おはようございます。
リュウです。
あなたは勝間和代氏を知っていますでしょうか。
最近テレビに出て知名度が上がったひとです。
彼女は経済評論家であり、公認会計士の実務をこなしてきた方です。
そんな彼女が書いた決算書(財務諸表)の読み方を書いた本を紹介したいと思います。
この本は、【会社が出した財務諸表を読み解く方法】を示しています。
そして、経営陣は会社が不調のときでも、
経営状況が良いと報告したいのが心理です。
会計ルールで行える裁量の範囲で、
「会社は利益が出てる」ように、「成長している」ように操作を行います。
それを超えてしまうと粉飾決済になります。
粉飾決済を行ってしまったライブドア社、カネボウ社なども例に挙げられています。
本の全体の流れを説明します。
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まず、簿記などを知らない方もわかるように、
最初の2章で財務諸表の基礎を教えてくれます。
繰り返しますが、簿記は知らなくてもかまいません。
2章でおおきく注目するところは3つあります。
・貸借対照表
・損益計算表
・キャッシュフロー
です。
「資産が多ければいい」、「負債が少ない方がいい」といった、
間違った常識を、正しい視点で教えてくれます。
3章では、実際に比較するための流れ、
資料の集め方や分析の手順、気をつけるべきことがかいてあります。
P91の分析のための4ステップで流れをつかむと良いでしょう。
1下準備 資料集めなど
2アナリスト目線 業界・企業のイメージをつかむ
3会計士目線 決算書を読む
4投資家目線 投資すべきか否かを判断する
4章で、アナリストの分析方法を説明しています。
この章と次の章の決算書について、大切なのはバランスです。
・前年度の比較で大きく変化したもの
・来期予想
・法人税を差し引いた場合の利益
など、見る視点はいっぱいありますが、
常識からかけ離れた財務諸表には気をつけるべきです。
その「常識」について4章では説明しています。
5章では、決算を読みこなします。
2章で基礎が載っていた、
・貸借対照表
・損益計算表
・キャッシュフロー
の詳しい分析(問題点の見つけ方)方法が書かれています。
6章はまとめです。
1行で書くと、
「評価が低くみ積もられているが実際の会社価値は高いもの」を見つけ、投資すること。
この一言に尽きると思います。
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個人的にバリュー投資を行おうと思っていた矢先、
こういう本を探していました。
ある程度自己流でわかってきてから、この本に出会ったのですが、
もし、この本に出会わなかったら、
何がしかでこの読み解き方を本にして出せば、
かなり売れるのではないかと思っていました。
と、言うわけで先回りされた気分です(笑)
勝間和代氏は、この本以前にもたくさんの本を出していますが、
その中でも1番役立つ本、もしくはそれに近い本だと思います。
欠点をしいて言えば、
「横書きだから、読むのに時間がかかってしまう」ことです。
書評をはじめてからは珍しく全部読むのに2日かかりました。
ただ、これは「財務諸表の横書きにあわせた」ためだと思われます。
そのため、読みやすさを考慮した結果だと思われます。
バリュー投資を目指す方、
自分の投資する経営状態を調べたい方など
【法人に関する経営状態を知りたい初心者】は、絶対読むべき本です。
仮に勝間和代って名前ではなく、
まったく無銘の「山田タロウ」が書いた本だとしてもオススメします。
ぜひ、投資をする方は役立ててください。
リュウ
追伸:
氏には、テレビに出るより、
こういう名著をもっと生み出して欲しいなと思います。
期待してる方です。
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(12月5日現在 108冊)
あなたの読書の役に立てるとうれしいです。
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