スノー・ボール 第30章

リュウです。

第30章では、ついに保険会社を購入します。

バークシャー・ハサウェイは、繊維事業という不利な土壌のため利益が出せず、
バフェットはこの状況を打破したいと思っていた。

そこで、ナショナル・インディム二ティという保険会社を買収します。

バフェットはなぜ、保険会社を購入したか。

理由はかんたんで、
「手元のキャッシュを増やせる」という利点です。

保険会社は、普段はお金を集め、
被保険者の有事の際に、このお金から支払いを行います。

ナショナル・インディムニティが儲かっているときは、
手元にキャッシュがたくさんある状態です。

普段はそのキャッシュを運用にまわし、
逆に有事の際は、他の子会社から保険金の支払いに当てます。

このキャッシュの余剰を「フロート」といいます。

本来だと手元のキャッシュを増やすには、
金利や配当など手数料がともなうものですが、
保険事業では、これらのたくさんのお金が無利子で手に入れることができます。

こうして、手元の現金に不便をしなくなったバフェットは、
大きな投資をする環境が可能になり、加速的に大きくなっていきます。

「フロート」を得るためには、
株式の所有だけではなく、「買収と経営権」が必要になります。
つまり、わたしたちや初期のバフェットではできない手法です。

私たちくらいの資産の人が、
「フロート」というものを見つけ出せないものか、常に考えています。

フロートと、堅実な高利運用。

この2つが組み合わさると、ビリオネアが誕生するといっても過言ではありません。

なお、この後出てくる「ブルー・チップ社」も、「スタンプと商品の交換」という関連から、
商品を払うまでの間のキャッシュを目的として、
バフェットは購入したのではないかと思われます。

そして、ブルー・チップ社周りの事件で、
バフェットに災厄をもたらすのですが・・・。
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