カードを使うなら「リボ払い」はやめなさい

リュウです。

神奈川県は今日の夕方から台風です。買いだめをして、のんびり娘と遊ぼうと思います。最近は、うかつなことをしゃべると娘に真似されるので気をつけてしゃべらないといけなくなりました。

LINEで友人がこんなTwitterのコメントを貼っていました。

リンク先では、「1回払いと店員に言うとリボ払いにされるクレジットカード」の話が書かれています。

クレジットカードを導入する金融機関は、「リボ払い」での貸付けを好みます。
(敢えて貸付けと書きます。) 

そりゃぁもう、あの手この手で勧めて来ます。
(リボ払いそのものを勧める営業ハガキが届くことすらも・・・。)

この記事を見たときに、ふと大学生だった頃にリボ払いで騙された(と自分は思っている)経験を思い出しました。

ポピュラーになったこととはいえ、リボ払いの仕組みを知らない(もしくは気づいていない)方が意図しない損失を被らないよう、記事を書こうと思いました。

まぁ、こんな目に遭った私ですら、株式投資で稼げるようになるくらいの金融リテラシーは身につきます。

重要なのは、「無知は罪」ということ。
契約書に載っていることなので、説明責任が本来ありますが、紙1枚送れば金融機関が負けることは100%ないでしょう。

資本主義のこの世の中、基本的に不公平や不当性があっても「無知を言い訳にさせてくれません」。(昨日のEvernoteのセキュリティの件もしかり。)

理解して、適正に処理することで自分の身を守ることができます。

というわけで、今日は「リボ払い」について。
当時の悔しさを清算するためにも記事にしたいと思いました。

結論としては、「高い金利を払いたくなければ、リボ払いにするべからず。」


※クレジットカードは理解して使わないと危険なツールです。

大学時代の思い出

大学2年の後半くらいに学生用クレジットカードを入手しました。
買い物をしたいというよりは、ADSL回線(インターネット)の契約をするためにクレジットカード決済が必要だったためです。

学生用クレジットカードは収入状況によらず、比較的簡単に作ることができるようです。

就職難になると、社会人になった後に手に入れるのが難しい状況の方もいると思いますので、クレジットカード取得自体は良し悪しあり。

なお、当時のネット回線(ADSL)の月額が月3,000円程度だったかと思います。

ADSL回線のために契約したクレジットカードですが、ネットショッピング等でカード払いでしか買うことができない場所もあったため、他の用途でも使うことがありました。

毎月の支払いを「全額決済しているつもり」でした。
ところが、1年くらい経ったある日・・・。

ネットショッピングをした際に、 

「クレジットカードが使えません、会社に問い合わせください。」

大学生の私「おかしいな。毎月決済しているのに・・・。
      たまに買い物をするだけで、無駄遣いもしてないんだけどな。」

クレジット会社にTEL。

某社の担当「限度額を超えていますね。」
大学生の私「いやいや、しっかり決済していますよ。
      もしかして知らない間に勝手に使われたとかですかね。
      今月まとまってクレジットで支払いされてたりしませんか?」
某社の担当「されていませんね。」
大学生の私「よくわからないな。なんでだろう」

と、そこで初めて知る言葉。

某社の担当「(私の名字)様は、【リボ払い】にされているようです。
      少しずつ積み上がって限度額の10万円を超えています。」
大学生の私「何その、リボ払いって。
某社の担当「毎月定額で支払いをする仕組みです。」
大学生の私「そんなの契約した覚えはありません。
      それに限度額はいくらになっているんですか。」
某社の担当「月額5,000円になっています。
      契約時の話については、こちらでは分かりかねます。
      加入時の契約書面はご覧になられましたか?」
大学生の私「(契約に書いてあったのか?そんな説明は聞いてなかったぞ。)
      もしかして利息とか払っているの?」
某社の担当「(きまずそうに間をあけて)そうですね・・・・。」
大学生の私「・・・・・」

ガッカリ感と、騙された感で脱力。
騙された自分が悪い(契約という言葉で当時は絶対的なものであると思っていた。)のと、未払いの残額が事実であることを大学生なりにここで理解。

ただ、

大学生の私「わざとこういう制度を置いてるでしょ。
      こういうだまし討ちをしてなんとも思わないんですか?

と文句はつけました。自分でまいた種ですが腹は立ったので。

その時の、某社の担当さんの手馴れた対応が印象に残っています。

こういう案件を結構対応しているように思量。
つまり、「こういう目に遭っている人はかなりいるんだろうなぁ・・・」と学生ながらに思いました。

以来、私は「リボ払い」には距離を置き、「リボ払い」を進めてくる金融機関を親の敵(かたき)のように捉え、営業してくる電話や手紙に対し「そこまでして金利を払わせたいのかなぁ。」と、冷めた目で見るようになりました。

今思うと、当時大学生カードでショッピング枠上限10万円の頃に気づかされてよかったものです。

これが上限50万円、100万円の時に気づいていたら(そこまで信用がつくまでリボで金利をむしられ続けるというのもアレですが)と思うと、恐ろしいもんです。

ちなみにこの10万円、この件でリボ払いに対し怒りに燃えたので、バイトを増やして力技で3ヶ月で弁済。(それでも3ヶ月かかる辺りが学生の資力です。)

(学生なので、10万円とはいえ3ヶ月間の債務(カード)地獄に陥りました。
この頃のイヤな目に遭った経験で、「無知は罪」を思い知らされたため、
今の自分なりの金融リテラシーを育てることができたと思っています。)

反省点を整理

問題を整理しましょう。
リボ払いとは何か。今更な話かもしれませんが一応。

Wikipediaによると
「リボ払いでは各々の件に対してではなく残高全体について毎月返済することによって合計残高を減らしてゆく」仕組みです。簡単にすると、信販でショッピング額に関係なく、「定額で弁済する仕組み」です。

大切なので先に書くと、定額で弁済し切れなかった額があると、「残高に対し金利が発生し、積み増しされた上」で、「翌月に定額弁済される」ことになります。リボ払いの翌月までに弁済し切れなかった残高の性質は、我々にとって「借入金(借金)」と大差ありません。

リボ払いには、同Wikipediaにあるとおり以下の問題点が挙げられています。

①借入額が増えても毎月の返済額が変わらず、借金をしているという意識が薄れ、知らず知らずのうちに借入を増やしている
②借入額が増えると返済期間が長くなり、利息の負担が激増する
③返済総額が分かりにくく、利息の多さが実感できない

(引用:Wikipedia「リボルビング払い」を若干加工)

実際に、この①の状態だった(自業自得ではありますが、非常に分かりにくい。)わけです。
学生時代の私としても、毎月払い終えていたつもりだったのですから、金利を払ってるとも思っていませんでした。(学生とはいえ、リボの月額5,000円という低さも悪意を感じます。)

複数のキャッシングやリボ払いがある人も、いわゆる「多重債務者」に含まれます。ひとりで解決できなそうにないと思ったら、早い段階で弁護士(額によっては司法書士)に相談するのもひとつです。

ある時、研修でお話させていただいた弁護士さんがいうには、
「多重債務者は、一度危機感を覚えないと、自分からは相談に来ることはないのですよ。」とのこと。

債務整理により状況によりますが、完済のために債権者が金利を下げたり、月額の弁済額を減少させたりするそうです。(過払い金問題の方が(弁護士さんらの)実入りがよいそうですが、それに限らず相談可能です。)

仕組みを整理

こちらも知っている人は今更な内容ですが、整理しましょう。

利息

現在は出資法の制限の年29.2%は、過払い金の判決(最判H18.1.13)が出てから実質使われていません。
なお、H18.1.13以前に契約して未だに払っているものがあれば、過払い金訴訟になる部分がある可能性はあります。

利息制限法の上限利率は、
 元本10万円未満の借金  → 年20%
 元本100万円未満の借金 → 年18%
 元本100万円以上の借金 → 年15%

です。

ざっくり言うと、10万円(未満)なら年約2万円100万円(未満)なら年約18万円が利息となるわけです。自分が銀行に100万円預けても、年間でたった200円程度しかつきませんので暴利ですね。

この利息が元本に上乗せされ、次は請求されます。

クレジットカードの 貸付上限を上回ったところで、貸付けをやめ(限度額超過・カード使用不能)利息を回収をしつづけます。こうして無知な人を、高額の金利を払い続けさせる金づるとして確保するわけです。(悪意がある書き方ですが、事実です。)

こんなやり口を続けていたら、このネット社会で情報が広がり、恨みをかっても仕方ないかと思います。(ゆえに名前を傷つけないために銀行名を出さず、こっそりローン会社を子会社につくっている金融機関もあります。)

一見リボ払いと思えない内容でも・・・?

また、リボ払いではなかったものをリボ払いに変えさせるために、「加入時に規約の説明で、リボ払いのリスクを全く(又は殆ど)説明せずかつ月の弁済額を少なく加入」させたり、「リボ払い限定でポイントを多く」つけたり、「後からリボ払いに変えられる」というような、一見サービスのようで、リスクを分かりづらくしてリボ払いを使わせるような仕組みもあったりします。

不動産の売買・賃貸借ならば、重要事項説明というものがありますが、クレジットカード作成にあたりリボ払いという重要事項を説明してくれる人がいないことに留意しましょう。

また、リボ払い専用のクレジットカードもあります。

社会人になって数年後、ある金融機関が勧めてきた際に、「リボ払い付にしたら、他のクレジットカードを作るときに信用を損なわないか?」と質問した際に、5分くらい確認のうえ、「(上司に聞いてきましたが)そういうケースもあるようです。」とのこと。

どういう条件かは、多少食い下がったものの明かしてくれませんでした。
しかしながら、「リボ払いカードの作成で若干信用が毀損される場合がある」ことに留意すべきでしょう。

繰り返しますが、リボ払いはリスクが少なくないのです。
「信用を減らしたり、利息を払いたくなければリボ払いは極力避けるべき」といえるでしょう。

対策

対策という対策はないのですが(結局いろんな手段で気づかせずにリボにすることを画策するようなので)、対策になりそうなものを列挙。

① リボ払いを完全に使わないなら「リボを使えないカード」にする

② リボ払いの月の弁済上限を限度額と同額か最高額にする

③ 「1回払い」ですらリボにされる可能性があるので「リボにはしません。(分割払いはしません)」と言う。

単純に次の決済日に決済してもらえればいいだけなので、①で根元から対応可能。無理でも②,③で次の決済で全額払い終えれば問題ありません。

上述の通り、リボを使っていると若干信用が減るようなので、他のカードは作りにくくなる(複数カードが必要かは別として、恐らく同じ借り入れとして住宅ローンなどを組む時等にも影響を及ぼす可能性あり。)ことにも留意しましょう。

まとめ

・「1回払い」を「リボ払い」扱いするクレジットカード会社が(複数)ある。
・リボ払いは毎月定額払い、支払えなかった残額に金利が上乗せされる
・「ポイントを多くつけたり」、「後からリボ払いに変えられる」仕組みでリボ払いを勧めてくることもある
・リボ払いカードの利用時に信用を減らしている場合がある

金利を払うのを承知で、一定期間のリボ払いをするのは手段として否定はしきれません(私は使いませんが)。

しかしながら、加入時に意図せずリボ払いにされてしまうような人が少なくなることを祈るばかり。
クレジットカード(を含む借入金)は、しっかり理解した上で活用しましょう。

※2020.5.27 レイアウトとタイトルを修正

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