(398回)再:フィッシャーの「超」成長株投資(その6)

おはようございます。

リュウです。

今回は成長企業の特徴である15のポイントの最終部分を紹介します。

フィッシャーの「超」成長株投資 フィリップ・フィッシャー

昨日は、

15のポイントの10~12について、

10 しっかりとしたコスト分析と財務管理を行っているだろうか


11 他社との競争を勝ち抜くために、企業運営の面で必要な業界特有のスキルを十分に備えているか。

12 収益に対して長期的な展望を有しているか


を考察してきました。

財務は良好かどうか、

競合他社に比べて強い競争力を持つかどうか、

それは「特許」にあぐらをかいたものではないかどうか、

そして、長期的な展望を持つかどうか。

この3点を注目してきました。



今回、メインとなる部分は「株主利益」についてです。


13 成長のために近く増資をする必要がないか、増資に伴う株数の増加により、

   現在の株主利益を損なわないか


数年前、ITバブルで浮かれていた頃、

分割、分割、また分割と株式を分割し続け、

資産を拡大した企業があります。

しかし、そこにはキャッシュフローも売上もない、

空洞化した利益がありました。

増資や株式分割を行うと、

1株あたりの収益が薄まります。

企業としては、一時的な資本を手に入れることができるかもしれません。

しかし、株主利益を損なうことは望ましくありません。

剰余金と借り入れられるサイズで会社を拡大していくことが大切です。


14 経営者は自分たちに不利な悪いニュースを隠そうとせず公開できるか


これは下に書いた15にも関連してくることですが、

経営者は、株主や消費者に対して誠実であるべきです。


不利なニュースほど経営者は隠したくなります。

しかし、それを隠さずに報告できる企業ほど信頼できるものはありません。

どんな優秀な会社でも長期的に存続していく限り、一時的な失敗は必ず起きます。

バフェット氏が投資した大会社

・コカ・コーラの「ニューコーク」

・ジレットの「多角化」

なども過去としてみてみると失敗に当たります。

経営者は「失敗を失敗と認め」、「失敗したと報告できる」人であることが大切です。

今では、インターネットでホームページを持つ会社も多いため、

その会社の情報公開の度合いがある程度参考になるかもしれません。

15 経営者は誠実か


最後の15番目は、

多くのミリオネアも言っていることです。

「誠実さ」

これが一番大切なので、フィッシャー氏も最後に持ってきたのだと思います。

ストックオプションを乱発して私腹を肥やす、

情報を隠して株価を上げる、

という不誠実な経営者と判断できたら、

即刻その会社の投資は避けるべきです。

株主はスポンサーなので、

企業利益と株主利益を守っている会社にこそ投資をすべきなのは言うまでもありません。

以上の15の大切なポイントを説明してきました。

恐らく15のポイントを解説した第3章が、

この本の最も大切なところだと思いましたので、

5回に分けて説明してきました。

あと2,3回で残りの部分を説明して行きたいと思います。

フィッシャーの「超」成長株投資 フィリップ・フィッシャー

リュウ

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【今まで紹介してきた本のリスト】

(平成22年9月25日現在 375冊 / 398回

 あなたの読書の役に立てるとうれしいです。

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