おはようございます。
リュウです。
今日は第19章、「優れた企業を見つけるバフェット流投資法の方程式」です。
19章と20章では、
具体的な計算例と評価方法について書かれています。
まず準備するものは4つです。
1 直近の損益計算書
2 直近の貸借対照表(バランスシート)
3 過去10年間のEPSの推移
4 過去10年間のROEの推移
アメリカだとわからないのですが、
過去10年間のROEの推移は少々入手しづらいかもしれません。
ROEの定義を見直すと、
ROE(株主資本利益率)=(純利益÷株主資本)×100
ROE(株主資本利益率)= {1株益(EPS)÷1株あたりの純資産(BPS)}×100
のため、
株主資本≒時価総額なので、
当期純利益の推移と、年度末の株価×株式数で表現できます。
わたしがROEを調べる時は過去5年分、
少し古めの四季報を買っておいて、それを元に調べています。
それでは、4種類の資料を基に、
8つの順序で方程式を説明しています。
1 利益のトレンド
2 初期投資リターン
3 EPS成長率
4 国債に対する株式の相対価値
5 EPS成長率による予想株価とリターン
6 ROEが高く安定している企業
7 予想複利リターン1(BPSに基づく予想)
8 予想複利リターン2(EPSに基づく予想)
1 利益のトレンド
EPSの推移を見ることで、企業の利益の伸び方が見えてきます。
P223及びP224に表として描かれています。
消費者独占型(持続的な競争力を持つ企業)は、
継続的にEPSが成長しています。
対して価格競争型の企業は、
前年度と比べてプラスになったりマイナスになったり、
安定した成長を迎えることができません。
2 初期投資リターン
数回前に書いたかと思うのですが、
バフェット氏は初期投資リターンという指標を使っています。
PERの逆数で「利回り」とも呼ばれている数値です。
彼はEPSに株式数を乗じたものが株式投資の利益である、
という考え方をします。
ある種独自な考え方ですが、企業を買収すればそのまま当てはまります。
1株あたりの収益が7ドル、
株式を1000株購入したならば、
その企業の投資利益は7000ドルと考えるわけです。
1株が35ドルだとした場合、1000株で35000ドルとなり、
投資リターンは7000/35000=0.2
すなわち20%となるわけです。
前の章に書かれている限り、
初期投資リターンを16%~25%くらいをお得な買い物としているようです。
なお、16%未満だとしても、
ここからEPSの成長を加えて、投資価値を判断します。
3 EPS成長率
10年間でどれだけEPSが成長したか。
計算して成長率を出します。
現在と10年前のEPSが何倍になったか、
A = 現在 ÷ 10年前のEPS
成長率 = A → x^y → 0.1
で計算できます。
なお、金融電卓は自分も持っていないのですが、
関数電卓(WindowsPCならついています)でも少々計算しにくいですが可能です。
10年間で2倍になった場合の1年間の複利を計算する場合、
「2」 → x^y → 「0.1」 (1÷10のこと) = 1.07・・・
と計算することで出ます。
4 国債に対する株式の相対価値
ここでは、国債の利率と比較してみます。
現在のEPSを国債の利率でわり返して、
同等の利息を国債ならばいくらの元手で出すことができるか計算します。
EPS4ドル、国債利回り5%とした場合、
4 ÷ 0.05 (5%) = 80
80ドルを5%の国債で運用した場合4%のリターンが得られます。
したがって80ドルより株価が安ければ、
80ドル分株式を購入することで、
国債以上のEPSを得ることができます。
ただ、現在の日本の長期国債の利息は1%程度なので、
約100倍の資産がないと同等の利息は手に入りません。
すなわち現時点で計算してもそれほど意味がないでしょう。
今日は時間がないので、明日続きを書きます。
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