おはようございます。
リュウです。
今日は、バフェットの企業を買うタイミングについて、読み解いていきます。
億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術 メアリー・バフェット
バフェットは、独占力と、成長力が良い企業に投資しているかと思いますが、
それだけではやや説明が足りません。
彼は、その2つに加えて、
そういった企業を「安く手に入れる」ことを重要視しています。
例えば、
年間200円の利益を上げ、
うち50円の配当をする会社があります。
この会社についた株価が500円ならば、
あなたは、この会社の株式を1株入手することで、
毎年200円の利益を生みだす会社を持つこととなります。
200 / 500 = 0.40
50 / 500 = 0.10
40%の収益率で、10%の配当を出す会社です。
ものすごく収益率の高い会社で、
利益で2年半、配当で10年で、元を取ってしまいます。
(年間40%の収益率を出す会社はそうそうありませんし、
長期でその率を継続するのは難しいですが・・・)
しかし、
これが株価が1000円だとしたら、
200 / 1000 = 0.20
50 / 1000 = 0.05
20%の収益率で、5%の配当を出す会社になってしまいます。
(十分優良な会社ではあります。)
このように、「良い会社をどれだけ安く買えるか」が、
重要なポイントとなってきます。
彼は、絶好の買いのタイミングを4つの条件で説明しています。
1 相場全体の調整や暴落
2 全般的な景気後退
3 個別企業の特殊要因
4 企業の構造変化
以下、詳しく説明していきます。
1 相場全体の調整や暴落
これは非常にわかりやすい。
株式市場全体が下がってきているので、優良な株式もつられて下がる。
絶好の買いのタイミングといえます。
この時点までに調査を繰り返し、
本当に価値のある企業を入手するチャンスといえます。
バフェットは、1973~74年の暴落時にワシントン・ポストを
1987年のブラックマンデーの時にコカ・コーラを買い始めました。
2 全般的な景気後退
全般的な景気後退の場面も買い時です。
ただ、企業によっては倒産の危機が訪れます。
普段から保守的な財務政策をとり、
不況に入る前に非常に業績の良かった企業を選ぶ必要があります。
全般的な景気後退の元では、どの企業も業績悪化に見舞われるのですが、
力強い企業は、立ち直りが早く弱い企業を淘汰してしまうのです。
1990年、銀行業界の不況のタイミングを見計らって、
バフェットは、ウェルズ・ファーゴ社に投資し成功をしました。
3 個別企業の特殊要因
優良な企業も、「常に成功をしているわけではない」ことを忘れてはいけません。
時に、愚かな行動に走り、損失を出すことがあります。
そのタイミングで、一般的な投資家は株式を売りに出します。
重要なのは、彼らが手放す時、
「この企業の失敗は一時的なものなのか、命取りになるものなのか」
を判断する必要があります。
本書で挙げている例として、以下のようなものがある。
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あなたが何かの理由でコカ・コーラを訴えたとします。
そして、あなたは2001年に約30億ドルの支払いを勝ち得たとします。
これは、コカ・コーラ社が上げる1年間の税引き利益に相当する金額です。
このニュースが伝わると、コカ・コーラの株式は暴落することでしょう。
しかし、この損失は2002年以降の利益には何の影響も与えません。
2002年以降、同社は30億ドル、あるいはそれ以上の利益を上げ、
2005年にもなれば、2001年の敗訴のことなどみんな覚えていないことでしょう。
株価もその頃には回復しています。(P89)
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4 企業の構造変化
企業が大きな変化を起こすときは、
しばし、一時的な特別損失が発生する。
合併やリストラ、組織再編で損失を計上することになる。
企業にとって大切な再編の作業で出た損失を見て、
投資家はその企業を安く売りに出すこととなる。
時にそれが最高の会のタイミングとなるでしょう。
以上の4つのタイミングがとても買いに向いている瞬間となります。
優良な会社を見つけてもすぐに手を出す必要はありません。
バフェット氏も、コカ・コーラ社の良さに気づいて約50年待ちました。
半世紀も待てる彼の辛抱強さには脱帽します。
安くいい会社(株式)を購入できなければ、
どんなに優良でも良いリターンを得ることはできません。
バフェットは、優良でも人気が沸騰している銘柄にはほとんど手を出しません。
華やかでみんなが知っているハイテク銘柄に手を出さない理由は、
こういった面でも見られます。
次回は「収益、収益率について」、を書きたいと思います。
億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術 メアリー・バフェット
リュウ
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(平成22年9月17日現在 375冊 / 390回)
あなたの読書の役に立てるとうれしいです。
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