ふるさと納税の向かう方向性

リュウです。

 

昨日は、東亜の友人と飲んでましたが、飲みすぎて、午前中はダウンしていました。
今日は、年度末以降の準備のため、買い物をしてきます。

 

さて、本題。
平成31年6月1日から、地方税法の改正が有り、「ふるさと納税の返戻品の制限」を具体的に法制化されます。

①返礼率は、3割以内
②返礼品は、地場産品

この2つを満たさないと、寄付金控除の対象から外すことが可能になるというものです。

ふるさと納税の黎明期から寄付してた自分からするとこの制限にはいささか疑問を抱くところです。
今日は、「ふるさと納税」についてもう一度考えてみたいと思います。


※ふるさと納税では米をよく貰います

 写真は北海道秩父別町のゆめぴりか(2019.3)

 (留萌本線に乗ったときの北秩父別駅の周りの水田を思い出します。)

 

1.ふるさと納税の意義と趣旨
(1)意義

普及しているため今更では有りますが、ふるさと納税の意義を単純化すると、
「自分の支払う税金を、自分が住む自治体以外へ寄付をすることができる制度」です。

・自治体(市区町村、都道府県)へ寄付した金額を、

・個人住民税算定額のおよそ20%を上限として、

・所得税と住民税で税金から全額控除する仕組みになっています。

(2)趣旨
総務省のホームページには、ふるさと納税の趣旨が載っており、主たる目的は「地方創生」のようです。

引用(太字は筆者が加工)すると、

——

第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。
それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。

第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。
それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。

第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。
それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。

——

第一、第二の趣旨は納得できると思います。
選択できる制度を作ったことにより、応援したい自治体に寄付することが現在の方針と一致しています。

問題は、第三の趣旨。
「自治体間の競争を促す」という趣旨に、「返戻品の返戻率を制限する必要があるか」ということです。

地場産の品物でないこと(特にギフト券のような自治体に関係ないもの)をNGとするのは仕方が無いと思えるのですが、返戻率はそれにより地元の産業が盛り上がることで、地方創生につながっていくと思うんですよね。

 

2.ふるさと納税の効果
まずは、ふるさと納税をした人は、返戻品をもらえて豊かになります

ふるさと納税の返戻品を準備する自治体は、地元の産業にお金を支出します。
お金が入ることで地元の法人・個人の所得が増え豊かになります(所得が増えます)。

その後、その儲けから税金を納付することになります。
法人なら法人税、地方法人税、法人事業税を、
個人なら所得税、個人住民税、個人事業税を納付することで、反射的に税金として国や地方に返ってきます

国は少ないコストで地方創生を行えるため、趣旨に一致するものになるといえます。

 

3.ふるさと納税の返戻品の競争は趣旨に外れていたか

2.で説明したとおり、経済が回って行くんですよね。(あまりふるさと納税について経済効果を計算する人は居ませんが)
さらに寄付金額の上限を定めている以上、返戻率をあげても問題は限定的だと思うのです。

昔は地方創生で1億円ずつ使途自由で自治体にお金が出て金の鰹などを作った自治体も有りましたが、それよりよっぽど地元の活性化のために有意義な仕組みだと思っています。

仮に返戻率を100%にしても、それが丸々所得になっていくとするならば、
法人なら最大で実効税率30%程度、個人なら最大で55%(所得45+住民10、事業税、社保等は考慮せず。)税金で返ってくるわけです。
あと消費行動が起きるので消費税ですね。

地場産の品物を入れれば、返戻率の過当競争とやらは問題だったのでしょうか。個人的にはそう思えないのです。

粗利が大きければ、返戻品の質も良くできますし、逆に品質が悪ければ、評判が落ちてふるさと納税の納付先に選ばれないため、質を上げていく必要があります。

また、上でリンクした総務省のふるさと納税の趣旨の第三に書いてあるとおり、「自治体間の競争が進む」ことを勧めているのだから、動きとしては逆進的なものになっています。
営利活動禁止である地方自治体が営業出来る貴重な場がなくなってしまって残念な限りです。

4.まとめ
今日の結論は単純です。
「ふるさと納税の返戻率は30%以下である必要は無い」と思います。

結局、政治的なもので、「自治体間の競争」で負けた自治体から圧力があったのだと思います。

ふるさと納税の額の傾向を追うと、田舎より大都市圏市町村より都道府県のほうがふるさと納税による税金の流出額が多くなっているようです。

あくまで推測の域を出ませんが、大都市圏や都道府県は財務規模も大きいので、発言力も大きくなるため、「何で田舎に(うちの自治体から)金を流さなければならない」という主張が通った形になったように思います。

とはいえ、私は代議士ではないので、決まってしまったことをうまく活用していくしかありません。

3月中に、泉佐野市のAmazonギフト券は手に入れてみようかと思います。

 

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