おはようございます。
リュウです。
ついに、長編「スノーボール」を読み終えました。
1冊700ページもある長編なので、
中々苦労しました。
ウォーレン・バフェット氏のウラの部分まで書かれているとてもよい作品です。
スノーボール (上) ウォーレン・バフェット伝 アリス・シュローダー
この本は、
投資家であり、1代で世界第3位の大富豪となった、
ウォーレン・バフェット氏の自伝に当たる本です。
スノーボール(雪だま)のように、
彼は小さな雪だまを少しずつ転がし、大きくしていきます。
上下巻あるのですが、
上巻では、
彼の子ども時代、
グレアム先生への弟子入り、
バフェット・アソシエイツの設立、
最強の相棒、チャーリー・マンガーとの出会い、
アメリカン・エキスプレス、
ブルー・チップ、
そして、ワシントンポストの購入。
までが取り扱われています。
彼の子ども時代、
コーラを6本25セントで買い、5セントずつ売ったエピソードは、
彼の賢さをあらわすエピソードとして有名ですが、
実は、ゴルフボールを盗んだり、
競馬場の捨てられた馬券を探し出し、
おばに換金させてお金を稼いでいた少年だった。
氏は、頭を使うことが大好きで特に数字好きのようでした。
逆に体を使うことは苦手で、
ボクシンググローブを買ってあげても1回はめただけで、
二度とつけなかったようです。
彼は、テクニカル投資は使わずファンダメンタル投資を重んじていますが、
少年時代に、テクニカル投資の本も多々興味をもち、
関連書籍を深く読んでいたことがあるようです。(第15章 P265)
(テクニカル分析:株価の棒グラフの上げ下げでタイミングを見て買う方法)
(ファンダメンタル分析:会社そのものの収益力で株を購入)
そんな彼が、グレアム氏の著作に会います。
バフェット氏はハーバード大学に不合格となりましたが、
逆にそれにより、グレアム先生がいるコロンビア大学で学ぶことになります。
そして、大学を卒業し、
最初グレアム先生の会社で雇われず、
数年間仕事についた後、グレアム先生の元で働く機会を得る。
やがれグレアム先生は投資会社から引退し、
バフェット氏はオマハに戻り、バフェットアソシエイツを作る。
会社はどんどん大きくなり、
彼は多大な運用益から手数料をもらうようになる。
やがて、投資の安定性を作るために、保険会社を開く。
このころにはバフェット氏のスノーボールがかなり大きくなってきていました。
そして、有能な会社買収。
彼の買収後、解体して売るようなハゲタカファンドの手法を使うわけではなく、
安定株主(日本の相互持合いの意味合いを持つ単語とは違います)として、
スポンサーのような役割を果たしています。
仕事に夢中で、家族をかえりみないところ、
繊維会社バークシャー・ハザウェイの買収劇など、
彼の暴走をしているところも赤裸々に載せられています。
彼の失敗談をここまで書いている本は、
恐らくこの自伝以外ないでしょう。
彼は、この本を作成するにあたり、
本を書く上で、いくつかの見解がうまれることがあったら、
自分にとって「情けない姿」を載せてくれ。
というエピソードがあったそうです。
たいていの偉人伝では、
自分の白い場所ばかりを載せようとするのですが、
痴態や失敗、情けない場所を積極的に載せる辺り、
バフェット氏の恐ろしさを感じました。
103歳まで生き、家具屋を切り盛りしたスーパーウーマン、
ミセスBこと、ブラムキン女史がでるのは、
どうやら下巻のようですね。
少々残念ですが、
下巻が楽しみです。
【バフェット氏をより深く研究したい人】は、
読むべきです。
ただ、バフェット氏を研究したい人が、
一体どれだけいるのかわかりません。
オススメですが、かなり人を選ぶ本でしょう。
スノーボール (上) ウォーレン・バフェット伝 アリス・シュローダー
リュウ
追伸:
原著のペーパーバックは1400円くらいで買えるのに、
和訳が2冊で5,000円という価格帯は、
日本経済新聞社のビジネスモデルとして、
かなり美味しいつくりなのかもしれません。
原著を読めるようになると、
安く、よりバフェットの言葉に近い本を読めるのだろうと思いました。
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(平成22年3月22日現在 215冊)
あなたの読書の役に立てるとうれしいです。
(※リスト更新が少々遅れております、徐々に加えていきます。)
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