バフェットの教訓 116~120

リュウです。
今日は第116回。「大多数のウォール街の住民とバフェット」について。

No.116

 ウォール街の連中の大多数は、会社や株式の取引を、

 原材料の売り買いぐらいにしか考えていない。

ウォール街に居る人たちの多くは、
株式投資を、コンピュータで扱える賭博のように考える人が居る。

資産マネージャーは、たくさんのお金を預かり、
これらのギャンブルに勤しむ。

資産マネージャーは、
スポンサーから短期で良い成績を出すようにせかされるため、
これらのギャンブルをさらに加速させる。

そして、保有している企業の長期的経済性と価格を無視した投資法を取り、
暴落時に嘆くことになる。

バフェットやグレアム先生が話す、
いわゆる「ミスターマーケット」の正体なのかと思います。

バフェットは、以下のように言っています。

「劇場が炎上したら、席を立って逃げ出せばいい。



 しかし炎上中の金融市場から逃げ出すには、

 誰かを自分の席に座らせる必要がある。



 これは容易なことではない。」(P206)

ただ、多数の人が賭場のように金融市場を扱っている限り、
バフェット流の有効性は高いものになることでしょう。

何度も書いていますが、

良い企業を見つけ出し、
安くなるのをじっと待ち、
安く買い、
長期保有し、
異常に高ければ時に売る場合もある。

この手順で大金持ちになることができるわけです。

バフェットは賭け事を好みません。
1ドルの賭けゴルフですら断る徹底振りのようです。

彼は、自分自身で価値を理解できる企業にしか投資できません。

大金持ちになるために、
ウォール街でたくさん買って、たくさん売る必要はありません。

賭け事でいろいろな人の手に回った株式を、
安く購入するのをじっと待てばよいのです。

 

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リュウです。
今日は第117回。「待つことの大切さ」です。

No.117
どれだけ才能があろうと、どれだけ努力をしようと、
成就までに一定の時間を必要とする事柄が存在する。

早く子供が欲しいからといって、9人の女性を妊娠させても、
1ヶ月で子供が生まれるわけではないのだ。

いくら良い企業を手に入れたからといって、
1,2日で起業価値が倍になることはないでしょう。

良い企業だとしても成長に時間がかかります。

そして、成長した企業を市場が評価し、
株価に反映されるのにはさらに時間がかかります。

とはいえ、時間がかかったとしても利益率が低いわけではありません。

バフェットはGEICOやコカ・コーラなどの企業を購入して、
じっくりと育てた結果、平均の運用率が20%を超えるレベルとなっています。

これ以上の成績を、
他のファンドマネージャーがあげているとするのならば、
その方の投資法をまねてみるのも良いかもしれません。

本当に良い企業を、適切な価格で手に入れたならば、
1年間の運用率がぱっとしないものでも、
10年間の運用率をみると並外れたものにすることができるのです。

良い企業を持ち、じっくりと待つ。
これがバフェット流投資の真髄といえるでしょう。

 

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リュウです。
今日は第118回。
「歴史を知るだけで、最高の投資家にはなれない。」ことについてです。

No.118
過去の歴史がゲームの決め手なら、
世界一の金持ちになるのは図書館員のはずだ。

最初に補足しておくと、
歴史を知ること自体は必要です。

過去の収益率や、事業基盤、資産、
のれん(ブランド)の強さなどなどをはかったうえで、
バフェットも投資を行っています。

しかし、わたしたち長期投資家が必要とするのは、
過去ではなく、(現在から)未来についてです。

「長期的経済性」がしっかりとできていること、
バフェット流の肝の部分といえます。

同じ商品を定番として売り続けることができること、
利益率が高いこと、経営陣が誠実で優秀であること。
企業が成長し続けていること。

よく精査し、将来も続けられるビジネスに投資を行う必要があります。

 

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リュウです。
今日は第119回、「10年間保持できる企業を買うべき」についてです。

No.119
たとえ市場が10年間閉鎖されたとしても、
保有しているだけで100%幸せと思える。

-こういう株だけを買いなさい。

今回も、バフェット流投資の中で、
かなり重要な考え方が書かれている回です。

バフェット流の投資法は、長期投資なので、
長期的に保有した先を考えるのは当たり前なのですが、

10年間市場が閉鎖されて売ることができない、
というのはとてもよい例えです。

あなたが今欲しい(持っている)企業を買った直後、
10年間市場が閉鎖されます。
あなたはそれでもその企業を買うことができますか。

本当に長期投資できる企業なのかを、
あらためて考えてみましょう。

10年先にその企業があり、
好業績をあげて、
規模を拡大しているか。

10年先を見通すと、
たとえばIT銘柄のような、
1年単位で目まぐるしい変化を遂げる企業に投資をするには勇気が居ることでしょう。

変化についていける企業なら、
大企業になれるかもしれませんが、
逆についていけなければ10年後には会社がなくなっているかもしれません。

初期の「教訓」で書かれていましたが、
同じアイテムを10~15年先も売れ続けるようなもの、
No.35で紹介されているリグリーズのガム。

PCのOSやセキュリティソフトが変わっても、
ガムを食べる習慣は無くならないと思われます。

ほかにもひげそりや、スープ、コカ・コーラなども同様です。

今日ある企業を購入し、
そこから10年間、株取引ができなくなるような環境を想像して見てください。

それでも買いたいと思う企業に投資することが大切です。

 

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リュウです。
今日は第120回。「過去からお金を稼ぎ出すことはできない」についてです。

No.120
今日の投資家に利益をもたらすのは、
昨日の成長ではない

今日の投資家は明日の成長から利益を得る(P212)。
あなたが、今日ビジネスを買ったとして、
あなたに入る利益はすべて、今日以降の未来に作り出されるものである。

過去のデータは、未来の収益の参考にすることができるのですが、
あくまで、過去の成長は既に株主に割り当てられた利益です。

そのため、わたしたちは、
将来の利益に対して投資を行うようにする必要があります。

思わずいい成績を上げた、
株価が値上がり中の企業に手を出してしまうのですが、
その際には、それが過去の利益であることを気をつける必要があります。

将来しっかりと成長し続ける企業を、
妥当以上の値段で購入し、長期間待つことで、
大きな利益を上げることができます。

あなたが投資した企業が、
今後どれだけ大きな利益を生み出してくれるか。

過去の利益は、
残念ながらあなたが参加した試合ではないのです。
 

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