公聴会の準備について

リュウです。
今日の記事は、大学院関連。「公聴会について」です。

東亜大学大学院だと、公聴会が卒業前の最後の試練となります。(他大学も恐らくは、最後の試練かと思います)

公法部門、私法部門合わせて50名程度(断念した人と留年した人を合わせて)の大イベントです。

ここをクリアすれば、税理士に向けて大きく前進です。

公聴会について概要、準備するもの、事前にやっておくと良いものを整理したいと思います。

1.公聴会とは
2.東亜大学大学院(法学専攻)の公聴会の概要
3.準備すべきもの
4.事前にやっておくと良いもの

1.公聴会とは

公聴会とは、「国または地方公共団体などの機関が、一般に影響するところの大きい重要な事項を決定する際に、利害関係者・学識経験者などから意見を聴く会。また、その制度。」デジタル大辞泉

なんか若干違いますね。ちょうどいい言葉が見つかり前船でした。
なぜ公聴会と銘打っているのはなぜかわかりませんが、「修士論文の研究内容、概要の発表会」というところが妥当なところかなと。

ここまで自力で(疑うわけでもないですが、盗作、剽窃等せず自力で研究してきた人という意味で。)来られた人ならば、先生方の質問にもしっかり答えることが出来ると思うので、不必要に気に病む必要は有りません。

準備さえできていれば、あとは先生方の質問に答えるだけ(必要に応じ難問奇問が出ますが、後日修正等で対応することもあります。)です。

とはいえ、不安にはなるかと思うので、解説をするので雰囲気をつかんでもらえればと思います。

2.東亜大学大学院(法学専攻)の公聴会の概要

東亜大学大学院では2月ごろの2日間(考査を含めると3日間)、修士論文公聴会が実施されます。
私が知る2年間は代々木でしたが、今年は幕張国債研修センターで行われるそうです。(もっと昔は下関の東亜大学で行われていたそうです。)

上述の通り、「修士論文の研究内容、概要の発表会」です。

・参加者と部屋分け

人数が多いので、「公法(憲法・刑事法・行政法)」「私法(商法・民法・知財法)」とで部屋を分けて発表を行います。
発表者は、聞くことも含め試験であるため、最初から最後まで居ることが義務付けられています。
(1年生は参加も含め任意ですが、場を知るために一定時間は出たほうがいいでしょう。)

・発表時間等
原則的には発表時間は15分、質問時間が15分合計30分となります。

ただ、発表者によって、教授の興味(出来・不出来以上に興味だと思います。)によって、45分くらいかかる人も居ます。
(かくいう私がそうでした。質問時間30分という長さで、結構しんどかったです。)

学生から質問があることは基本的にはなく、大先生や司会の先生が質問を入れてくることがほとんどです。なお、質問無しということは有りません。

・発表順序
当日の朝に張り出されます。

留年生が多かった年なのか、発表と発表のインターバルが長めに見えました。(当時、ここまでダブっ他人がいるとは・・・と恐怖に感じました)

なお、教授陣(副査の先生も含め)は多少情報が早いらしく、あらかじめ順番を聞いているようです。
1日目発表の人は発表が終わると気楽で、夜にこっそり飲みにいったりする人も居ます。

自分は2日目でしたが、もう既にやることはやったので酔いつぶれない程度なら・・・と、誘いを受けて飲みに行ってました(笑)

・公聴会後の懇親会

2日目に発表が終わったら、懇親会が有ります。
ここまでたどり着くと、2年生みんなの顔にもようやく開放感が出てきます。

唯一心から安心して楽しめる懇親会かもしれません。

・結果発表

基本的には2日目には終わり、3日目は教授会という、この論文で大学院の学位を与えるか(大学院の趣旨として、恐らく国税審議会の認定考査を含め判断)、最終考査が行われます。

この時間は、事務局の方の判断によりますが、自由に出歩いて、予定時間(11時半くらいでしょうか)に戻ればいいのですが、基本的には部屋でみんなで待ちます。

みんなで下関の卒業式の旅行計画を立てたり、会計事務所の仕事の話をしたり、今までとは違った平和な空間がありました。

とはいえ、数名流粘性が最後に出る場合もありますので、なんとなく落ち着かない中で待ちます。

午前中に概ね終わるかと思いますが、私の年は午後になって発表されました。通っていれば、最終的な論文のお色直しをして、提出することになります。

また、指導教授の証明に、東亜だと主査の先生2名(各法と税法の先生))を押してもらうため、その場で作成します。
書面の準備は不要です。事務局が準備をしてくださるのでご安心を。

また、事務局の担当さんから説明があると思いますが、「論文のタイトルを間違えないように」してください。
ここで間違うと、国税審議会から質問が来て色々大変になるそうです。

・・・とこれだけ書いても間違えて書き直す人がいるんだから、みんな相当緊張しているのでしょうね。

3.準備すべきもの

2.では概ねの流れを説明しました。

次に、当日に何を準備するかを整理しておきましょう。

①論文本体(修正を求められている時は、教授の人数分+1)

修士論文の発表である以上、論文本体は当然自分が持つものです。
質問に対しても答えられるようにしなければなりません。

その場でページや内容を答えられるとは思えませんが、持っておきましょう。
なお、指導教授以外は論文本体を読む時間がないので、「○○ページの□□」というような質問で来ないため、自分の論文のどこを質問されているかわかるようにしておくよう気をつけてください。

とはいえ、公聴会に向けて新たに準備することはないかと思います。(ギリギリまで書く必要がある人は居ます。)

②論文要旨(①と同数)

①とセットで出すものです。
他ゼミの教授や、参加者の2年生は、③のレジュメに基づいて質問をしてくることに留意してください。

先日の説明の通り、③のレジュメや④の発表原稿の基となり、国税審議会でも読み込まれる部分となるので、丁寧に作成すると良いかと思います。

③論文のレジュメ(参加者全員に配布できる程度、余部を含め40くらいあると良い)

上述の通り、参加者に配布するレジュメです。
ここまでのゼミで配布しているものの完成度の高いものになります。

論文要旨が作成済みなので、概ねそれに沿って作成することになります。先生方は多数の生徒の発表を聞く関係で、長時間レジュメを読むことが出来ません。

これを長く書くべきと捉えるか、短く書くべきと捕らえるかは人によるかと思いますが、つくりが甘いと先生方にはすぐわかるようです。

④発表原稿(自分の発表用1部)

必須では有りませんが、発表原稿を準備して、それを読み上げるのが良いかと思います。

稀に先生の中で、「原稿を読むだけじゃないか」という指摘は有りますが、副査の先生が言うには、「学会発表でも発表の時に原稿を読むことがとりわけ悪いことではない」ので気にしすぎる必要はないとのこと。

それより、質問を的確に答えられるよう「想定問答集、質疑応答」を準備しておいたほうがいいかもしれません。

発表用原稿でアドバイスすることとしては、1ページにかかる時間を計算して原稿を作成することです。

A4用紙1枚で、40字30行の1,200字です。一般に1分300字(NHK方式と呼ばれるようです。)程度の速度で読むと良いといわれています。そうすると、

1,200字÷300字(/分)=4分/1枚

となります。実際には空白字数があるので、350字/分くらいで、「5ページ目の半分くらい」で、リハーサル、本番共におよそ15分で読める発表用原稿を作成することが出来ました。

⑤ICレコーダー

公聴会の先生の質問で過不足がある原稿については、最終稿をさらに直すことが有ります。
他ゼミの先生だと中々聞く機会が無いので、ICレコーダーで録音し、指摘事項を整理しておくと良いかと思います。

⑥金子先生の租税法

趣味の問題化と思います。
その場で開いて説明できるわけもなく、お守り代わりです。

⑦その他資料

集めた論文を全部持っていっても重いだけですので必要最低限のものでいいと思います。

4.事前にやっておくと良いもの

3.の準備するものが準備できていれば、基本的には当日の発表を残すのみになります。

とはいえ、個人的にやっておいたと思ったのは、「発表練習」です。
発表練習は、ひとりでも良いですが、みんなの前で発表をしたほうがよりよいでしょう。

発表に際し重要なことは2つです。

 ①時間を厳守(時間に合わせた原稿を作成)する
 ②質問を受ける感覚を身につける

①時間を厳守(時間に合わせた原稿を作成)する

読み原稿を作って読んでみるとわかるかと思いますが、ほとんどの場合、短すぎるか長すぎるかします。
質問時間を削るために、「20分発表すると質問が少なくてラクだろう」というような戦略を立てる人も居ますが、あまり意味がなく、印象も悪いです。

教授陣からいい印象を受けない上に、結局質問が長引いて質問は15分となり苦労は同じになりますので、正々堂々やりましょう。
(自分は当日の発表14分55秒、質問は約29分(タイマーを見ると44分台でした。)でした。発表を長引かせても意味はないと思います)

なお、仲間との公聴会練習の前に、タイマーを使って原稿の作成をしていました。
人にもよりますが、時間稼ぎという意味ではなく、聞き手が理解できるよう若干ゆっくり目に読む方が良いようです。

当日は緊張して早く読み上げてしまう傾向が有りますのでちょうど良いのです。

②質問を受ける感覚を身につける

先生の質問と仲間の質問では全然質問のレベルが違いますが、質問を受けたときの感覚を身につけておくと当日良いと思います。

想定問答集を一応作っておくと、気持ち的にはラクかもしれません。
とはいえ、想定問答集どおり質問は恐らく来ません。

●まとめ
公聴会は最後の難関です。
ここを乗り越えると、卒業、ひいては税理士になることも含めて、大きく一歩前進するといえるでしょう。

とはいえ、読んでもらってわかるとおり、ここまで着たら準備することは少ないです。

公聴会までこられた方ならば大丈夫。
自信を持って挑んでください。

無事卒業して税理士登録が出来ることを祈っております。

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