今日は天気が悪いので家で篭っています。
3月に申請した換価の猶予の申請の続編。
税務署から電話が来て、換価の猶予から納税の猶予(コロナの特例)について変更を希望するかどうかの確認を受けました。
明言はされませんでしたが、どうやらこのまま待てば少なくとも換価の猶予は認められるようです。
今回のテーマは、納税の猶予を受ける人も少なくないと予想し、「換価の猶予と納税の猶予の違い」について整理してみました。
法令部分の細部の違いを書くと相変わらずのマニアックさと冗長な記事になったため重要なもの以外は割愛、次の記事に書きます。
重要なのは、「納税の猶予が有利」、「納税の猶予は延滞金が原則免除(コロナなら免除)」ということだけ覚えておけば良いと思います。
若干マニア向け(又は受験生向け)なので参考程度になれば幸いです。

目次
税務署からの突然の電話
昨日(2020.5.15)、税務署から連絡がありました。
換価の猶予の件と予想し身構える。
もしかして、追加書類の提出が必要なのだろうか。郵送で対応してくれないとまた休まないと・・・。
と思っていたら、
「4月30日にコロナ関連で法改正をした関係で、
【納税の猶予の制度も選択できる】のでお知らせします。
【延滞税無し】、【1年間猶予】、【無担保】です。
利用されるならばご相談ください。」
とのこと。
国税庁でHPに載せるほど宣伝しているとはいえ、税務署に別段有利というわけではない内容で、こちらが換価の猶予で申請したの後に、わざわざ電話をかけてくれた担当者の熱意に感動しました。
納税の猶予と換価の猶予の違いと共通点
今回提案された「納税の猶予(地方税なら徴収の猶予)」。何が有利なのかを把握しておきましょう。
少なくとも「納税(徴収)の猶予のほうが有利である」ことだけ留意しておきましょう。特に、納税の猶予の延滞金が原則ゼロ(コロナ理由はほぼ確実にゼロ。)ということを抑えて置けばそんなに困ることではありません。
あとは、受験対策程度に複雑な違いは次の記事に分けました。
延滞金の免除【違い】
我々納税者側の立場では、これだけ知っておけばいいと思われます。
・納税の猶予 原則全額免除、一部半額(1/2)免除
・換価の猶予 原則半額免除 税務署長が納付できないと認めればMAXで全額免除
なお、コロナによる納税の猶予は「全額免除」を謳っているので、半額免除は無いと思われます。半額免除とありますが、実質は年1.6%(租税特別措置法に既定する特例基準割合)で、半分どころか1/4くらいになりますので、現行の延滞金の割合なら換価の猶予でも実はかなり強い制度です。
分割納付【違い】
もう一つ、そこそこ重要な論点。
・納税の猶予 分割納付を「させることができる」。
・換価の猶予 分割納付を「させるものとする」。
この違い、わかりづらいと思われますが、
換価の猶予は、猶予期間(つまり1年で)に完納を目指す分納制度、
納税の猶予は、(税務署長が)納付困難と判断したら、分納をさせないことも可能、という制度なわけですね。
納税の猶予では税務署長が認めたら、分割納付を出来ないと完納にならない分納(納付なし)もありうるということです。
猶予期間【共通だが補足】
猶予期間はどちらも共通。
コロナの特例部分です。(担保不要も特例部分ですがそのままなので略)
・原則 1年
・例外 延長申請によりMAX2年
・コロナによる特例は1年のみ
(猶予後は通常の猶予(の延長?)申請をすることになる)
(2)のとおり1年で納付できないことも想定している場合、「例外」にあたる納税の猶予の延長(要申請)で2年目をすることになると思われます。
要件と必要なもの
最後に、税務署の担当者と話した時にきいた、新型コロナ関連の徴収の猶予で必要なものをききました。
要件と共に整理していきましょう。
要件
どうやら「新型コロナウイルス感染症の影響」により、「国税を一時に納付することができない場合」のようです。
具体的には、
・新型コロナウイルスの影響で、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業等の収入が前年同期と比較して、おおむね20%以上減少
・一括納付が困難
この2つの両方を満たせば良さそうです。以下のサイト(国税庁公式)でも同様でしたので、この件の担当の裁量は少な目と思われます。
この国税庁のページの「新型コロナウイルス感染症の影響により、国税の納付が難しい方へ 納税の猶予をご利用ください(リーフレット)」を参考にする良いと思います。
ページ内に「Youtubeで動画解説」していました。
国も動画が基本になってきましたね。
準備するもの
これは税務署の担当者さんの判断もあると思われますので参考までに。
とはいえ、コロナウイルスによる徴収の猶予は、国税庁が積極的に案内しているため件数が多いことが見込まれ、判断基準を全国で概ね一律にしていると思われます。
私が依頼されたのは、「条件を満たす特定の月の売上のわかるもの」と「通帳の写し」でした。恐らく前者が収入源の証拠、後者が一括納付が困難の判断基準で使うのかと思われます。
結局
わたしは、結論として「納税の猶予に変更しません」でした。
いろいろ理由はあったのですが、延滞金もほぼ生じないのとやり方もおおむねは分かったため、以下の理由で特殊な方法を取る必要は無いと判断しました。
・延滞金免除 → 若干前倒すとゼロで済んでしまう。
・1年間 → 1年間は換価の猶予も同じ、7ヶ月で完納予定なので影響なし
・無担保 → 100万円以下の未納額なので元々担保を取られていない
なぜ有利な制度を断ったか。
重要なこととして、「納税・換価の猶予は、納税の免除ではない」ことです。
いずれ納付しなければならないため、納税の猶予も換価の猶予も、翌年まで納付しないと最悪2年分納付するという事実を忘れないように。
だから、税務署が認めるケースで1年で分納できない計画を認めてくれるとしても完納するのが安全です。来年の自分の首を絞めます。
一応「6月30日までは対応します」といってくれました。
誠実な担当者の方に報える様、誠実に納付したいものです。
まとめ
重要なのは3点。
・納税の猶予は原則延滞金が免除
(コロナ特例は延滞金免除とリーフレットなどでも明言)
・期間は1年で分割納付できない場合も考慮してくれる
・最終的にに払わないといけないものなので分割納付をしたほうが吉
繰り返しになりますが、納税の猶予・換価の猶予はペナルティなしで納付を先延ばしているだけで、納付しなければいけないお金です。
どこかで折り合いをつけ、納付をはじめないと、例年の2倍、3倍の金額をど将来の自分が納付することになり、かえって苦しくなることだけは留意しておきましょう。
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