リュウです。
今日は第44章、
バフェットの投資を行った企業の中でも一番有名な経営者のブラムキン女史の章です。
ローズ・ブラムキン、
彼女は経営者の鏡といえる人かもしれません。
彼女はロシアに生まれ、学歴はありません。
言葉も英語は苦手で、ロシア語などが通じるオマハに着たくらいです。
しかし6歳のときからすでに働いており、
16歳のころには男6人を監督するほどの凄腕の女性でした。
オマハで家具屋さんネブラスカ・ファニチャー・マート(NFM)を開きます。
以降、彼女の行動力と才能がどんどん活かされていきます。
「ミセスBはやり方を心得ていることは全てをすばやくやる。
ためらったり、考え直したりはしない。
テーブルを5000卓買い、30年のリース契約にサインし、
不動産を買い、人を雇う。
後ろは振り向かない。
とにかくやり遂げる。
自分の能力の及ぶ範囲を少しでもはずれたら、
そのことに関しては話もしない。
何が得意かを承知しているから、
そういうことで自分を買いかぶることは絶対しない。」(P138)
見ようによっては、バフェットと似ている部分があります。
自分の得意な範囲で、自分の全力を尽くし、行動を続ける。
譲らない頑固なところ。
また、自分が不得意なところを認め、そこには近づかない。
(それでも不可欠な場合は他人にお願いする)
バフェットは投資はビジネスと同じで、
ビジネスができる人は投資もできるとしています。
(なお、ビジネスができて投資ができない人は、
ビジネスと投資を同じものと考えてないのだそうな)
ともあれ、彼女はその辣腕な経営振りで、
家具屋さんの運営だけで年商1億ドル(約100億円)の巨大な会社を作り上げました。
バフェットは53歳の誕生日に、
この会社を買いたいと、ローズに持ちかけるわけですが、
5,500万ドルの言い値に対しポンと出せるバフェットもたいしたものです。
(おそらく、企業価値を調べた上で、
例えば8000万ドル以内で買えれば得だということがわかっていたのだと思いますが)
そして、経営を任せていたら、
親族にいいようにやられて、ローズ女史はぶちきれてNFMの前にライバル店を打ちたてて、
数年で、NFMに被害を与えるレベルのお店を作り出してしまいます。
まったく持ってすごい方だと思います。
その後、バフェット白旗を揚げ、
90歳のおばあさんに、競合するなと契約を結ばせていることや、
100歳の誕生日祝いに、ローズが改装している地元の劇場に100万ドルを寄付したことなどから、
かのバフェットですら、ローズにだけは頭が上がらなかったのかもしれません。
そんなローズ女史ですが、
今は亡くなられております。
100歳を過ぎても元気だった彼女に会って、
私も喝を入れてもらいたいものです。
—–
コメント