おはようございます。
リュウです。
正直、今回の本は紹介するか迷ったのですが、
検索でこられる方もいるようなので、
本を選ぶ際の参考にしてもらえればと思います。
この本によると、
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米国では消費活動の約80%を女性が担っているという。
ゆえに、女性に選ばれるマーケティングは必須である。
しかし、「女性向け」とは銘打たず、
自然な(透明な)アプローチが必要である。
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ということが1冊の本で書き綴られている。
その発想自体は悪くないのですが、
作家(訳者)の主観がものすごく強い本です。
統計は、女性が増えたことを多くあげているのですが、
では男性市場にも通じるか?
という肝心の比較してないことが多く、
本当に女性に対して向いている戦略かどうか、
読み取れない部分が多々あります。
また、この本の1番の難点は、
残念なことに、
本の随所に現れる、「女性が」という単語を「男性が」に置き換えても、
殆ど内容が通じてしまう部分がほとんどであること、です。
そのため、
【ただのマーケティング本と、さして変わらない】難点があります。
「年代別」アプローチをせよ。
「ライフステージ別」アプローチをせよ。
「種族別」アプローチをせよ。
この辺りは、男性・女性関係なく、
専門のマーケティング本にも載っていることです。
また、第9章のオンライン戦略は、
読むと混乱するので読まない方が良いかと思います。
著者が書いていることが本質的に矛盾しています。
リアルな買い物では、女性はウィンドウショッピングのようにあちこち駆けずり回る買い方をする。
しかし、ネットでは、オンラインで即買い物をし、次の仕事に取り掛かる。
にもかかわらず、
戦略の一つに「クイズ」などを置き、
息抜きの場をつくるべきだとしている。
しいて、役立つ部分は第1章~第4章。
ただ、他の社会心理学の本などを読むとわかるように、
女性心理については、もっと専門的に書かれている本があるので、
この本に無理に頼る必要はないかと思います。
及びライフステージの「子を産む」辺りの戦略です。
女性が大工仕事をするなど、
男性化をしてきているせいか、マーケティング方の本と似通っており、
「女性に選ばれる」と銘打っている割に、
独自のマーケティング手法に見い出せなかったのが非常に残念です。
部分的に役立つものもあるので、
全くオススメでないわけではないですが、
タイトルに期待して、
「女性に対してのマーケティング戦略を組み立てる」目的の方には、
力不足の本です。
【タイトル買いせず、本屋で中身を吟味してからかった方が良い】本です。
期待度が高すぎたせいもあるのですが、
とても物足りないつくりになっています。
訳者が偏っているのか、著者の原本が偏っているのか、
久々にかなり偏った本だったので、胸焼けがした本でした。
残念です。
リュウ
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(平成22年3月26日現在 219冊)
あなたの読書の役に立てるとうれしいです。
(※リスト更新が少々遅れております、徐々に加えていきます。)
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