バフェットの教訓 31~35

リュウです。

今日は第31回。
「難しいビジネスには手を出さない」ということが肝要です。

No.31
難しいビジネスでは、
一つの問題が解決するそばから、
別の問題が持ち上がってくる。
台所のゴキブリが一匹だけのはずがないのだ。

本文では、
前回書いた、
バフェットの教訓 30 の延長線上で、
自動車製造会社を例に挙げています。

自動車製造会社は、成長に多大なコストがかかる。
そのため利ざやが少ない。

規模いかんでは、
一つの見通しを誤っただけで10億ドルの損失を出してしまうのです。

そのため、常に自動車製造会社では、
コストとの戦いが常に繰り広げられているのです。

わざわざ成長するかどうか判断がしにくい難しいビジネスを選ぶのではなく、

事業がわかりやすく、
低コストで成長し続けるだろうと予想されるビジネスを購入してください。

企業を購入前に厳しく選ぶことで、
購入後に悩むことは少なくなるでしょう。

 

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リュウです。

今日は第32回、「ブランド力の大切さ」です。

No.32
商品を大衆化して儲けを出すのは簡単だが、
大衆路線から高級路線へ戻るのはむずかしい

ブランド力は大きな利益を生み出します。

コカ・コーラ、ディズニー、アメリカン・エキスプレス、ワシントン・ポストなど、
名前を聞くだけでその信頼と質の高さを想像することは容易い。

しかし、彼らがもし、
一時的な利益を出すために、商品の質を落としたりすれば、
消費者の心が離れていくという、大きなリスクを負うことになる。

バフェットの教訓 11 でも書いたように、
信頼を築くのは20年かかりますが、信頼を失うには5分とかかりません。

日本の企業で、高級路線から低価格路線にして、
一時的な売上を出したと思われる会社を上げてみましょう。

日本マクドナルド社では、
2000年ごろ、一時60円でハンバーガーが食べられる時がありました。
1980年代では240円くらいしたものですが、その価値を削って売上を上昇させてきました。

しかし、これにより消費者は、

「マクドナルドは安かろう、悪かろうの商品である」

と言うマイナスイメージを持つことになり、
長期間マクドナルド社自身の首を絞めることになりました。

最近、別の商品を用いて少しずつブランド価値を築きなおしてきましたが、
良い商品を高く売り続けていたら企業の規模はさらに拡大していたかもしれません。

他にも、
・トヨタ社の、「プリウス」
・スクウェア・エニックス社の、ソフトウェアのリメイク乱発

などが当てはまると思われます。

逆に、こんな不況下にもかかわらず、
オリエンタルランド社の、ディズニーランドの値上げなどは、
自分のブランド価値に自身を置いていることであり、
今後注目すべきところと言えます。

 

 

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リュウです。

今日は第33回。
長期投資に必要な「待つ」と言う考え方です。

No.33
取引を進めるべきでしょうと
顧問団から助言されたCEOは、
お前もそろそろ一人前の性生活を送っていい年頃だな、
と父親から勇気づけられた
ティーンエイジャーの少年と同じような反応を見せる。
必要以上に背中を押してやることはないのだ。

10代の頃の性衝動は強くく、
元気とパワーに満ちています。

他人の言葉に背中を押された勢いで、
あるものすべてを手に入れようと動き回る必要はありません。

これは、投資に関しても同様なのですが、
多くの場合、優良な銘柄をじっくりと見つけ、
安いタイミングで購入し、待てば大金持ちになれるようです。

動きすぎて、必要上の手数料や、
上がる前に手放して損失をこうむるのです。

株式は、貴金属や国債などに比べてハイリスク・ハイリターンなイメージですが、
中期から長期ポジションでは、国債とそれほどリスクに大差なく、
また見入りも大きい投資なのです。(株式投資 ジェレミー・シーゲル著)

じっくりと良い物を探し出し、
見つけ出したら即座に購入する。

バフェットは、彼自身が野球好きのため、
投資を野球の打席にたとえています。

伝説の4割打者、テッド・ウィリアムズは、
他の誰よりも多くボールを見ている。
彼が待っているのは、完璧なボールだけである。

テッド・ウィリアムズは、自分の得意な球のみに狙いを絞ることで、
打率4割という奇跡的なスコアを出しています。

さらにバフェットはこのように言っています。

ただ、投資家とウィリアムズと違うところがある。
ストライクゾーンにきた球を3球見逃してもアウトにはならないのである。

あがるかもしれないなと思った銘柄を放置して、
実際にその銘柄が3倍のか書くまで上昇したとしても、
あなたは損失をこうむるわけではありません。

それどころか、次のチャンスに投資をすることができます。

これが投資をしてあがらないからといって、
勝ったり売ったりすることを繰り返すと、
手数料と損失が積み重なっていくことになるでしょう。

良い球が来るまでじっくり待ち、
来たタイミングで大きく投資すればいいのです。

よく言われる言葉ですが、
「待つも相場」なのかもしれません。

 

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リュウです。
第34回は、「ついつい熱くなってしまうと陥ってしまうワナ」です。

No.34
損をしたのと同じ方法でお金を取り戻す必要はない。

わたしもかつて、
100株あたり10万円くらい損失を出した銘柄があります。

あの頃はバフェット流とは全然関係なかったのですが、
当時を思い出すと、良くない思い出しかありません。

無計画に安くなってしまった株式をさらに買い増す、
いわゆるナンピン買いをして、2重に損を出してしまいました。
(なお、企業価値が割安と見出していて、
安くなった上で計画的に買いますのはよい事なので、ナンピン買いがダメと言うことではありません)

正しくない判断をしてしまったら、
それを認めて一度その企業から離れて全体を見直しましょう。

昨日も書いたように、
あがる銘柄を何度見逃しても野球とは違い、三振にはなりません。

高いクォリティで安く売られている企業を見つけ、
確実に勝てると判断するまで、
じっと我慢をすべきでしょう。
 

 

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リュウです。

今日は第35回。
「不変性の商品を提供する会社に投資せよ」です。

No.35
わたしは10年から15年先の姿が
予想可能に思えるビジネスを探している。
例えば「リグリーズ」のチューインガム。
インターネットがいかに進歩しようとも、
人々のガムの噛み方が変わるとは考えにくい

2000年ごろ、ITバブルという一大イベントがありました。
そのころでは、「ドットコム」とつけば株価が3倍にも4倍にもなった時代で、
IT関連企業の株価がPER100倍を越える水準まであがった時期があります。

しかし10年経ってみれば、正当な株価に戻り、
さらに、企業によっては市場に淘汰されました。

バフェットはその頃も、周りの勧めがあっても、
大きな投資方針は変えず、
10年、15年先にも同じ商品を売り続ける企業を求め、
5年後に正当に評価されました。

彼が投資する企業は、

100年以上同じビールを売り続ける<バドワイザー(アンハイザー・ブッシュ)>、
100年以上カラメル色の砂糖水を売り続ける<コカ・コーラ>、
100年以上同じチューインガムを売り続けている<リグリーズ>、

などです。

No.23にも、
「永遠に続かないものは必ず終わりが訪れる」とあるように、

永遠に(もしくはそれに近い長期間)続く、
商品を持っている企業に投資をすることです。

日本でも、同じ商品を数十年売り続けている企業がいくつかあります。
その企業が健全な経営をしているのならば、
投資価値が高い企業と言えることでしょう。

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