おはようございます。
リュウです。
昨日は、
営業利益がどういう経緯を通って計上されているか、
それによって、高い利益を出している会社か判別してきました。
今日は、損益計算書の続きです。
今回のテーマは4つ
・支払利息の大きさ、売上総利益(粗利益)
・資産売却益、その他の利益
・税引き前利益と法人税の関係
・当期純利益とEPS
です。
・粗利益と支払利息(P67)
支払利息が大きい会社は、
言ってみれば、利益剰余金(もしくは配当)よりも、
利子の支払いを重要視せざるを得ません。
あまりに大きな支払い利息を払う会社には、
投資価値が少ないといえます。
計算式は、
支払利息(補足的情報)/売上総利益
です。
なお、支払利息の項目がMSNマネーでは、
直接の情報になっていないようです。
パーセンテージも重要ですが、
同業他社との比較や、
年度ごとに増加しているか減少しているかが大切になります。
バフェット(バークシャー・ハサウェイ)が保有する銀行、
ウェールズ・ファーゴは粗利に対して、30%の利息を払っています。
これは高い数字なのですが、
同業他社と比べるとものすごく良い成績のようです。
また、原則的にバフェット氏は「無借金経営」を好みます。
・資産売却益、その他の利益(P72)
載せておいてなんですが、
この2つの項目は、純利益から除外して考えるようにします。
あくまで、その年の臨時的な収入(損失)のため、
来年その利益を生み出すわけではないからです。
機械や工場の敷地の固定資産の売却益で、
その年に利益を生み出しても、
来年は生産力が落ちるのですから、至極当たり前のことといえるでしょう。
逆に、売却益で黒字を出しているのならば、
経営が厳しい状況なのかもしれないと疑ってみる必要があります。
・税引き前利益と法人税の関係(P74)
上記項目など、計上しない項目もありますが、
バフェット氏は税引き前利益を比較します。
バフェット氏は、あるとき米西海岸の地域電力供給会社、
WPPSS社の非課税債券を1億3900万ドル分購入し非課税の利子を2270万ドル手に入れます。
税引き後の2200万ドルは、
税引き前の4500万ドルに相当する
4500万ドルの税引き前利益を出すためには、2億5千万ドル~3億ドルの投資が必要になる。
そう考えるとWPPSS社の債券は半額で売りに出されていたようなものなのです。
税引き前利益(もしくは税込みの利益)を比較することで、
他の金融商品とどちらが良いかの指標を見出しています。
次に法人税でです。
法人税は日本では現在40%となっています。
そのため、40%以上の法人税、
20%くらい法人税がかかった場合、
その状況を注意深く見る必要があります。
・当期純利益とEPS
こうして税引き後の利益が「当期純利益」となります。
当期純利益がどんどん成長しているか。
それが損益計算書の最後のポイントとなります。
当期純利益を株式数で割り返すと、
1株あたりの収益(EPS)が出てきます。
年ごとに、EPSが成長し続けている企業をバフェットは好みます。
ある年は大きく増えて、ある年はマイナスという不安定な企業は、
長期投資には向きません。
また、消費者独占型企業である可能性はほぼありません。
EPSの成長を確認して、
損益計算書の見方は終了です。
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