バフェットの教訓 121~125

リュウです。
今日は第121回。「市場は効率的ではない」についてです。

NO.121

 市場が効率的なら、

 わたしはいま、街頭で物乞いをしているだろう。



市場は効率的ではない、
バフェットは、以上のように主張しているようですが、

おそらく、「常に効率的」ではない。
と言いたいのだと思います。

だからこそ、

ものすごく安くなり、
ものすごく高くなり、
適正な価格で企業が売られるときもあるようです。

これをグレアム先生などは、
「ミスター・マーケット」と言うようです。

市場が、短期的視野で、潜在価値が高い企業に対して、
「この企業の価値は低い」と投売りをしだしたとき、
企業を買うチャンスが訪れます。

P214に当時バフェットが買ったワシントン・ポスト社の投資を例に挙げている。

1973年当時のワシントン・ポスト社は、
ワシントン・ポスト誌とニューズ・ウィーク誌、
そして4つのテレビ局を所有していた。

当時の総資産は少なめに見積もっても5億ドル。
しかし、株式市場における総価値は1億ドル程度だった。

このように市場価値がものすごく下がる瞬間が、
株式市場が始まってから幾度となく訪れています。

・短期的な業績悪化
・不況
・災害・戦争
・風評被害

などなど、いくつかの要因がありますが、
本当によい企業ならば、
そのキャッシュを稼ぐ力で乗り切ることができます。

市場は常に効率的とは限らないため、
じっくりとチャンスを待って投資をすることで、
あなたはお金持ちになることができることでしょう。

 

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リュウです。
今日は第122回。「株式市場と長期投資」についてです。

No.122
わたしに関するかぎり、
株式市場はあってもなくても同じだ。

唯一考えられる存在意義は、
誰がどんな馬鹿をやらかそうとしているかを、
ちょっとのぞいてみるだけで確かめられる点だろう。

バフェットは、おそらく「市場に影響を受けるべきではない」
と言いたいのではないかと思います。

株式市場そのものが、いわゆる「ミスター・マーケット」のことですし、
バフェットもミスター・マーケット氏が持ち寄った、
格安の優良銘柄にはお世話になっているはずなので。

バフェットが株式市場に興味を持っていないわけがありません。
彼特有の辛口な言葉の一つに感じました。
おそらく「仕込み」のタイミングはしっかりと見ていると思います。

(もっとも、彼の場合は企業そのものの買収取引になるため、
市場の価格とは、ある程度かけ離れた位置に居ることは間違いありません。)

そして、今日の教訓にあるように、
企業を購入した後は、株式市場をしつこく追い続ける必要はなく、
後は各企業、ミクロ的な経済を分析することで、
長期継続してもち続けるか判断できるわけです。

「買うときが肝心で、後はずっと持って企業の成長を待てばよい」、
これがバフェットのスタイルであり、
彼が約70年近いキャリアで培ってきた技術です。

市場にあてられて、
長期的に持つ価値のある企業を手放す必要はないのです。

そういった意味で今回の教訓に書かれている、
株式市場(市況)に興味を持たないくらいがちょうどよいのです。

 

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リュウです。
今日は第123回。「機関投資家」についてです。

No.123
見境なく売り買いを繰り返す組織に、
機関「投資家」の称号を与えるのは、
見境なく行きずりの情事を繰り返す人物に、
“ロマンチック”の称号を与えるのと同じである。

機関投資家、おそらくバフェットと関わったLTCMについて、
書きたかったのではないかと思います。

わずかな金利差や、格付けに変化が生まれた瞬間に、
その金融商品の値段が上がり、大量に買い付けていた物を売り差益を得る。

バフェットとしては、この活動について、
「投資」と名乗るのが許せないのだと思います。

短期的動きをサイコロの目を占うがごとく投資をする人たちを、
「投機家」と呼ばざるを得ない。

また、そのような投機的なファンドに投資する人は、
周りに比べ、少し運用成績が下がっただけで大量の顧客流出をする。

・短期的投資手法
・短期的な業績を比較するファンド投資者

この2つによって、近視的な投資法にこだわざるを得なくなるのです。

それに対して、
バフェットがかつて興したバフェット・アソシエイツ、
そして、現在のバークシャー・ハサウェイについて。

バフェットは、
彼のスポンサーに長期的投資を行ってよいか、
また、私の好きな銘柄を投資してよいか。

ということを、資産状況の公開や、
好景気時のファンドの解散などを通じて問うことがあります。

これは、自分の投資法を維持するとともに、
顧客に選択権を与える重要な方法です。

わたしたちが、バフェットの投資法を使い、
他人の資本も含めた運用を始めるようになるならば、
長期的視野を持つ投資家を集める上で役立つ方法といえます。

 

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リュウです。
今日は第124回。「市場に必要以上に興味を持たないこと」です。

No.124
われわれは市場や金利や景気の一年後について、
意見を持ったことはない。

現在も持っていないし、
将来も持つつもりはない。

前回とほぼ内容は重なります。

バフェットは教訓のとおり、
市場や金利に対して持ち株をコロコロと変える行動はとりません。
景気が悪化してもよい企業でしたら持ち続けます。

永続的な競争優位性を見つけ出し、
長期的経済価値が高い会社を見つけ出すことで、
その企業をいくらの価値で買うべきかを分析するのに勤めることです。

とはいえ、個人的な予想ですが、
バフェットは、おそらく景気や市場に、
完全に興味を持っていなかったとは思えません。

買い場においては、ある程度の興味を持ち、
ある程度下がり切った場面を待っているのではないでしょうか。

ただ、優良株を適正かそれより格安で購入した場合、
景気がある程度どうなろうと、本質価値が変わらない限り、
バフェットは持ち続けることでしょう。

だから、余計な税金を払わずにすみ、
手数料を払わずにすみ、
よい企業を手放さずに済み、

成長した果実を手にとることができたのでしょう。

さて、いよいよ次回は、
125個の教訓の最終回です。

 

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リュウです。
今回は第125回。ついに最終回です。
「お金と性格のありかた」についてです。

No.125
わたしの知り合いの億万長者はみな、
財産を持ったからといって豹変するようなことはなく、
逆に生来の特質が強調されてきている。

貧乏な唐変木が巨万の富を築くと、
億万長者の唐変木になるだけなのである

金は人を変えない。金は人の本性を浮き立たせるだけである。(P221)

結局、太っ腹な人はより太っ腹になり、
ケチな人は、よりケチな人になるのです。

お金を持つと性格が変わるのではなく、
お金を持つと本来持つ性格に会った行動をとりやすくなることができるのかもしれません。

バフェット自身も、彼の自伝「スノー・ボール」や、
その他のバフェット関連の書籍を読んでいるとわかるように、
とてもケチです(良い意味でなのかもしれません)

ただ、彼の場合は、
スージーという素敵な奥様が支えてくれており、
慈善事業などの面でも活動をしてくれていました。

お金を手に入れてからどうするか。
どうありたいか。

お金持ちになる前に考えてみると良いかもしれません。
性格が変わると言われる人は、もともと持った性格が浮き出ているだけなのです。

さて、今回、最終回ということで、
簡単にまとめてみます。

バフェットは、投資家という面では尊敬できますが、
完璧な人間かというとそうでもありません。

(ただ、悪い部分もしっかりと提示してくれるからこそわかることで、
誠実な方であることは間違いないでしょう)

また、彼から得た教訓は、
おそらくバフェット自身の失敗から得た教訓もあると思います。

わたしたちはあらかじめこれを読み、
ミリオネアになるための教訓を得ることができました。

良いところを生かし、彼のレベルに近づき、
場合によっては超えていけるように成長していきたいものですね。

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