セル・イン・メイ(Sell in May)の話

外国株(ベトナム株・米国株)

久々にStock Trader’s Almanac 2021から。

Sell in May go awayとは

米国では相場の格言として「Sell in May go away」という言葉があります。

「5月に株を売って、(株式市場から離れ)バカンスに行こう。」

ということです。

この「Sell in May」という言葉が生まれたのには、過去の成績から見て「5~10月は市場が弱い」ので、投資なんかせずバカンスにでも行ったほうが良いということに始まります。

これは、統計からも明らかであることがわかっています。

日本もバカンスと呼べる長期休暇が欲しいですね

統計からみる「Sell in May」

Stock Trader’s Almanac 2021(P57)によると、過去70年間におけるダウ・ジョーンズのスコアをもとに、

 ①5月1日に投資をして、10月31日に売る
 ②11月1日に投資し、4月30日に売る 

という2つのケースに対し、1万ドル投資をしたと仮定した資産の推移を検討しています。

70年(半年なのでそれぞれ35年間)の運用スコア

 ①のケース 年平均 +0.6%
 ②のケース 年平均 +7.2%

いくつかStock Trader’s Almanacの統計を題材に投資時期の研究を紹介してきましたが、その中でも「Sell in May」は、その勝敗がくっきりとわかる統計ですね。

明らかに、「11月1日に投資して4月30日に撤退」するほうが利益を出しやすいことがわかります。

これら「Sell in May」の原因としては、

 ・ヘッジファンドの決算期が近い(利確で売られやすい?)
 ・米国の夏季休暇の時期(故に市場が閑散とする)
 ・過去の「Sell in May」のイメージ

などなどの要素があると言われています。

戦略

ここまで明確な傾向があると仮説を立てるまでもなく、面白みがないですが

前述の通り、シンプルに「11月に買って5月(4月)に売る。」

それだけで成績を上げやすくなると見込まれます。

とはいえ、株式投資において、毎年11月に種まき、4月に刈り取ると

 ・キャピタルゲインに所得税を課される
 ・優良な投資機会を失う

こととなります。

つみたてNISAを中途半端に売れば20年間の税制優遇を放棄することになりますし、iDeCoはそもそも売れません(資産の割り振りを債券などの動きが鈍いものに変えることは可能ですが)。

あくまでノーポジションが望ましいわけではなく、短期的な投資を目的としているものに限るべきといえます。

個別銘柄を投資しているような人は「VTI」などの緩いETFなどにスイッチするのも戦略の一つかもしれません。

例外(政策上の時期のずれなど)

このように、米国市場では有名な「Sell in May」ですが、
他の要素に影響されて「例外となる年」、「時期がずれる年」もあるようです。

大統領就任3年目などは、「Sell in May」が7~9月にずれ込むなどという見解もあります。

今年は、新型コロナウイルス感染症関連で米国政府が個人所得税の申告期限を1カ月延ばし、本来の確定申告期限の「4月15日」を「5月17日」まで延長します。

参考:ニュース(IRS)

申告期限の延長により、個人のキャッシュフローの動きが1カ月分後ろにスライドする可能性があります。(他の要素もあり、影響ないかもしれませんが)普段「5月に起こる動きが6月にずれ込む」ことが想定されます。

例えば、“Sell in May” が “Sell in June”になるかもしれません。

とはいえ本筋は変わらず、
5月が6月になるにしても、「相場が弱く、売られる可能性がある」ことに留意して、5月以降の相場に目を配っていくべきといえます。

まとめ

こういうわかりやすいジンクスは好ましいです。

 ・統計上、5~10月の相場は弱い傾向がある
 ・ゆえに、11月に仕込んで4月に売る(11~4月はしっかり投資する)

ことが大切です。

投資は、「流れに逆らわないこと」が大切です。

勝てるときにしっかりと勝ち、負けるときに資産をすり減らさないことに留意すれば必ず資産を築くことができると思います。

投資戦略の参考になれば幸いです。

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