おはようございます。
リュウです。
今回は、何気ないところに潜んでいる「好意」についてです。
あなたへの好意は、
相手があなたに何かをしてもらう行動の裏返しであるという、
なんともつらい考察がされています。
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか R・チャルディーニ
人は、自分が好意を感じている知人に対してイエスと言う傾向がある。
見知らぬセールスマンはセールスマンなのであるのに対して、
好意を持った友人に物を売られても、それは友人のオススメだというわけです。
では、好意を持ってもらうにはどうしたら良いか。
大きく5つを紹介したい。
1 身体的魅力
2 類似性
3 賞賛(お世辞)
4 接触回数(単純接触の原理?)
5 連合(好イメージのキャラクターと組む)
1 身体的魅力について
身体的魅力は、無意識的に影響力を持っている。
一般的に美しいとされる身体的な魅力を持つ者は、
そうでないものに比べ、
まことに残念ではあるが、「法廷での評価」が異なる。
これは、罰金の金額の違いに大きく現れている。(P274)
※ここでは触れられていないが、
容姿だけではなく、
格好や清潔さにも影響力があるのではないかと思われる。
みすぼらしい格好をした人より、
身奇麗で清潔そうな人間の方が、
罪を犯したときに何分の理があるのではと思われているノではないだろうか。
2 類似性
人は自分に似た人に好意を感じる。
これは、3つ目の影響力こと「社会的証明」でも紹介されている。
鏡に映ったような人に対して、
反射的に警戒を解き、好意をいだくのです。
だからこそ、セールスを行う人は、
「わたしも昔はあなたみたいに○○(共通点)だった。
でも今はここまで変わることができたのですよ。」
と言うセリフをテープにとったかのように聞かされるわけである。
3 賞賛(お世辞)
露骨なものは考え物ではあるが、
お世辞は一般的に好意を高める効果がある。
お世辞というと露骨な表現ですが、
最強のセールスマン、ジョー・ジラード氏も、
毎月1回「I Love You.」と言う言葉を送り続けたそうだ。
そういう小さな言葉から、
人は影響を受けることが証明されている好例です。
4 接触回数(単純接触の原理?)
人はそれまで接触してきたものに好意をいだきやすい。
例えば、学年で2クラスあった場合(もしくはクラスを2つのグループにした場合)、
自分の所属するグループに好意を持つ。
逆に、相手のグループにはマイナスな感情を持つようになる。
これを解決するには、共同作業を行い成功する体験を持つことなどがある。
セールスでも、あえて人を選び、
その選ばれた人との接触回数を増やし、
それ以外の人と距離を置く。
そうすることで、チームの結束が強くなりうるわけである。
5 連合(好イメージのキャラクターと組む)
どうして、イチロー選手や、石川遼選手、
若い美人の女性芸能人がCMにこぞって現れるのか。
これは、彼らを好意的に見ている購買層が、
彼らに商品を結びつけることで、好意を持つことを知っているからである。
コーラやビールのCMにスポーツ選手、
金融会社やクレジットカードのCMに美人の女性芸能人、
○○業界のカリスマの人に、自分の商材を口コミ宣伝してもらうことも一つのテクニックです。
などなど、テレビコマーシャルやインターネット広告を見てみると、
連合について、良くわかるかもしれません。
これらに引っかからないようにするためには、
「要請者に対する自分の過度な好意に敏感になること」である。
転じて、相手は相手自身のために行為をもたせる行動をとっているのではないか。
それを良く考えてみることです。
相手に尋常でない行為を感じたら、
相手は4番目の影響力の武器を使おうとしているのでしょう。
1歩距離を置いて相手の申し出の内容を区別し、冷静に対応しましょう。
好意を互いに持ち続けること自体は良いことですので。
わたしはこの影響力の武器はとてもよいものだと思っています。
悪用せずに、普通に対応するだけで、
よい人間関係が作れるものだからです。
複雑に考えず、うまく利用すると、
「仲良くしたいと思った相手には好意を自然に伝えること。」
仲良くなった相手に対して、物を売る必要は必ずしもありません。
「好意」も1つ目の影響力こと、
「返報性」にかかるものなのかもしれません。
魅力的な影響力の武器であることは間違いありません。
次は第5の影響力の武器、「権威」についてです。
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか R・チャルディーニ
リュウ
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(平成22年9月9日現在 375冊 / 383回)
あなたの読書の役に立てるとうれしいです。
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