リュウです。
今日は、人が少ない間に娘と公園に行ってきます。
休日に外でできることが買い物くらいなので、スーパーが混みあっています。
昨日、スーパー付近を自転車で通った様子だと、あまり積極的に近づくべきではないように思います。
さて、本題。
前に北海道に行った時に乗った札沼線。
本来は5月6日にラストランの予定だったのですが、コロナウイルスの所為で廃止が前倒し。
4月17日にラストランを終えていました。
「終えていた」というところがポイントで、4月17日のラストランが告げられたのが16日の夜だったりします。
急遽終えることにしたのは、コロナウイルスと地元民に愛された路線の廃線のイベントの大切さを比較し、色々な想いがあったからこそのことでしょう。
今日は、「ひっそりと引退した路線」の話。
※札沼線新十津川駅(北海道新十津川町 2020.1)
予想通りの最終乗車になってしまいました。
日程がきつかったですが無理して行って大正解でしたね。
別れは突然に・・・
札沼線は、4月17日10時発を最終列車として、石狩当別駅以北(非電化区間)の全ての列車を廃線する。
4月16日22時頃のニュースだったそうです。
私も昨日(18日)知りました。
前日に最終運行の情報を公開した路線は恐らくJRに限らず私鉄でも他にはないかと思います。
https://www.jrhokkaido.co.jp/
ニュースリリースに記載。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20200415_KO_SassyouLine.pdf
15日のニュース(24日ラストラン)
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20200416_KO_Sassyouline.pdf
16日の追加ニュース(17日に前倒し)
JR北海道が前倒して廃止に踏み切ったのは、全国的に広まった緊急事態宣言を受けたことが理由です。そして前日に公開したのは、東京を含めた外部の人を不必要に来させないことも考慮したのだと思います。(※)
最終列車の撮影などをする方も多く、JR北海道の貴重な売上につながる中の決断。
情報提供が早ければ、無理してでも来る方が少なくないため、感染源を広める可能性がありました。
そのため、恐らく賛否あるものの個人的には英断だと思われます。
※モデルルートとして、
札幌から札沼線ルートで新十津川を目指す場合の最終(=始発ですが)6時58分、
滝川からバスを利用したルート(過去のブログで紹介したルート)も、特急利用で札幌発7時49分が最終です。
羽田から新千歳空港への最速が7時45分(JALのNH987便)であるため、札幌到着は不可能です。
なお、旭川空港、丘珠空港ルートも検証しましたが不可能です。
廃線の余韻を残した駅舎が佇むのみになっています。
札沼線とは
札沼線とは
札沼線は、「北海道札幌市中央区の桑園駅から北海道樺戸郡新十津川町の新十津川駅までを結ぶ、北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道路線(地方交通線)である。「学園都市線」(がくえんとしせん)という愛称が付けられている」路線です。(Wikipedia)
かつては、札幌駅(厳密には桑園駅)と留萌本線の石狩沼田駅をつないだ路線でした。
(1月の記事の再掲。)
石狩沼田~新十津川駅は既に40年以上前に廃止済み。
今回廃止されるのは、石狩当別駅から新十津川駅の非電化区間です。
(石狩当別駅の次の北海道医療大学までは電化、そこまでは残ります。)
距離はそこまで長くないですが、札幌付近とは思えないローカルな雰囲気を残す良い路線です。一方で、終点の新十津川駅は病院も近く、1日往復3本あった頃は、使われている方も一定数いたようです。
また、滝川周辺は北海道の中でも中々の豪雪地帯で、1月に行った際は12月末までの暖冬なのにもかかわらず物凄く雪が積もっていました(函館本線もですが)
石狩当別駅以北の一日の乗降車数がごくわずかであること、過去記事のとおり、終点の新十津川駅と函館本線の滝川駅との距離がそこまで遠くなく、ルートも似ているため影響が少なく、廃線されたのだと思われます。
(国鉄時代に、無理やり新十津川から滝川に繋いでいたら、バイパスとして地域が開発され、活用されていたかもしれません。)
あらかじめ日程を決めてみんなでお祝いすることが多い廃線イベントを前倒し、ひっそりと終わることになりました。
前日にラストランの日程が決まったのは前代未聞と言えます。
地元の人の鉄道ファンも残念がったのは間違いありませんが、やむを得ないといえるでしょう。中国発祥のコロナウイルスの被害が日本の列車のイベントまで行き届くようになる事態になるとは、国民の誰もが予想できなかったことでしょう。
1月に乗ったときの動画を載せてみました。
雰囲気だけでも味わってもらえれば幸いです。
その後の運用は
路線は廃線を決定した時点でバスで代替することがきまっていました。
そのうち約17億円をJR北海道が補填するようです。(17億円払っても終了するくらい負担の大きい路線だったのでしょう。)
新十津川駅の跡地は、札沼線があったことを残す記念館や公園になるような話もニュースサイトで見たように思いますが、資料が出てきませんでした。
(新十津川町も跡地利用の提案を募集していたようですが・・・。)
町中にふとクラシックな駅舎があるので、記念館や公園にしたら雰囲気が出るかもしれません。
札沼線の思い出
自分の場合、札沼線には2回乗車しました。
過去ブログに書いた今年1月、そして2015年頃です(写真を探したのですが出てこない。)。
2015年当時は、9時台、12時台、17時台くらいに発車していて、1日3往復(確か2017年に1日1往復になり、現在に至ります)。
滝川駅から徒歩でいける終着駅があると聞き、行ってみました。
徒歩でいけるといっても1時間以上かかります。
滝川駅から新十津川駅の間にかかる石狩川にかかる橋をわたりのんびりと駅に向かった覚えがあります。
個人的には、廃線となる駅(廃止となる列車も)は、寂れて採算が取れず廃線(廃止)となることが多いため、閑散としているほうが、その駅(又は列車)の本来の雰囲気を現していて好みです。
混みあっていれば続けることが出来たのですから、廃線直前の混みようは皮肉な話に思えます。
今回の廃線のように、地元の方の見送りで終わるイベントも、地元民に愛された列車の一つの形なのかもしれませんね。
※留萌本線 旧増毛駅(北海道増毛町 2015.11)
翌年の12月に廃線。ラストラン周辺は当然満員でしたが、この頃は空いていました。
こういう雰囲気のある終着駅が好きなのですが、運営会社の負担は大きいです。
まとめ
今回の札沼線は大変残念でしたが、国内の感染者を減らすための苦渋の策であること、また、厳しい経営状況が目に見えて伝わってきます。
JRでの分社化の際にNTTのように西と東くらいで分けておけば、公共財として守るため、利益を出すエリアのお金を当てることも要請されたと思います。
一方で、JR北海道のみになると採算を取れるのが札幌~旭川、札幌~釧路、札幌~函館辺りが限界なので利益を出すことが厳しい。
北海道の路線は全体的に雰囲気のある良いものが多いので消えないでほしいものですが、時代の流れかもしれません。
※2020.5.12 レイアウト修正&動画を添付
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