おはようございます。
リュウです。
今日は昨日にひきつづき、
フィッシャーの成長株についての考察をして行きたいと思います。
前回からの続きで2章の部分。
企業の情報は、データだけではあてにならないことがあります。
そのため、気になった会社について、
「聞き込み」をする必要があります。
社長らに直接聞ける立場ならば、
これほど楽なことはないのですが、
現実的な方法として、以下の2つのルートをたどってみることが役立つでしょう。
・同業組合の役員
・元社員の人達
現代だとこれにインターネットの掲示板や、
IR担当への質問などが当てはまるそうです。
このように、会社に詳しい方から直接の意見を聞ける場を持ち、
確認することが大切です。
では、具体的に本題に入ります。
最高の株選びをするための「15のポイント」は以下のとおりです。
1 少なくともあと5,6年企業全体の売上を伸ばす十分な市場やサービスを持っているか
2 経営者は、現在、人気商品が市場を開拓しつくしそうとする時点で、
今後も企業全体を伸ばし続けるための新製品や新製法を開発しようとする決意を持っているか。
3 研究開発の規模と比較し、成果はどの程度出ているか
4 営業部門は平均以上の力を持っているか
5 投資する価値があるだけの利益率を持っているか
6 利益率を維持し、改善するために何をしているか
7 良好な労使関係をい築いているか
8 管理職の能力を引き出すような環境をつくっているか
9 管理職レベルの優秀な人材が豊富にいるだろうか
10 しっかりとしたコスト分析と財務管理を行っているだろうか
11 他社との競争を勝ち抜くために、企業運営の面で必要な業界特有のスキルを十分に備えているか。
12 収益に対して長期的な展望を有しているか
13 成長のために近く増資をする必要がないか、増資に伴う株数の増加により、
現在の株主利益を損なわないか
14 経営者は自分たちに不利な悪いニュースを隠そうとせず公開できるか
15 経営者は誠実か
以上の15の項目について、
フィッシャーは分析を行い、企業を選びます。
現在でもこの15の項目は、当時同様に役立つ部分といえます。
少しずつ解説しいていきます。
1 少なくともあと5,6年企業全体の売上を伸ばす十分な市場やサービスを持っているか
長期的に成長していく企業でも、
必ずしも前年日で売上が伸びてくとは限りません。
企業の売上はスムーズに伸びていくのではなく、
実際には不定期で散発的な伸びを重ねて上昇していくのです。
(厳密に言うと、フィッシャー氏とバフェット流とやや異なるポイントです。
しかし、実際は散発的な伸びをしている企業をバフェット氏も買っているようです。)
企業の成長は、1年単位で見るのではなく、
5,6年というような中期、長期的レベルで見ていくことが大切です。
そのために企業に必要なものとして、
「常に並外れた能力を備えた人間を経営者にすえているかどうか」
に注意をはらう必要があります。
2 経営者は、現在、人気商品が市場を開拓しつくしそうとする時点で、
今後も企業全体を伸ばし続けるための新製品や新製法を開発しようとする決意を持っているか。
研究開発を行っているか。
現状の製品が10年間シェアを伸ばし続ける市場の大きさを持つとして、
10年間全くその後の研究開発を行わなかったら、それ以降の成長は止まってしまうでしょう。
どんな有望な製品でも、やがて市場は飽和します。
それゆえ、成長を続けるためには新しい市場を開拓しなければなりません。
そのための意思を持っているか。
経営者の手腕が問われます。
3 研究開発の規模と比較し、成果はどの程度出ているか
損益計算書の、
研究費を総売上で割り返すことで、
売上の何%を研究開発に投じているかわかります。
ただ、言うまでもないことですが、
「研究をするための研究」ではなく、
「研究費用の何倍もの利益を約束する仕事」をする企業を選ばなければなりません。
「研究開発」、「生産」、「販売活動」のバランスが大切です。
十分な利益を得られるだけの市場規模でなければ、
どんなに有効な研究だとしても、利益を生み出すことができません。
また、必要な生産量を確保し、
その市場にアクセスできる優秀な営業部門の販売活動との連携が必要です。
成長する会社はこの、3つの部門の連携がしっかりとしているようです。
長めになったので、続きは次回に書きたいと思います。
次回は、4 営業部門は平均以上の力を持っているかから始めたいと思います。
リュウ
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(平成22年9月20日現在 375冊 / 394回)
あなたの読書の役に立てるとうれしいです。
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