税理士試験の税法科目免除で必要な書類

税法大学院(東亜大学)

リュウです。

大学院の内容より前に、免除の説明をするのもアレですが、
後で並べ替えればいいので、役立つ情報から整理していくことにしましょう。

大学院の卒業式の日、
私は、税理士試験の税法免除の書面を提出しました。
それにしても長かった。

自分の場合は、6年3ヶ月、他の試験では考えられない長さかもしれません。
(他の試験では、何年か続けて不可能な場合は、適性がないとあきらめるので、
6年に到達することがないのかと思います。司法試験くらいでしょうか。)

さて、本題です。
具体的にどのように申し込んだら良いのかを記事にしました。

■このページにあることを、整理して書いていくこととなります。■
改正税理士法の「学位による試験科目免除」制度のQ&A
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/kaisei-qa/menu.htm

申し込める人

税理士試験の税法免除を申し込むためには、
「税法科目を1科目合格すること」が必要となります。

【引用:税理士法(抄)】
(試験科目の一部の免除等)

第七条 税理士試験において試験科目のうちの一部の科目について政令で定める基準以上の成績を得た者に対しては、その申請により、その後に行われる税理士試験において当該科目の試験を免除する。
2 税法に属する科目その他財務省令で定めるもの(以下この項及び次条第一項第一号において「税法に属する科目等」という。)に関する研究により修士の学位(学校教育法第百四条に規定する学位をいう。次項及び次条第一項において同じ。)又は同法第百四条第一項に規定する文部科学大臣の定める学位で財務省令で定めるものを授与された者で税理士試験において税法に属する科目のいずれか一科目について政令で定める基準以上の成績を得た者が、当該研究が税法に属する科目等に関するものであるとの国税審議会の認定を受けた場合には、試験科目のうちの当該一科目以外の税法に属する科目について、前項に規定する政令で定める基準以上の成績を得たものとみなす。

したがって、申し込みをするためには、
「税法科目を1つクリアする必要がある」わけです。

そこで、試験科目の合格状況により、3つのケースに分かれます。

 1 会計科目を2科目合格していて、税法科目を1科目以上合格している人
 2 会計科目の合格が1科目以下であり、税法科目を1科目以上合格している人
 3 (会計科目の合格を問わず)税法科目を合格していない人

申し込み可能な方は「1」と「2」になります。
大学院を修了していても、「3」の方は税法のいずれかの科目(ミニ税法を含め、いずれか1科目)を合格してから申請になります。
(合格時期と大学院の学位を得る時期は前後してかまいません。※問6参照)

国税局にもフローチャートがありますので参考にしてください。
これから(若しくは現在)大学院に進学される方は、
「平成14年4月1日以降に進学」することとなります。

国税庁のフローチャート

https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/kaisei-qa/01.pdf

どのタイミングで申し込むか

国税局のホームページを見てもらうとわかるように、
上述「1」の人と「2」の人では申し込むタイミングが異なります。

「1」の方は、随時(したがって、いつでも)申請が可能です。
「2」の方は、税理士試験の申し込みの時点で申請になります。

したがって、「2」の方は、「会計科目の受験と合わせて申しこまないといけない」ことに留意する必要があります。
(会計科目の当日受験の有無は問わないようです。)

申し込みに必要な書類等

次に、具体的にどんな書面が必要となり、どこに提出するかを整理していきましょう。

今回、認定を受けることにより試験科目の全部が免除となる場合

 申請時期

随時、国税審議会会長宛に一般書留、簡易書留又は特定記録郵便により提出できます。
提出先は、
 〒100-8978 東京都千代田区霞が関3-1-1 国税庁内 国税審議会会長 御中
です。

提出書面

※A4規格でないものは、A4用紙に貼った上で提出してください。
① 研究認定申請書兼税理士試験免除申請書
 (認定手数料分の【収入印紙を消印しないで貼ります。】)

様式は以下で入手できます。
 https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/kaisei-qa/06.pdf

実際に書くとこのような感じになります。

※ 印紙については、全部科目免除申請に係る認定手数料は、
「税法に属する科目」を認定申請する場合は8,800円になります。(会計科目も別途免除を受けようとするなら+8,800円)

② 住民票の写し
  (コピー不可、個人番号(マイナンバー)が記載されていないもの。)

これを忘れると、休日に現地でとるのは困難かもしれません。

③ 学位取得証明書
 (「修士(法学)」等の学位名が記載されたもの)
学校で取得します。(東亜大学の場合は卒業式に頂きました。)

④ 成績証明書
 (②又は③で入学年月が確認できない場合は「在籍期間の証明書」も必要)

学校で取得します。(東亜大学の場合は卒業式に頂きました。)
東亜大学の場合は、「税法研究」の部分にマルをつける必要があります。(見落としやすいので注意)

⑤ 修士の学位等取得に係る学位論文のコピー
 (学位論文の表紙、目次(ページ数が記入されているもの)及び参考(引用)文献目録を添付する。)
学校で取得します。
東亜大学の場合は、コピーではなく原本(平成○○年度 修士論文審査証の証明つき)を卒業式に頂きました。

⑥ 論文の内容及び修士の学位等取得に係る論文であることについての指導教授の証明書
 (様式及び記載方法については問10参照)
学校で取得します。(東亜大学の場合は、修士論文公聴会に書いたものを卒業式に頂きました。)
公聴会で、証明書の作成(教授の印がないもの)をするのですが「タイトルを間違えないで書くこと」が重要です。
間違えると、国税審議会の審査の時に別の論文という扱いを受けてしまう可能性があるとのこと。

⑦ 履修要項等における修了した研究科の履修規定のうち、修了要件が記載された部分のコピー
 (在籍期間、必要単位数、修士論文の審査に合格等の条件)

学校で取得します。
(東亜大学の場合は卒業式に7,8が一体になったものを頂きました。)

⑧ 講義概要(講義要項)等のうち履修した全科目の担当教授、講義内容及び単位数が記載された部分のコピー

学校で取得します。
(東亜大学の場合は卒業式に7,8が一体になったものを頂きました。)
学生便覧のコピーを使っていました。

⑨ 合格科目を証する税理士試験等結果通知書又は一部科目合格(免除決定)通知書 
 (一部科目合格通知書の直近分が昭和60年度以前のものである場合は、合格済みの全科目分)のコピー

科目合格の際にもらった税理士試験等結果通知書又は一部科目合格(免除決定)通知書のコピーを添付します。

なお、私の卒業式の時には、昭和60年度以前の書面を添付している方がいました。
当時は「合格29」というような表記ではなく、「ゴウカク」と書いてある表記でした。

⑩ A4判大の返信用封筒

郵便番号及び宛先を明記し、一般書留であれば575円、簡易書留であれば460円、特定記録郵便であれば300円分の切手を貼ったものが必要になります。
国税庁に郵送する封筒と合わせて2つの角2封筒を準備することになります。

今回認定を受けても受験科目の全部が免除とならない場合

ケース「2」にあたる場合は、申請時期と書面が異なります。

申請時期

税理士試験の受験申込受付期間内(1科目以上の受験申込みをした上で申請)に限ります。
(受験申込科目数に応じた受験手数料分の収入印紙が別途必要となります。)

必要な書面

原則、試験科目が全額免除になる場合と同じですが、
・「研究認定申請書兼税理士試験免除申請書」が、「研究認定申請書」となること

https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/kaisei-qa/07.pdf 【研究認定申請書

・住民票、返信用封筒は不要
であることに留意する必要があります。

また、税理士試験と並行して審査をしてもらうようで、結果も12月の税理士試験の発表に合わせてようです。

提出に際しての注意事項

上述のとおり、「一般書留、簡易書留又は特定記録郵便」で提出する必要があります。

友人がレターパックで出そうとしていましたが、
公式をそのまま読む限り、リスクがありそうです。

少し値が張りますが、簡易書留などで出すべきといえます。
また、特定記録郵便の方が若干安いようですが、自分の周りでは、簡易書留で出していました。

まとめ

卒業式当日に申込をするために、重要なこととしては以下の4つ。

① 会計2科目+税法1科目を合格していること
② 住民票がないと現地調達が難しい

 (マイナンバーカードなどでコンビニで出せるようですが・・・)
③ 合格科目を証明として一部科目合格通知書等のコピーを持っていくこと

 (これがなければ当日提出は無理かと思います。)
④ 印紙も8,800円分を準備しておくこと

 (小規模郵便局だと高額印紙が出ないようで面倒です。下関郵便局もそうでした。)

この4つを守っていれば、当日に提出することが可能かと思います。
(出先でプリンタを使うのは大変なので推奨はしません。)

余談:下関と東京の郵便局、どちらが早い?

蛇足を承知で。

東亜大学の卒業式は下関で行われるので、
東京まで持ってた方が早いかという疑問があると思いますので参考までに。
(公式ではある程度確実なレベルでの送達のようで、表示より早く着く場合があるようです。)

下関(〒750-0025)から国税庁(〒100-8978)に送付した場合、
当日受付ならば、翌日午後到着の模様。

羽田空港から最短の24時間蒲田郵便局(〒144-0053)まで持ち込んで国税庁(〒100-8978)に送付した場合、
当日受付ならば、翌日午前到着の模様。

すぐ帰って、東京の大きい郵便局なら若干早いかもしれません。
ただ、当日受付をしてもらうためには、17時を目安に持ち込む必要があり、不可能と思われます。
http://www.post.japanpost.jp/deli_days/attention/index.html

私が行った日の卒業式とガイダンスが終わったのが13時頃なので、
飛行機で最速で飛ばしても恐らく無理といったところでしょう。
(18時に受けてくれる郵便局ならばどうにか間に合うかといったところ。)

郵便局の当日受付に間に合わないと、下関の速達と同時に着く頃合です。
リスクの割にすぐ帰らないといけなくなるので、現地で速達便で送付するのが無難かと思われます。
(※細かく調べると、卒業式が終わったら新幹線に飛び乗り、
  新大阪まで戻って梅田郵便局に出すと17時に間に合い、
  理論的には翌日朝に届く模様。)

以上で提出完了です。
卒業までたどり着いた方はわかるかと思いますが、
郵便局に書面を任せたとき、ようやく安堵の瞬間となったかと思います。

もちろん、認定されるかどうかの試練がここから待っているわけですが、
論文作成の時に見ていただいた先生方の見立てを信頼しましょう。通ることを信じて、Let’s TRY!!

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