おはようございます。
リュウです。
今日は、貸借対照表の資産の部の続きを書きたいと思います。
固定資産で注目するポイントは4つ
・土地及び生産設備
・のれん代、純額
・無形資産、純額
・長期投資
です。
●土地及び生産設備について(P110)
これは、マクドナルド(2702)の貸借対照表でいうところの、
「有形固定資産」全般にあたる部分です。
バフェットは、
この有形固定資産が企業の大きさに対して、
無制限に増え続ける企業を好ましいと思っていないようです。
永続的競争優位性を持つ企業は、
競争の参加費として「絶え間なく生産設備を更新する必要がない」からです。
「変更の必要がない製品を一貫して生産し続けることは、
一貫して収益を上げ続けることに等しい。」
有形固定資産の激しい増加には気をつける必要があります。
・のれん代、純額
ある企業が買収を行った場合、
買収された企業の簿価より高い価値で買収を行うと、
その差額をのれん代として資産に計上します。
日本では、のれん代を数年間かけて費用として償却していくため、
記録には残らないのですが、
米国の場合は、のれんを持つ企業自体の価値が実際に低下していなければ、
のれん代を償却対象にしなくてよいそうだ。
そのため、企業の資産にのれん代が上乗せされていく。
この場合、着目すべきはのれん代の大きさもさることながら、
どの企業を買収したかが重要になってくる。
P115では、企業買収自体を全く行っていないのが問題のように書かれているが、
バフェットは多角化を推奨していない(企業は売上を上げているその分野に特化すべき)ので、
この本を読んだだけでは、方向性が見えてきません。
ただ、買収した企業と、今の経営の方向性が合致しているかを注目すべきでしょう。
●無形資産、純額(P116)
無形固定資産の価値を判別することができれば、
企業の簿価に載せられていない競争優位性の高い企業を、
安く入手することができるかもしれません。
コカ・コーラは、無形資産の価値が低い。
これは、自社でそのブランド力を形成してきたため、簿価に載ってきていないためである。
これは、リグリーやペプシ、かつてバフェットが購入していた、
ウォルト・ディズニー社などにも当てはまる。
簿価に載らないため、企業は割高に一見評価されがちだが、
実際には目に見えない価値を評価することが大切になります。
この本では、その無形資産の評価方法については解説されていなかったので、
もう少し他の本で勉強する必要があるかと思います。
●長期投資(P117)
これだけは同意しかねる部分です。
というより、バークシャー・ハサウェイ(バフェット)だからできたテクニック、
といえる部分ではないでしょうか。
長期投資費目については、
バークシャー・ハサウェイを例に挙げている。
そのため、ありふれた会社でも、
永続的競争優位性を持つ企業に投資すればよい企業になれる。
と書かれているが、
投資対象としては、あなたが投資をするべき、
すばらしい企業に直接投資をするほうが良いかもしれません。
バークシャー・ハサウェイをファンドとして考えるならば、
長期投資の運用成績を見て投資をするべきです。
固定資産、
特に無形固定資産は評価が難しい部分があります。
しかし、少ない固定資産で多大な利益を上げる企業というのは、
今後も少ない費用で収益を生み続ける会社です。
このような企業を見つけ出すことが、
投資でよい成績を上げる上で大切になってくるのでしょう。
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