「致命的に」負けないこと

投資関連(外国株以外)

2020年の相場が「買えば騰がる」時期だったからか、21年になって思うようなスコアが上がらず悩む方も多いと思います。

前にも紹介した通り、Stcok Trader’s Almanac 2021によると、大統領選挙の翌年は過去の期待値からも運用成績を残しにくい年であるとともに、昨年の緩和ラッシュの中の相場から今年の緩和の解除への不安からも相場も個別銘柄も振るわない年になりました。

今回は、「2020年の相場観は永久に続くものではない」という点から、

 ・有利な相場で大きく張る
 ・不利な相場はうまく回避する

ことについて思うところを書いてみます。

一発勝負の賭け事で20年連続で資産を倍にすればビリオネアも目指せるけど・・・

ミリオネアを多数出した2020年

最近、投資家のTwitterのプロフィール、つぶやきを見ると、
昨年、「★★★(ティッカー)に投資し資産を○○倍にしました。」

というものを見かけることがあります。ミリオネアを名乗る方も多く出たように思います。(当方はまだミリオネアではないです。)

このようなプロフィール、当人もそうですがこれを見た人が、

「投資なんて簡単、
 (○○さんの真似して)▲▲▲にフルベットしました!」

というような人が出てきてしまうのが少し心配に思えました。

2020年から現在に至る1年間。
テスラ(TSLA)やビットコイン(BTC/XXX)、短期的に2~3倍になってしまう銘柄が多数出るとついつい欲が出てしまうのか、リスクの高い投資をして先日のビットコインのように資産を焼かれてしまう人が出てしまうようです。

例えばテスラモータース($TSLA)のチャート。

 2020.6.1 177.13
 MAX 900.40 (x5.08)
 2020.6.4 599.05 (x3.38)

次にビットコイン(BTC/USD)のチャート。


 2020.5.31 9653.68
 MAX 64863.10(x6.71)
 2020.6.5 35908.08(x3.71)

テスラやビットコイン以外にも、ショートスクイーズに対抗する集団購入でゲームストップが数十倍に膨れ上がった事例も含め、2020年(2021年1四半期くらいまで)には、1年で数倍になる輝かしい銘柄がキラ星の如く生まれました。

こんな相場が永久に続くのか

しかし、こんな相場が永久に続くのかというと、ちょっと現実的ではないと思います。

仮に2020年のような相場が続き年100%利益が出し続けた場合のシミュレーションを見てみましょう。
積立額は月33,333円(積み立てNISAの目安額(※))を期間は20年です。

※積み立てNISAの銘柄で年2倍になった銘柄は恐らくないと思うので積立額の目安としています。

作ってたら桁あふれ

しかも、出資もなしで積み立てNISAの額をたった20年間積み上げるだけで、88兆円を超える資産に増やすことができます。

これは、昨年末のジェフ・ベゾス氏の資産の4倍、イーロン・マスク氏の5倍、孫正義氏の15倍の資産を20年で準備できます。
当然、投資の神様のバフェット氏も超えます。

・・・・いやいやいや。

ちょっと考えれば、そんなにうまく行くわけがないことは、誰でもわかると思います。
昨年の相場が良すぎただけで、本来はそこまでうまく増やすことはできないのです。

2020年に資産が倍以上になった方は、その成果は「実力半分、環境半分」くらいに考えるべきと言えるでしょう。
一方、2020年と同じ相場の張り方をしようものなら、どこかのタイミングで環境の変化で大失敗するリスクがあると思います。

強い相場で勝負に出て、弱い相場でかわす

2にある通り、いつまでもラクな相場が続くわけではありません。

どうしても環境が悪くなり、実力があっても負けるときもあります。
重要なのは「大きく負けて退場しないこと」

投資の神様と呼ばれるバフェット氏ですら、失敗した投資は少なくありません。

そんなバフェット氏の2つの名言。

まず1つめ、
「ルール1 絶対に損をしないこと。
 ルール2 ルール1を絶対に忘れないこと。」

損をゼロにするのは難しいですが、損失を少なくすることは可能です。

損をしなければ、いくらでも大きい額を運用できるのです。
リスクを避けることは重要です。

2020年のような相場には大きく勝負に出て、今年の相場で負けないように戦えれば大きな資産を築くことができるのかもしれません。

2つめ、
「波が引いたときに、初めて誰が裸で泳いでいたかわかるものです。」

投資ブームが終わった瞬間、現在カリスマ、インフルエンサーと呼ばれている人が本物か、裸の王であったかがわかるときが来ると思います。

これは、特定の誰かを指すわけではなく、自分も含めた投資を記事に書いている人全般に当てはまることです。

2でも書いた通り、2020年の米国株は運用成績を出しやすく「実力半分、環境半分」くらいの状態でした。
そのため、実力のある人ですら荒っぽい買い方をするクセがついてしまった方がいると思います。

例えば、
 ・低位株(小型株)に投資して放っておくと上がる
 ・ギャンブル銘柄($GME騒動のような銘柄)に投資する
 ・インフルエンサーさんの推奨銘柄に群がるイナゴタワー

のようなものが、今後、回復不能な損失となる懸念があるように思えるのです。

「損をしないこと」を心から意識すべき時期ではないかと思うのです。

まとめ

今日のシンプルに。

 ・有利なときは大きく勝負して
 ・不利なときは負けないように勝負する

この2点に尽きます。

負けなければ有利な相場でさらに増やせます。

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