リュウです。
今日は第32章です。
1967年10月、
バフェットは、株主への手紙に以下のように書いています。
これからの投資は「楽で、安全で、儲かって、楽しい物事」に絞る。(P514)
1968年「楽しくない物事」のためか、
バークシャー・ハサウェイの2部門の工場を閉鎖した。
全てを閉鎖することができなかったのは、
かつてのデンプスター風車工場の失敗に懲りているからかもしれません。(第25章参照)
また、この時期にブルーチップ・スタンプ社という、
スタンプ発行会社を買収します。
この会社のメリットは、保険会社と同様で、
大きな「フロート」が得られることです。
ブルーチップ・スタンプのシステムは、
・スタンプ(シール?)を集めると景品と交換できる。
・そのため、企業は一時金としてお金をブルーチップに提供する
・スタンプを集めても使わない人がいる
バフェットが注目したのは、一時的にお金が集まる「フロート」部分で、
金利なしで大きく運用できれば、一時金自体が大きな資産となるわけです。
しかしながらこのブルーチップ社。
バフェットに大きな試練を与えることになります。
訴訟問題や、女性の社会進出を背景にシールをちまちま集めることをしなくなったなど、
ぜんぜんブルーチップ(優良)な銘柄ではなくなってしまいます。
1967年の運用成績は、
パートナーシップ開始から現在にかけて、S&P500に勝てなかった数少なかった年です。
(参考:バフェットの投資原則 著:ジャネット・ロウ
S&P500 +30.9%, バークシャー +11.0%)
いよいよ、株価の上昇が、上場会社の実力を超えだしてしまったため、
バフェットが購入できる会社がなくなってきた状況が切実化してきています。
また、2,3年の高率運用で出てきた若者たちのファンド会社が元気よく行動をしているのをみて、
割高な市場で運用しづらい状況に
バフェットは、行き詰まりを感じて来ていたのかもしれません。
次章で、行き詰まったバフェットがある行動をとります。
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