世田谷区のラジウム事件に思う

受け取り方ひとつで、
印象がぜんぜん変わるということです。

世田谷区で発見されたラジウム入りの試験管。
毎時600マイクロシーベルトの放射線を出していたそうです。

これは、学校の放射線基準値の1マイクロシーベルト以下にするというニュースと比べ、
規模も桁も違います。

テレビではその放射線量を、
ニュースにこれでもかと流します。

この環境は危険でしょうか?

さて、暮らしていた女性は、御年90歳だそうです。

うちの祖母が亡くなったのが89歳ですから、
それより長生きしている。

放射線があふれ出ていたのだから路上で計測されたわけです。
すなわち、女性は、敷地内にいたためさらに放射線を浴びていた。
そして、50年くらい同じ住所で暮らしていた。

当初のニュースでは、放射性物質とだけ書かれていたようです。

セシウムとラジウムかどうかも判別できない技術で計測された放射線、
そもそも、セシウムとラジウムがどう危険度が違うかも学術的には諸説ありはっきりしないのです。

この環境は危険でしょうか?

今回の放射線騒ぎ、
そもそも、原発事故前からあったことです。

放射線が発見されるたびに、原発を私たち国民全体が叩きます。
しかし、それは正しいのでしょうか。

・原発は発電費用が安い

・放射線は危ない

などなど、外野やテレビのニュースを真に受けるだけではなく、
自分で考える必要があります。

ちなみに、この2つの疑問について、

原発の発電費用について、
ある発電関連(電力会社そのものではなく)起業で働く知り合いの話を聞きました。


「(国からの)補助金を含めると発電コストは原発の方が安くなるが、単体では火力のが安い。

 ただ、火力は環境問題、燃料価格の上昇に影響されやすく、今後は現実的な発電手段ではない。


だから、現状はやむを得ない部分がある。
安全面は、古い(仕様の)機体を使い続けたから状況が悪化した。

なお、風力・太陽光はまだまだ研究途中なので、効率的には悪い。」

とのこと。

あくまで末端の一社員としての考え方なので、
正しいかは不明です。

しかし、ニュースで流されているものとは全然異なり、
「原発は危険だけど安いコストで発電している」という2つの常識が崩れました。

また、放射線の危険性については、

「人はなぜ放射線に弱いか-放射線は少しなら心配無用- 近藤宗平」

という本を読んでみて、
個人的には印象が変わってきています。

チェルノブイリで計測した結果では、
実は放射線を浴びている人のが長生きで、
前立腺がん(?)だかを除き、がんの発生率は放射線を浴びなかった人より少ない。

また、奇形児が産まれる率が上がったのは、
放射線を浴びた(かもしれない)という環境におかれた精神的不安からくるものではないか。

という仮説を出しています。

当然、近藤氏の意見は100%正しいわけではありません。
おそらく、都合の良い統計も出していると思うのです。

しかし、こういう視点から見ることで、
「必ずしも放射線は危険といえるのだろうか」
と思うことが大切だと思います。

前振りが長めでしたが、投資も同様だと思っています。

サラダ油を担保にお金を貸していたアメリカン・エキスプレスの事件。

今でこそ、バフェットの最高のグッドジョブのひとつですが、
当時は、その詐欺事件で倒産するかもしれないと話題になりました。

しかし、バフェットはその高い競争力と支配力を見越して、
当時のパートナーシップの資産の数十%の資産をアメリカン・エキスプレス社にささげ、
裁判証言台で証言を行っています。

周りでは倒産しそうだといわれる企業に、です。

「本質を見抜く目」というのが投資では必要となります。

本質を見抜くためには、
事実として挙げられたニュースや情報について、

「本当にそれは正しいの?」

と思うことが大切です。

数字の根拠は偏ってないか?
開示してる情報はそれ以外にないか?
分析方法はまちがっていないか?


自分も、出てくる情報に感化されることが多々あるため、
少しでも、起きている事実や手に入れた情報に対して、
正しく解釈できるようになりたいものです。
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