(400回)再:フィッシャーの「超」成長株投資(その8)

おはようございます。

リュウです。

今日で、フィッシャーの成長株投資法をまとめたいと思います。

フィッシャーの「超」成長株投資 フィリップ・フィッシャー

昨日は、

どの会社を、いつ買い、いつ売るべきかについて触れてきました。

そこでは、

・バリュー株(簿価より安値で売っている企業)より成長株

・良い企業が、回復可能な一時的な失敗を犯したときに買う

・良い企業の見立てを誤った時、後に状況が変わったとき売る

という3点が重要となってきました。

今日は、「配当」から考察をしていきたいと思います。

7章 「配当」について

フィッシャーは、配当はそれほど気にしなくて良いものとしています。

・会社の内部留保による成長

・税制

の2点が重要になってきます。

配当をしなかったコストが会社に留保され、

留保されたお金を企業が再投資することでさらに成長するため、

そして、

会社の内部留保には税金がかからず、

配当には税金がかかる。

ということです。

そのため、真に優秀な会社ならば、

配当を受け取るより、配当分をさらに会社が使うことでより利益が大きくなり、

それが株価で反映されます。

ゆえに、フィッシャーは配当を重視しないようです。

●8,9章 賢い投資家になるために気をつける10のポイント

2章に分けて5つずつ気をつけるポイントを書いています。

1 設立間もない会社を買ってはならない

2 「店頭銘柄」というだけで無視してはならない

3 アニュアルレポートを鵜呑みにしてはいけない

4 PERの高さに、将来の収益の期待が織り込まれているとは限らない

5 ちょっとした値段の違いにこだわらない


6 行き過ぎた分散投資をしてはならない

7 戦争を恐れる余り、買うのを怖がる必要はない

8 過去の成長は、現在の成長ではない

9 真の成長株は株価だけに注目すべきではない

10 群集に惑わされない

この2章は、リスクになる部分を示している章といえます。

成長株投資は、良い会社に長期投資するため、

値段にこだわりすぎる必要はなく、

ビジネスの強さと天井の高さに注目します。

ただ、あまりに人気がある企業は、

それが継続できるかを精査し、購入する必要があるようです。

●第10章 銘柄を絞り込む

良い企業を見つけ出す手順について、

この章ではふれています。

文章にすると簡単に見つけているようで、実は簡単な作業ではない。

とフィッシャーは打ち明けています。

とはいえ、どういう方法をとっていくかは興味深いところです。

まず精査する前の段階で、

大まかに2つの点で選び出す必要があるようです。

1 異常なほどの売上を実現する事業を経営しているか、もしくはその方向に向かっているか。

2 市場が成熟するにつれて先行企業の利益を奪ってしまえるか

そして、次の段階で「聞き込み」を行います。

正確ならば正確なほど良いです。

社員であったり、

経営幹部であったり、

労働組合部門であったり、

自分が気になっている疑問点をすべて解消され、

難点がない会社に投資をすることで、

安心して長期的な投資を行うことができるのです。

●第11章 まとめ

最後に彼がまとめで2つの重要なことを言っています。

1 時流に乗る

2 ある程度の忍耐と自制心を持つ

バフェット流とは異なる部分ですが、

「時流に乗ること」

これは、新しい分野についても、

15のポイントと合致するならば投資すべきとしています。

恐らくフィッシャー氏は、

研究分野が好ましいとしているため、

当時のテクノロジー系にも注目をしたと思います。

次に企業分析は時間と手間がかかります。

そして、手に入れるまでに「待ち」、

長期的に保有して「待つ」ことになります。

とても忍耐を要する作業です。

成功すると大きな作業です。

フィッシャーは、企業の現在から未来の価値に投資します。

彼の投資法はとても興味深いものです。

バフェット流に合わせて参考にしたいと思います。

フィッシャーの「超」成長株投資 フィリップ・フィッシャー

リュウ

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【今まで紹介してきた本のリスト】

(平成22年9月27日現在 375冊 / 400回

 あなたの読書の役に立てるとうれしいです。

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