研究室の選定について

リュウです。

1年生の大イベントと言えば、
「春・秋2回のスクーリング」「テーマ決め」「研究室決め」です。

東亜大学大学院は通信制大学院という特徴があり、研究室間での指導方針のやりとりが少ないことからか、研究(及び論文)の作成方針も大分異なります。

そのため、研究室決めこそ、修了・認定合格を受けるためにかなり重要な内容となっています。

私個人的には、論文完成のためのエネルギー配分として、
テーマ決めで30%、
研究室で30%、
自助努力(要は書くこと)で40%
くらいだと思っています。

それくらい研究室の影響は大きいと思っています。

●研究室の決まり方

東亜大学大学院では1年次7月頃に連絡があり、(ローカルすぎますが民法のレポートあたりでレポート提出とあわせて連絡がある?)第1~第5(知財が復活したので第6?)希望の研究室を記載します。

ただし、必ずしも希望に添うとは限らず、どの研究室に配属されるかは、運要素もあるようです。

わたしが体験したケースとしては、レポートの成績がよい友人Yさんが、第2希望の研究室になり、Yさんより成績が若干悪かった私が、Yさんとが第1希望で提出していた研究室に入りました。

恐らく、研究室の人数に限界があるため、より高い希望になるよう、成績以外の要素(第2希望以降の人数)も考慮すると思われます。

後述しますが、
「どの研究室でも、租税法免除の要件を満たす論文は書ける」ので、最終的には、決まった研究室でがんばるしかないことになります。

なお、他大学でどのように研究室が決まるかは不明ですが、租税法研究ができない先生のゼミに入ると国税審議会に提出することができない場合も想定できるため、可能な限り入学前などの早い段階で各校の事務局や租税法の先生に相談した方がいいといえます。

自分に合う研究室の選び方

必ずしも希望通りとは行かないまでも、第1希望から第5(第6)希望の上から選定することになるようなので、しっかりした選択する必要があります。

重要なので最初に書いておきますが、間違いなく、「研究室ごとの相性」があります。
不運にも相性が悪く、「留年」、「自主退学」になった同級生もいます。

退学等をした当人が、修士論文より試験の方が良いと考えたという視点もありますが、「別の研究室(の主任教授)なら通った論文だった」と指導教授に言われた方や、ゼミの先生の言葉で「退学を決意した」友人がいるのは事実です。

東亜大学大学院の攻略記事を銘打って書いているものの、飲みの席などならまだしも、さすがに特定の教授の批判することはできませんので、特定の研究室が良い悪いとはさすがに言えません。

そこで、今回は研究室選びのために、着眼点だけ整理していこうと思います。
そのなかで選んでもらえればと思います。

着眼点としては5つ。

 ①論文を通してもらえる研究室か
 ②指導が手厚いか
 ③指導が厳しい研究室か
 ④研究テーマに関連するゼミか
 ⑤その他

以上の5点を見ていくといいのではないかと思います。

論文を通してもらえる研究室か

ひいき目に見ても最重要のポイントと言えます。

税法免除をメインの目的とした研究とは言え、自分の教え子が書く論文にこだわりを持つ研究室があります。

論文が通らないと、大学院修了も、修士論文を国税審議会に出すこともできず、主目的を達成することができません。

指導が手厚いか

どの研究室とは言えませんが、指導が薄い研究室もあります。

これについても単に批判はできず、「大学院で学ぶ者は研究者なのだから、指導なんぞある時点でおかしい」という指摘もあるかと思います。

確かに研究は自分でするもの、論文は自分で書くものという前提は変わりませんが、間違った道筋の際に方向を正す指導者がいることで、研究の厚みや広がり、研究の方向がゴールに向かっているかを確認することができます。

個人的には、最低限の指導でも役立つと思っています。方向性を示してくれる研究室を勧めます。
メールを送って相談しても、次のスクーリングまで放置されてしまうような研究室は避けたいところです。

指導が厳しい研究室か

②と似た論点になりますが、しっかりした指導をもらえるかは重要です。
これこそ研究室の方針により変わってくるところです。

ダメな点を、具体的に、細かく指導してくれる研究室か否か、論文は自分で書くものではあるので、細かい指導はかえって自分としての研究から遠ざかることから善し悪しあります。

完全放任で研究を自力で仕上げられる人は、かえって指導を邪魔に感じると思うので、自分でどちらがいいかを判断した上で、研究室を探す必要があります。

研究テーマに関連するゼミか

研究テーマは、ゼミ決めの時には定まっていない人も多い時期なので、難しいところではありますが、ゼミの内容に即した研究テーマだと先生から細かい指導を受けることができます。

たとえば、第二次納税義務(国税徴収法)をテーマとして、行政法や憲法ゼミに所属すること、信義則や瑕疵担保責任、損害賠償金をテーマとして、民法や商法のゼミに行くことなどが挙げられます。

後述の通り、研究室のテーマに即さなくても研究させてくれますが、テーマに即した法学ゼミの方が、より教授陣の支援を受けやすいことは間違いありません。

その他

友人らに研究室の希望を選んだ理由を聞いたところ、個人的なこだわりを持って入った方もいます。例えば「先生が好きか否か」などがこれにあたります。

東亜大学には租税法の神様と呼ばれる、金子先生がいます。

わたしは、金子先生がいるゼミには入れませんでしたが、「金子先生に稽古を付けてもらったことを宣伝すれば、税理士として箔がつく」と考える方もいました。

わたしも広い意味では、1年生の時に金子先生の授業を受けたので、誇張して書けば、「金子宏先生の師事した税理士です。」とか言えるかもしれません。(コンサルとかで、限りなく無関係なのに、会っただけでキャリアを名乗る方もいますし。)

色々なこだわりを持ってゼミを決める方がいることは確かです。

研究室探しで疑問に持ちそうなポイント

東亜向けに疑問点を整理しておきましょう。

税法研究のゼミがないのですが税法研究をさせてもらえるか

結論から言うと問題ありません。
憲法でも、民法でも、行政法でも、税法について触れる論文を書きます。

なお、上述の金子先生は商法のゼミで指導をしています。

わたし自身、途中までは、「国税審議会を通るためには税法研究のゼミに所属する必要がある」と思っていました。

実際は、各法学のゼミで税法に関する内容を研究することとなります。
事務局的には、税法6:各法4の割合で研究するよう言われますね。
体感的には、多くの方は7:3くらいになる感じかなと思います。

憲法ゼミに入りましたが、租税法の憲法に関するテーマを研究しないとダメなのか?

望ましいことではありますが、必ずしも要求されないようです。

憲法、行政法、刑事法などの公法分野だと、研究できる内容や裁判例が制限されてしまいますし、とにかく自分に合う研究テーマを選ぶといいと思います。

若干、指導教授がゼミと方向を外しすぎるとテーマ選びの際にきびしめにいうことも想定されますが、研究に入ったらゼミでどうこう言われることもありません。

知財法ゼミなのに、全然知財法テーマじゃないんだよなぁ。
といってた人を思い出します。

研究室が決まる前に先生に連絡を取りたい

研究テーマを早く進めている方などについては、ゼミが決まる前に相談を始めたい方もいると思います。

一応、事務局に相談して、特定の先生に相談できるよう道をつくってもらえそうです。
(自分は質問こそしましたが、事務局に問い合わせまではしませんでした。)

ただし、なかなか指導をしてもらうことは困難だと思ってください。

卒業してわかったのは、9月までは留年生、2月までは2年生、3月以降は1年生と指導をメインにする生徒がいるため、先生方はものすごく多忙なため、なかなか1年生の指導まで手が回りません。

ただ、研究に対する熱意があれば、先生を動かすことができるかもしれません。
まず事務局に相談して道を開いてもらうと良いと思います。

最後に

研究室選びは、研究室が決まるまでは重要視されていませんが、研究室が決まった後に友人から他の研究室の指導状況などを聞いて、善し悪しが分かるとその重要性に気づく項目です。

※2020.5.11 レイアウト等を修正。

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