定な銘柄なのかもしれません。


日本マクドナルド(キャッシュフロー計算書)

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2 設備投資は適正か


設備投資を行うことで、利益率や利益の総額が増えていきます。

設備投資を行うこと自体は良いことです。


しかし、自分が持っているキャッシュを超えた設備投資は、

時に会社を危険にさらすことになるでしょう。

営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを加えたもの

(もしくは設備投資(固定資産の購入額)を引いたもの)を、

フリーキャッシュフロー(FCF)といいます。

FCFがプラスであるならば、

物を売って、「稼いだ利益で設備投資が行われている健全な状態」です。


日本マクドナルドでは、

FCFは大小ありますが、一応プラスの値を示しています。


3 M&Aや財テクに走っていないか


投資キャッシュフローは、

「設備投資」と、「それ以外のM&Aや財テク部分の投資」に分かれます。

設備投資以外の比率が大きく、

特に、投資キャッシュフローの総和がプラスの場合は、

会社の資産を切り売りしていることをさします。

そして、日本マクドナルド社では、

設備投資以外の部分のキャッシュフローが5年間すべてプラスです。


これが何を意味するかというと、

店舗の整理のために行った閉店を表しています。


2008年が特に大きいため、

非採算店の閉店を行ったのは間違いなさそうです。


4 資金はたりているか


財務キャッシュフローは、資金調達や返済についてのものです。

借入金や配当金の支払いにより、

財務キャッシュフローはマイナスになります。

日本マクドナルドの場合、

借入金は2007年に2,000(20億円)増加しているのみで、

後の4年間で少しずつ返済を行っていることがわかるかと思います。


5 手元のキャッシュは残っているか

現金及び現金同等物の期首と期末の状況を確認して、

現金が増えているかどうかを確認します。

2008年はさすがに減少をしてしまいましたが、

後はおおむね良好です。

事業を整理し、収益率の改善を目指した結果が2009年に現れている可能性が高いようです。

このように、キャッシュフローでは、

手を加えやすい利益の部分をカットして、

実際のキャッシュの状況を見ることができるとても役立つ指標です。

キャッシュフローを説明する際に、

年度ごとに触れてまいりましたが、

実際のところは数年間を括って見ることが大切です。

短期的にキャッシュが増えても、

配当金を増やす方針を立ててでも居ない限り意味はありません。

だからMSNマネーで5年分のキャッシュフローを見て、

その推移を追う必要があります。

今回、例示として、日本マクドナルド社を出したのですが、

2007~08年ごろに大幅な店舗の整理、

ブランド力の向上を目指していたことをニュースで観た覚えがあります。

実際に2009年の利益率はやや高めです。

大成したかどうかがわかるのは今年度くらいになるでしょうか。

その他会社のIR資料などを参考にしていくことによって、

投資価値が高い会社かわかるかと思います。

一つ一つが長くなってしまったので、

5分割(4分割)に気づいたらなっていました。

自分が後で読み返すのに便利な仕様にしたので、

少々読む側も飽きてしまったのではないかと思います。

この本は、何度も読み返してみることです。

自力で財務諸表を読むことができれば、

長期投資で安定した銘柄を探し出し、安心して保持できるものとなります。

【長期投資をする人】には必ず役立つものになるでしょう。

オススメの本です。

バリュー投資の強化書 角山智

リュウ

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【今まで紹介してきた本のリスト】

(平成22年9月3日現在 374冊 / 379回

 あなたの読書の役に立てるとうれしいです。

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