おはようございます。
リュウです。
バフェット流投資法の拡大をするために、
色々な本を読んでいます。
その中の一つで役立ちそうなのが、
この「株式投資の未来 ジェレミ・シーゲル」です。
シーゲル氏はバフェット同様に、
長期投資を主とした投資方法とっており、
S&P500の企業について分析を行いました。
株式投資で長期保有することは、
債券よりさらに安全性が高く、リターンも大きい投資法のようです。
成長株に投資することが、
かえって低いリターンをもたらしてしまう。
過去に際立った運用成績を達成した銘柄は、
斜陽業界や低成長国に属しているケースが多いとしている。(P4)
シーゲル氏は、これを「成長の罠」という言葉で表現し、
ある種、フィリップ・フィッシャー氏の「成長株」という言葉とは違った視点で、
株式の長期投資を実施しています。
ではなぜ、
一見大きな利益をもたらしてくれる「成長株」が、
株式投資で有効ではないのか。
これは、新しいテーマに熱狂する投資家が、
その企業に過大の価格を払ってしまうところにあります。
成長の恩恵は、株主に還元されるのではなく、
技術の発明者や創業者、初期の開発資金を出したベンチャーキャピタル、
株式公開を仕切った投資銀行、そして、技術を享受する私たち消費者です。
株主は、「割高な企業を引き取らされて損を引き受ける」ことになる。
これは、1999~2001年のインターネットバブルを髣髴とさせます。
世界中が便利になり、創業者は大儲けをしたのにもかかわらず、
それに便乗した投資家のほとんどは、
バブルの崩壊後散っていることがわかります。
本書で実際に、
アメリカのコンピュータ企業IBMとスタンダード・オイル(現エクソンモービル)を比較してみた結果、
リターンの大きさを比較しています。
結果は、本書10ページによると
IBM:
株価上昇率11.41%, 配当利回り 2.18%, 計13.83%
スタンダードオイル:
株価上昇率 8.77%, 配当利回り 5.19%, 計14.42%
と、スタンダードオイルの運用が上回る。
(株価上昇と配当の総和がずれているのが気になるが、
恐らく配当再投資の複利があるためだと思われる。)
スタンダードオイルだけではなく、
奇しくも、コカ・コーラやクラフトフーズのような、
バフェットが購入した銘柄も高いリターンを生み出している。
これら企業に共通するのは、
・得意分野に的を絞り
・優れた商品を新たな市場に投入することに専念して世界に拡大した
この2点である。
1950~2003年で運用成績トップ4社は、
すべて国外市場が国内市場を上回っている会社である。
そして、国家単位でも「成長の罠」は通じており、
1990年代の中国は、世界経済の原動力になったが、
株価が過大すぎたため、投資家の期待を裏切ることとなった。
この本で、特に役立つと思われる、
成長の罠についてメインで読み解き、
最後に人口動態及び、その解決法について少し書いてみたい。
長期投資は、
ただ、成長する会社に投資すればよいというものではない。
ということを教えてくれる本です。
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