バブルの時の心の動きを考える

外国株(ベトナム株・米国株)

今回は、企業分析等の情報の集約ではなく自分で体験したことを考えてみました。
今週のゲームストップ社の株価の動きは実にインパクトのあるものでした。

今週爆騰、爆下げを経験したGMEこそ触りませんでしたが、自分も少しあれらの仕手に触ってやけどをしました。落ちた後に1.5倍になるなどまともな相場を形成していません。

そこに気づいた、「異常時の心理状態」
自分のためにも残しておこうと思いました。

誰でも市場に参加し、誰でも設けられると錯覚する時期。
そしてあるタイミングで急落し調整されます。

今回はゲームストップ(GME)をめぐるバブルの時の心の動きについて。

膨らむ泡と、弾ける泡

GMEという銘柄

今回の主役の銘柄は、ゲームストップ社(ティッカー:GME)です。

ゲームストップは、米国のマルチチャネルビデオゲーム、家庭用電化製品およびサービスの小売業者である。欧州、カナダ、オーストラリア、米国にまたがって事業を展開しています。
(※マネックス 銘柄スカウター米国株より)

いわゆる小売業です。

赤字の会社なので、通常そこまで魅力的な銘柄ではなくマイナーに位置する銘柄と思われますが、外部情報を聞く限り信用売りが多かったようです。ロビンフッド投資家達がこれらの「売り」に「買い」をぶつけて、ストップロスなどで「買い」の決済を誘発したら儲かるかもしれない、と考えました。

こうして、1月中に買いが集まり大きな動きで上昇していきました。

これらの動きの詳細を開設しているサイトは多数あると思いますのでそちらに詳細は譲るとします。
どちらかというと、「これらの動きを見た個人の立場として投資家の心理」を残したい次第です。

GMEのチャートと心理状況

あくまで自分の心理状態を思い出しながら書き残します。

1/4で17.25USD。業績からするとそれでも妥当か難しいところでした。
当然、銘柄の存在すら知りませんでした。

1月4日から緩やかに(と言ってもハイペースです。)上昇を続け、大きな動きがあったのが1/22。終値が65.80USDで1/22の時点で1月初日の4倍になっています。

1/25の始値が96.73USD。
最高値は159.18USDになり、そこから暴落。
終値は76.76USD。

この時の心理としては、「米国でも仕手株があるんだなぁ」くらいで捉えてました。
仕手に荒らされて、上がった後下がり戻った。上値で買った人は損したんだろうな、という程度。

26日 95.00USDでスタート
22日、25日の2日で倍に、そして25の終値から下がらず。
この日は終値が145.96USD

この時の気持ちとしては、「勢いは、まだ止まらないのか。」
1月初めからすでに10倍になっているわけです。

ここで一瞬、虚を突かれる。

「まだ、乗れば儲かるんじゃないか?」

結果的にはGMEには乗らなかったですが。

27日 327.67でスタート
この日は終値が347.14

Twitterでも、GMEに対し「To The moon(株価よ、月まで行いってしまえ)」とか、「1000$まで行く」などのツイートが出るようになる。しかも、GMEの買いのために個人も機関も持っている株式が売られている状況なのか全体の指数が下がる

「こんな期間は2度とない。特定の銘柄は伸びている、今から乗っても3倍行くかも。」

などと思えてくるわけです。

ここで自分はお手付き。
その時に、次の上昇銘柄と言われていたAMCに乗ってしまう。
ポートフォリオの1%程度を投資。

28日 290.00USDでスタート
MAX 483.00USD
終値 197.44USD

AMCは下落、やはりこの手のは難しいと判断し降りました。
損失は約30%。1日でこれだけ下落するのだからやはり不安定な相場なわけです。

なおこの日、ロビンフッドなどのGMEなどの一部銘柄の「買い禁」が行われ、若干鎮静化される。

29日 398.00USDでスタート
終値 328.24USD。

買い禁が解除され、再度活性化。
全日の倍になりスタートし、17ドルで持っていた人は週末の時点で20倍の資産になっています。

ここで「乗りなおして損を取り戻そう」、という方もいるかもしれませんが、自分は乗りませんでした。

バブルの心理

自分の投資経験はバリュー、バフェット流投資法の中育ったため、こういうバブルを体験したことがなかったので新鮮でした。そのため、こういう祭りのような相場は難しく、「自分には今のところ適性はない」と感じました。

バブル時の心理状態を整理しましょう。

①ある株式が倍になった
 → 「持ってた人、儲かったろうなぁ。」

②さらに倍、結果4倍になった。しかも周りは下がっている。
 → 「自分も持ってればよかった。」

③普段グロース、バリューなどを解説しているインフルエンサーもGMEに購入について言及。
 → 「まだ行けるかも!自分もGMEに参加しよう。」

という3段階があると思います。

そして、④買いが買いを呼び上昇、その後実態に合うまで下落。
となるわけです。

①くらいは普段からみられる光景なので、心動く人は少ないと思います。

②になると、段々と正常な判断をかき乱してきます。
特に、「自分の保有株が下がって」いて、「目の前で知っている上がっている銘柄」が「上がり続ける」のがポイント。これが26日の心境。

AMCも目に見えて上がっていたため、次のGMEになるのではないか。
と思うわけですね。

儲かっていない、成長もない、(仕手以外の)材料もないと過去データで「わかっているのに飛び込んでしまう」わけです。

③ここでとどめを刺しに来ます。
他のインフルエンサーも、同じような心境で②の時点位で動ています。

そして、「GME買いました!」などのツイートを合図に色々な方が、「なぜその銘柄に」という銘柄に大金を突っ込んでしまうわけです。

これが、世界大恐慌でいう「靴磨きの少年」を生み出しているように思いました。
現在では、「インフルエンサー」が、その引き金を引いているように思います。

※株式投資のインフルエンサーが悪いというわけではありません。
 引っ張られて自分の分析をおろそかにすることに問題があります。

対策

対策という対策はないですが、何となく兆候があります。
重要なのは、「少しでも早く我に返る」タイミングを見出すことだと思われます。

違和感を掴む

人やツイートなどで、
「こんな内容で投資するの?」とか、
「こんな人まで投資しているの?」とか、
今までの流れと明らかに違和感を受ける瞬間があると思います。

今月に、プロフィールやツイートから普段は投資と無関係のTwitterユーザーが、
「GMEに投資した」
「銘柄の名前が面白いから投資した。」というようなツイートがありました。

あとは、3の①でいう、短期間で倍になる銘柄報告が増加するように思います。
1カ月で倍になる銘柄が多数あるのは明らかなバブルでしょう。
(これは、投資していない人が客観的に観てもわかりそうです。)

クールダウンして自分の投資法を確認

(1)のようなタイミングに気づいたら、早い段階で「自分の投資方法に変な偏りや癖がないか」を確認しましょう。

自分はバブルを今の1回しか体験していないものの、違和感を感じた段階で振り返ると多少の暴落までの時間はあると思います。

「グロース株投資をしているのに、売上高が成長していない銘柄」に投資してないか。
「銘柄の選択を他者に委ねてないか」など、

「自分の投資法が変化していないか。」を確認すること。

変な癖がついていたら投資法を戻すがベストですが、どうしてもGMEなどの銘柄に乗りたければ、「例外でやっていることを自覚しリスクを取る」ことが大切だと思います。

リスクの取り方は人によりますが、ポートフォリオの50%をGMEに投資するというような動きをすれば、焼かれた瞬間に相応のダメージを負うことになるでしょう。

まとめ

バブルは怖い。
いつ弾けるかわからない、そしてその間は上がり続けている。
乗るのも怖い、降りるのも怖い相場です。

今日の記事は、負けた中身と成績は不甲斐ないものの、この心理状態を残すべきと判断。
まだ下がってませんが、こういうバブルは色々と形を変えてまた生まれると思います。

自分の場合は、GMEの相場と、実際にお金をかけたAMCの損失から一旦クールダウンすることにしました。確かに、ここで稼げる人は居るけれども、ここで大損している人もいることを頭に置くことが大切。

自信がある人、リスクを取れる人以外は動きの鈍い銘柄などを張るのが良いでしょう。

2月相場も不安要素が多いため、慎重に乗り切っていきましょう。

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