おはようございます。
リュウです。
大分前に読んだ、
だれが「本」を殺すのかの下巻をよみました。
日本の出版業界がなぜ廃れてきたのか。
上巻では「返本制度」や「本の乱造」などについて語られてきました。
下巻では、
「書評本」、
「自費出版」、
「図書館」、
「古本屋」、
「電子出版」、
「万引き」、
などなど、
出版業界やそれを扱う小売業界の闇の部分を提示してくれる本です。
そして出版業界はよみがえることが出来るのか。
最後に書かれています。
上巻もそうでしたが、
とにかく将来が明るい兆しが殆どない。
著者→出版→小売り→読者→フィードバック
長い間に蓄積されてきた構造に問題なのだと思います。
出版社があくまで「民間会社」であることが、
利益追求のため日本を乱造したり、
世界でも類を見ない返本制度を生み出したりしているのだろうと思いました。
読み終えてみて、
日本での本の消費量は、
これから先、一定水準まで下がり続けると思いました。
需要自体が減っているのだと思いますし、
回復する要素があるように思えませんでした。
無理やり需要を生み出そうとするより、
本が好きな人に合わせた本作り。
もしくは、ライトユーザが読みやすい本作り。
と言う読者に合わせた方針を作っていく必要があります。
終章で書いてありましたが、
団塊世代の子どもたちに本を読むことを受け継ぐことが出来るかのくだりについて。
個人的には、
「好きでない人は、継続的に読むようにならない」と思いました。
本以外にも娯楽があり、
なくても生きていける。
だから、自主的に本を読みたい人以外残らないのが自明であり、
そうすると「自主的に読む価値のある本」が生み出されない限り読まれない。
残念ですが、
自主的に読みたい本は日本で激減しているようです。
毎日数百冊の本が新刊として生まれる世の中を、
どうにかしていかないといけないのかも知れません。
この2冊は、少々誇張されていたり、
ズレている部分もあるように思いましたが、
出版業界の現状及び将来を知る上で役立つ本になると思います。
【本好きが、自分たちが買う本の将来を知るために】、
読んでおいて損はないと思います。
オススメします。
リュウ
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(平成22年7月15日現在 328冊)
あなたの読書の役に立てるとうれしいです。
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