(396回)再:フィッシャーの「超」成長株投資(その4)

おはようございます。

リュウです。

今日も、フィッシャーの成長株についての考察をしていきます。

フィッシャーの「超」成長株投資 フィリップ・フィッシャー

昨日は成長株を探す上での「15のポイント」の4~6を解説してきました。

4 営業部門は平均以上の力を持っているか

5 投資する価値があるだけの利益率を持っているか


6 利益率を維持し、改善するために何をしているか


前回までのまとめとしては、

良い商品を持っているだけではなく、

それを作り出す生産力、

売り込む営業力が三位一体となって、利益を生み出します。

また、高い利益率が会社の成長を加速させます。

利益率の高さは、価格の高騰などによるような一時的なものではなく、

恒久的に利益を生み出す企業を選ぶべきです。


今回は7~9までを考察していきます。


7 良好な労使関係をい築いているか

労働者は、企業の利益を生み出してくれる大切な人材です。

険悪な労働関係が利益に影響を及ぼすことは言うまでもありません。

ストライキや怠業などにより、品質の低下、生産力の低下を起こします。

経営者と労働者の関係の良し悪しで注目すべきは「転職率」です。

同業他社の転職率に比べて、調べている会社が高い場合、

また、労働者に対して誠実でない経営者がいる企業は、

投資をする上で大きな心配のタネとなります。

バフェットの場合、

「労働組合が無いか、会社に協力的な企業」を選部という基準を持っています。

(ただし、企業経営に協力的な労働組合は例外)


8 管理職の能力を引き出すような環境をつくっているか


労使関係もそうですが、

管理職と経営者との関係が良好であるかどうかも大切な要素です。

最近の日本では、外部から幹部を雇う風潮が流行った時期がありますが、

内部に良い人材がいるならば、内部からの昇格させ、高いポストを確保することが大切です。

投資家が社内の管理職について「聞き込み」をするためには、

管理職の中で地位が異なる人を2,3人見つけて、雑談を行ってみると良い。

具体的に聞き出さなくてもある程度の情報が集まるようです。(P96)

9 管理職レベルの優秀な人材が豊富にいるだろうか

これは、8の延長線上にあたることです。

8までのポイントが当てはまるなら、

小さな会社ならば能力のあるワンマン社長がいれば成長していくでしょう。

しかし、その中心人物が動けなくなった時に企業を保つことができる方法があるか、

投資のうえで考える必要があります。

投資価値の高い企業は「成長し続ける企業」です。

管理職を重宝して、永続的な企業を作るうえで2つのポイントがあります。

・管理職に権限を与えているか

・経営幹部が社員(管理職)からの提案二耳を貸し、検討しようとする態度があるか。

長期的に成長する企業は、

「若手の上級管理者が続々と育つような環境」を備えています。

人材というのは、

ある程度内部の方じゃないとわからない問題です。

「聞き込み」を行って、

投資価値の高い会社かどうかを確認する必要があるようです。

次回は、

「10 しっかりとしたコスト分析と財務管理を行っているだろうか」

から考察していきます。

フィッシャーの「超」成長株投資 フィリップ・フィッシャー

リュウ

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【今まで紹介してきた本のリスト】

(平成22年9月23日現在 375冊 / 396回

 あなたの読書の役に立てるとうれしいです。

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