ベトナム投資価値を再検討する (投資した2010年当時と比較して)

ベトナム投資価値を再検討する

リュウです。

過去に書いたとおり、私は2010年にベトナム株式の現地証券口座を開き投資を続けています。

近く、長期で投資していたお金が手元に戻りそうなので、ベトナム株への投資を検討しているところなのですが、他の投資案件もあるので、ベトナム株に投資すべきか若干迷いました。

最近だと、友人からフィリピンの人口ピラミッドを見せられて若干迷ったりしました。こちらも今後検討したいところ。
(現地証券口座を日本国内で開くのが困難なようなので一旦保留しています。マレーシアなら国内で開けるんですけどね。)

私がベトナム投資を開始のが2010年。
前に書いた記事(※アメブロで書きました。方向性としては、こちらの記事だった。)で2009年と書きましたが、Gmailのログから2010年8月開設のようです。

この頃は、

①サブプライムショックの影響が大きかった頃で、みんな株式投資に対し弱気になっていた
②民主党政権で、政府は極度の円高(ドル安)を支持していた(※)

という、外国(株)投資に最適な頃合いでした。
※ベトナム通貨のドン(VND)は米ドルのペッグ通貨(簡単に言うとUSドルと連動する通貨)なのでドル安に連動して安く買うことが可能です。

今日は、「ベトナム株の投資価値を再検討」したいと思います。

※ベトナム国内の様子(2010)
 資料提供してくれた方がいうには、当時、国内ではバイクのことを「ホンダ」と呼ぶ人が多く、スーパーカブがたくさん走っていたようです。9年経った今はどうなったのか気になります。

結論から言うと「まだかなり成長の余地はある」ように思いました。
(他の投資記事の例にもれず、資料と意見は提供できるけれども、投資をするかは自己責任で。)

現地証券口座への投資を考える方は、コメント等で連絡をもらえればと思います。

●もくじ
1 通貨の状況
2 国の経済状況(一人あたりGDPとGDP成長率)
3 個別銘柄の状況
4 検討

1 通貨の状況
私がメインで買っていた頃は2011年あたり、大変外国通貨を買うのに最適な頃で、若干上下しますが1USD=80円でした。

時の民主党政権の時に、政府は意思表示こそしませんでしたが、円高を支援する政策を取ったので(その政策の是非は書きませんが)、とても買いごろでした。
あのレベルの円高の再来は、しばらくないと思われるので待っても意味がないところですが、

今が1USD=107円程度。(2019.6.22)

トランプ大統領政権の2期目の変わり目が近いなのもあり、米ドルから円にお金が集まっているといったところでしょうか。
円高の方が、ドルを買うのに最適の時期なので、比較てkい外国株投資に向いている時期であるといえます。

2 国の経済状況(一人あたりGDPとGDP成長率)

どの国でも最大公約数で使えそうな指標を頼りに、2010年の頃と比較し分析してみましょう。

中々悪くなさそうです。

●人口ピラミッド
「人口は嘘をつかない。」という投資家や経済学者の方は多くいます。

戦争などの緊急事態を除き、10年後、30年後と人口分布は大きく変わることはありません。
つまり、労働力が増える豊になる時代、老人が増え社会保障が増える時代はあらかじめ予想できるわけです。

若干古い資料ですが、以下のページなどが参考になります。
ベトナム 人口ピラミッド

ベトナムの人口ピラミッドを見てみるとわかるとおり、2015年時点で最頻値が25~29歳、次に20~24歳、30~34歳と続きます。
4年経って現在は2019年、25~29歳の世代は概ね30~35歳です。彼らが少なくとも60歳まで働くとすると、あと25年は成長が見込めると思われます。

なお、余談で、中国の人口ボーナスは、あと10~15年。
そこで世界の覇権を握れなければ、成長鈍化は否めないところです。

●一人あたりGDP
次に、一人あたりGDPも国の経済成長の大まかな流れを把握するのに向いています。ジェトロ(日本貿易機構)のデータだと1人あたりGDPが1,297ドル(2010)に比し、2,553ドル(2018)です。8年で約2倍の成長率。

当時、私が調べたデータ(もはや8年位前の記事で、資料の出処が不明ですが)だと1人あたりGDPが2,500USドルだったような覚えがあるのですが、かなりずれてましたね。
まぁ、気にしても仕方ない。

現在の日本の1人あたりGDPは38,348USD(2017)(参考資料)。世界20位です。
世界2位の経済大国と言われていた日本ですが、バブル崩壊から20年、成長が止まってしまってから、どんどん他国に置いていかれてしまった感じがします。

政策評論をする気はないので、経済対策は政府に任せるとして、そんな日本でも、ベトナムと比べて一人当たりGDPが15倍程度あります。

日本と比較する方法が妥当かはさておき、ベトナムの生産力が日本と同等かそれ以上に成長するならば、あと15倍の成長余地はあることがわかります。(ベトナムの人口が日本の8割なので、15*0.8=12倍という見方も可能)
また、過去30年以上の年5%以上の成長率は健在です。(2010年当時は20年以上6%以上の成長率でしたが、ここ10年は若干成長度合い下がっているようです。)

●政策金利は下落
2010年当時は10%くらいあった金利も今は4.25%です。(資料
大分金利も下がりましたが、高金利で有名なトルコのようなインフレが収まってきているのかと思われます。

金融業も盛況で、銀行、保険業なども好調に思われます。

3 株式市場の状況

VNインデックスの動きを見ていると、2010年8月に450程度から、350(2011年)まで下がり、現時点で950まで上がっています。2010年比で2倍、2011年比で2.5倍といったところですね。

2010年の少し前の2007年頃、一度ピークが来てサブプライムショックで暴落、そこから経済成長にあわせ緩やかに出来高が増してきて現在のところまで成長したことが分かるかと思います。

若干統計の期間がずれますが、一人あたりGDPのところで述べた成長(約2倍)と株価の成長(約2倍)と同程度。

経済成長と同等に株価が伸びるならあと10~15倍の成長は期待できるように思われます。

個別銘柄でいくと、昔からの人気銘柄のビナミルク(VNM)は、 2010年比で約10倍(当時割高だから買わなかったけどずいぶん上がってますね。なお、今も割高。)、ハウザン製薬(DHG)も6倍になっています。

外国人保有率の制限がある(普通銘柄49%、金融株等30%以上もてないよう外国人枠を指定)ため相まって人気で、一部の方が手放した時にようやく投資チャンスがあるような銘柄です。

なお、外国人に人気がある銘柄によらずとも、良い銘柄はあります。(むしろビナミルクは成長率を見越しても高すぎ。)

日本株だと景況にもよりますが、PER12倍くらいが平均的ですが、ベトナムだと体感PER8倍くらい(2010のころは5倍なども結構ありました。)が平均のように思います。(資料無し)

4 検討

仮に10年~20年後、ベトナムが1人あたりGDPが日本の3分の1の12,500USDくらいになるとして5倍、
為替レートが120円まで円安になるタイミングとして1.2倍。

5×1.2=6倍くらい成長していても、さして違和感は無いと思います。
(さすがに9年前よりは成長が鈍化すると思いますが。)

無難なジャンルとして
・薬品セクター(ROE、財務、成長率がほどほどに良い)
・原油価格が下落時の産油セクター(最近上がってきているのでやや微妙)
・電力(日本のような大会社の寡占ではなく中規模会社が多数あります。
    水力なども割とあり、原子力のような政策リスクが少なめで、かつ配当も高め。)
・生活必需品系

あたりを購入し、長期保持が無難なところでしょうか。
個人的にはGDPが伸びるのだから給与も伸びるのでサービス業系も需要が伸びる可能性があります。

個人的には「ベトナム株はまだまだ成長余地はある」かと思います。

ただ、短期的ではなく中長期的に構える必要があります。
1年先の10%の利益を目指すには運要素が強いです。

10年先に3倍を目指すつもりで投資をする方はチャンスがあると思います。

●まとめ
以下の点で、ベトナム株は一時的な騰落はあるとしても当面は成長すると思います。

① ベトナムの経済成長率は平均5%超、一人当たりGDPは日本の12分の1
② インデックスがこの9年で2倍強
③ 人口ピラミッドからあと25年は労働人口が増える

経済成長が見込めるので、株式の投資価値はまだまだありそうです。

●追記
調べていたら、ハウザン製薬が日本の大正製薬を子会社化していましたね。
数ヶ月前から急上昇していた理由が分かりました。

ベトナムの製薬技術が認められていることも評価できます。
1年前まで199株持っていた(こまめな分割により端株化して200株にならなかった)ので、もう少し持っておけばよかったかも?

ベトナム株投資について気になった方は、私までメッセージやコメントをいただければと思います。

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