リュウです。
今日は第56章。
いよいよあと7章です。
お金持ちは、お金持ちが有利になる制度を国に求めることができる。
ロビー活動を見ていれば、
貧乏人を手助けするよりお金持ちを手助けすれば、
自分たちの懐も潤いやすいから有利であることは変わりない。
この章では、ストックオプションや相続税のあり方についての、
バフェットの意見や活動がありました。
●相続税について
贈与税の延長線上に相続税があります。
大金持ちがこどもに資産をうけつぎ、
富裕層が永続なる地位を握ってしまう環境をバフェットは良しとしませんでした。
1億5000万ドル以上の資産は相続税を100%にすべきという無茶苦茶な意見でしたが、
イワンとしてることは伝わると思います。
●ストックオプションについて
ストックオプションは、一定の金額で株式を購入できる権利で、
主に経営者や従業員に給与に加えて(もしくは給与の代わりに)支給されます。
ストックオプション保有者は、
株価が大きく上がると、オプションを使い株式を安く購入し、
資産を大きく形成することができます。
バフェットは、ストックオプションを費用計上すべきだという意見を述べています。
株価を上げようとして、社員はモチベーションを上げられる役割を果たしていると考えられ、
また、当時の会計制度としては費用計上をするものではないため、
会社の懐が痛んでいないように見える制度として、
とくに2000年前半辺りに日本企業(特に成長著しいIT企業)でも流行しました。
しかし、ストックオプションという制度、
株主側からするとまるでおいしくない制度です。
株式数が増えて、1株価値(EPSなど)が減ることで、
・1株辺りの配当が減る
・1株資産が目に見えない形で減る
・株価が下がる
社員(ここでは主に経営陣)は、
一攫千金を求め、ストックオプションを要求する。
しかし、目に見えづらい癌のような制度にバフェットは思うところがあったようです。
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