東亜大学大学院試験対策

税法大学院(東亜大学)

リュウです。

今回は大学院の試験の対策を書きたいと思います。

自分は当時、東亜大学大学院しか受けませんでした。

理由としては、受験を決意した当時、税理士試験発表後の12月で試験まで2ヶ月しか時間がなく準備が足りなかったこと、結婚直後だったため、通信制大学院でないと新生活のコントロールが利かなかったことがあります。

幸い、やり方を絞って専念したため2ヶ月ちょっとでも合格を勝ち取ることができました。

今回は、東亜大学大学院を受験する方の参考になればと思い、自分が東亜大学大学院の合格のために行った試験対策を書いていきたいと思います。

なお、傾向が変わらない限りは通用すると思いますが、【2016年受験時のもの】であることをご理解ください。

2016年入学試験東京会場「学士会館」(千代田区 2018.3)

試験内容

東亜大学大学院の試験は、要綱を見てもらえればわかる通り、小論文のみです。
時間は2時間です。

ある意味、研究計画書や面接が無いことが特徴といえると思います。
逆に、みんな試験を受ける段階まではすぐいけるので、ライバルは多いかと思います。
(自分の年は、2.5~3倍くらいあったと思います。
合格発表の形式が個別照会なので、正確な倍率は不明です。)

問題の特徴

過去問題集を持っている方ならわかる通り、
商法に関する題材で、小問が数問ありそれを基に小論文(900~1,500字)を回答する形式です。

過去の出題を調べる限りでは、
会社法についての知識を解く問題がメインとなっています。
(公式に、必ずしも今後もその形態をとるとは限らない旨の記載あり。)

とはいえ、私が知る過去数年分の過去問を読む限り、
会社法が出題される可能性が高いといえるでしょう。

要項をよく読んでもらえるとわかる通り
正しい学説を述べる学問上の知識を問うというよりは、
論理的な思考と、論述能力があるか否かを判断する試験だと思っています。

今思うと、先生方(作問者の先生を含め)は、
研究計画書を提出する代わりに、ゼロから修士論文を作成できる人か否かを、
そして、そのカリキュラムに対応できるかを、入試で確認しているのだと思います。

対策

過去問は、要項と同時に取得するべきです。(昔と同じなら3年分くれるはずです。)

自分は理系大学を卒業していたため、
法学の知識は今の職場に入るときに少し勉強した程度のため、知識はゼロです。

上述しましたが、要項のとおり、
「会社法について問われるが、正しい学説の知識は要さない」ようです。

通説・判例の立場を把握して回答することが必須でしたら、
もっと法学部卒向きの厳しい試験だと思われます。
社会人学生に対し、門戸は広いといえるでしょう。

とはいえ、試験を有利にこなすうえで、
会社法でどういう法整備をしているか、どういう制度があるか、
その骨組みをあらかじめ知って準備しておくべきといえます。

私がそこでした2つの対策を挙げておきます。

 1 会社法の基礎本を1冊しっかり読み込み体系を理解する。
 2 小論文の書き方を添削してもらう

1について
税理士試験のような制度の高い暗記ではなく、仕組みを理解することが必要となります。

私が読んだ本は、下の本でした。

尾崎哲夫『会社法 (図解雑学)』(ナツメ社、2007)

司法試験用の本も買ったのですが、とっつきづらかったのと、
分厚いので全体像を理解するのにとても時間を要することが目に見えていたためやめました。(結果的に、専門知識を要する問題ではなく、論理的思考を試す試験であったため問題はないと思います。)

小論文の練習を始めたのは2015年(平成27年)12月くらいからですが、
電車で読む本レベルで9月から2~3回読んでました。

なお、会社法は多少改正されましたが、全体像をつかめば問題ありません。

要綱にあるように、通説・判例を知っているかを問うわけではなく、論文を書くための考え方が「組み立て」られるかどうか、「論理的思考」ができるかどうかを試されます。

2について

私は、理系大学卒で小論文もない試験形態だったので、書き慣れてるとはとても言えませんでした。
そこで小論文の添削をしてもらうことは必須だと考えていました。

他者の目で、できれば法学(小)論文について、作法をわかっている人に見てもらうことが必要です。
私はインターネットで探しました。

自分は12月末頃(試験発表後)から、
過去問4年分を7回指導をしてもらいました。

添削以外では、ノートに添削結果で問題なしとなったものを書いて、
かかる時間やくせ字にならないように練習をしていました。

書きなれてくるとわかると思いますが、
小論文が、一定の論理立てをして、
それをある程度決まった書き方をしているということが分かるかと思います。

この感覚がつかめたら合格は近いと思います。

勉強場所

これは、人それぞれかと思うので参考程度に。

自分は、受験時代は職場の最寄駅の喫茶店が勉強場所でした。

家に帰ると家庭のことにも気を配らないといけないので、
家族には説明して、90分と時間を区切ってやっていました。
(1問書く時間分ですね。)

これが試験当日に生きてくることになるとは思ってませんでしたが・・・。

試験当日

2月末頃試験がありました。

必要なものは、鉛筆、消しゴム、受験票、時計です。
(ここは、恐らく超重要です。)

ところが、自分は時計を忘れました。
部屋にも時計が無い。

東京都で受験したため、近くのコンビニで調達できると思いきや、意外に売ってない。
遅刻したら不合格確定なので、覚悟を決めて時計なしで受けました。

いざ問題が配られて、いつも通りに書いていたら、
問題を解く感覚が身についているんですよね。

90分がどの程度か感覚でわかっていたので、時間内に完答。
見直しをして恐らく20分くらい残った(100分くらいかかった)と思われます。
時間を決めて勉強すると効果的かもしれません。

予備校に通うべきか

税理士試験の会場のそばでたまに、「大学院受験対策」の予備校の宣伝をしている方がいます。しかしながら、税理士試験の科目合格とは異なり独学でいけると思います。

前述のとおり、「論文添削」は、書きなれていない方には効果があるのでオススメします。大学院受験対策の予備校は効果に対しコストパフォーマンスが悪いです。

論文添削は3万円程度、大学院試験対策予備校は20万円程度が相場です。

自分の場合は、受験しよう!と決意したのが12月というのもあり
そもそも予備校に申込みできる状態ではなかったのではありますが・・・。

一応もう少し詳しく書きますと、

税理士試験は、科目ごとにかなり深めないと合格は困難なので、
最短コースを整理してある予備校が効果的です。

それに対して、大学院の受験は必ずしも最短コースが無く、
各大学院により、問う内容が異なる
ため、
必ずしも時間と費用のコストパフォーマンスに優れるとは限らないと思われます。

しかしながら、予備校はデータの蓄積がすごいと思うので(過去問も多数持っていると思います。)、確実にクリアするために、予備校も一つの方法といえるでしょう。

まとめ

今考えると、3科目合格したら入ろうと思ってた大学院だったので、
簿記・財表合格後、3回不合格で、正直不安定な状況で受験したことを覚えています。

ただ、今になってみると逆に、あの逆境だったからこそ、
色々とどうすればいいか考えながら戦えたと思っています。

ここを見て大学院受験を決意した方がいれば幸いです。

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