(382回)影響力の武器(その3)

おはようございます。

リュウです。

今日は、影響力の武器における3つ目の影響力、

「社会的証明」についてです。

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか R・チャルディーニ

バラエティ番組で録音笑いを好む人はいない。

でも、なぜ製作者はそれでも録音笑いを使い続けるのか。

そこに、影響力の武器が一つ、隠されているのです。

社会的証明の原理によると、

人がある状況で何を信じるべきか、

どのように振舞うべきかを決めるために使う重要な手段の一つに、

「周りの人が何を信じているか、どのように行動しているか。」

を見ることがあります。

人は、無意識的な部分で、他人のすることを真似ています。

みんながしているからする。

「みんなが死ぬなら、お前も死ぬのか?

 みんなが罪を犯すなら お前も犯罪をするのか?」

というような、問答を聞いたことがあるのですが、

社会的証明の影響を受け、「無意識的にしてしまう」のです。

著者は、2つの条件の時、

他人に影響されやすくなります。

・不確定な事象のとき

・自分に似た者の行動

状況が明確な緊急時より曖昧な状況、

そして、自分と似た者が行う行動に、

無意識的に従ってしまうのです。

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何もない虚空の空を誰かが1人見上げている。

それを見た人が「何を見てるのだろうか」と見上げる。

何人かの人がそれを見上げている。

それを見た人が「何を見てるのだろうか」と見上げる。

たくさんの人がそれを見上げている。

それを見た人が「何を見てるのだろうか」と見上げる。

以下繰り返し・・・、

何もない空に向かって何人もの人が空を見上げるのです。

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また、「社会的証明」は、

最近よく見る例としては、

・現代にも使われ続けている、バラエティの録音笑い

・ここ1年くらい前に流行して、最近はまるで見ない「硫化水素自殺」

・売られて2日の商品に10~20くらいある、謎の「口コミ」や「コメント」

そして、典型的なのがテレビのコマーシャルなどでしょう。

例えばテレビの番組内である商品が紹介される。

「国民的アイドル○○」と言う言葉がひたすら連呼される。

すると、全然無名のアイドルが、

国民的アイドルなのか、と信奉されるようになるのです。

著者も言うように、録音笑いで笑うのは問題はない。

ポジティブに考えると、

「みんなができるから私もできる!」

と言う好例もある。

だが、それが本当に面白くなくても、

録音笑いに「無意識的に反応してしまうこと。」

ここに著者は危険性を感じているようです。

回避する方法としては、

無意識的に行動してしまう(自動操縦)を常に管理することです。

これをセールスに応用すると、

売りたい相手として、仮想的な人間を一人作り出します。

彼の設定を細かく作り出し、実際に買ったときに起こるポジティブなことを書き出す。

それを宣伝に使う。

サクラや、自演の口コミなども有効です。

著名人に協力してもらい、顔写真つきで、

「経済評論家の○○さんも推薦した」ものにしてもらいましょう。

「みんながやってるから私もやる。」

ということが、いかに危険かわかったかと思います。

自分をコントロールし、

ありえないコマーシャルなどに引っかからないようにするもよし、

逆にうまく使い、セールスに生かすもよいかと思います。

さて次回は、

4つ目の影響力「好意」についてです。

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか R・チャルディーニ

リュウ

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【今まで紹介してきた本のリスト】

(平成22年9月9日現在 375冊 / 382回

 あなたの読書の役に立てるとうれしいです。

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