グロース株投資を成功させるために「決算情報の確認」が重要です。
鬼滅の刃でいうならば、「常時、全集中の呼吸を維持する」といったところ。
「柱(ミリオネア以上)になるために必須のスキル」とでもいったところです。
(あんまり記事に流行ネタを書くと、数年後に読み返した時に恥ずかしいですが、最近テレビアニメから知ってハマっています。)
なお、決算の読み方は、じっちゃま(広瀬隆雄氏)の書籍「MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」にも載っています。(少し前の本なので、若干アレンジする必要があります。)
まずは手習い。
今日は、色々なサイトとじっちゃまの決算報告ツイートなどを確認をしながら、ここを観ればよいところを整理しました。
目次
コンセンサス予想vs実績値
昨日、前回の記事「グロース株(成長株)投資で大事なこと」で書いた通り、グロース株投資には決算の精査をすることが大切です。
前回の概要として、グロース株が上がる決算とは以下の通りです。
①EPS(1株収益)がコンセンサス予想(アナリストの予想)を上回ること
②売上高がコンセンサス予想を上回り、前年の売上高を更新すること
③ガイダンス(会社の次期以降の予想)があれば、コンセンサス予想を上回ること
④その他良好のニュースがあること(又は悪いニュースがないこと)
です。
これを継続できればできるほど、グロース株としての評価は高くなり株価に反映されます。
さらにはテンバガー銘柄、となるわけです。
具体的に決算を見る手順等を確認していきましょう。
コンセンサス予想ってどう決まるの?
まずは、コンセンサス予想(アナリスト予想)がどう決まるかを整理。
企業の情報開示
コンセンサス予想とは、アナリストが分析したEPS(1株当たりの収益)や売上高の予想です。アナリストは、企業の財務部長などが開示した情報をもとに予想を立てているそうです。したがって「企業(財務部長)が公開した予想数値が高いとそれを超えるためのハードルが高くなる」わけです。
上述の通り、好業績に合わせて「アナリスト予想」を上回らないと株主は喜ばないわけです。(アナリスト予想で株価が織り込まれるため、期待を超えないと株価で応酬されるわけですね。)
そこで、じっちゃま(広瀬氏)がいうには、株価を少しずつ成長させるために、社長に「堅めの予想値を出す」ようそれとなく伝えているようです。
平均値がサイトごとで若干違う
アナリスト予想はYahooFinanceをはじめ、日本からもいくつかのサイトやアプリから情報収集可能です。中には、
「サイトAとアプリBの数値が違うんだけどなぜ?」
というケースに出会うと思います。
これは、特定のアナリストから予想を提出してもらえない証券会社などがあるため。若干ずれるケースはありますが、運用上は概ねどのサイトでも問題ないと思います。
具体的な確認方法
では、具体的な確認方法を整理していきましょう。
最初は慣れるのに苦労すると思いますが、慣れれば楽しみながらチェックできると思います。
決算日の見つけ方
決算日はいつか。まずこれがわからないと始まりません。
私は以下のサイトを見ています。
https://jp.investing.com/ Investing.com
ティッカーコードを入れて検索したときの画面です(4分割前のアップル:AAPL)
他にも、マネックス証券の米国株決算日情報(ログインしなくても読めました)
https://mst.monex.co.jp/mst/servlet/ITS/fi/FIClosingCalendarUSGuest マネックス証券
なお、決算日は仮に決めてそのあと変更されることもあります。企業もその規模等により○○日「以内」に決算発表するよう義務付けられているため、ずれることも想定されます。
気になる銘柄の決算日はある程度近く(2週間くらい前)なったら再度確認しましょう。
さらに具体的に「当日の市場寄り付き前に発表」されるか、「市場終了後に発表されるか」などは、企業のIRを見てもらう必要があります。「企業名(英語表記) IR」で検索して読むと良いと思います。
コンセンサス予想の見方
次にコンセンサス予想を確認してみましょう。
ちょうど良い画像がなかったので、少し前のもの(不運にもアップルが株式分割もしてる)ですが概ねどこかを知るのには役立つと思います。
Yahoo!Finance(米国のサイトです。日本のでは見られません。)
https://finance.yahoo.com/
①ティッカーで検索
「Search for news,symbols or companies(ニュース、シンボル、または会社を検索する)」に、ティッカーコード(例 アップル:AAPLなど)を入力します。
②「Analysis(分析)」をクリック
③予想値をチェック
そうすると、このような画面が出ます。
なお、この画像の場合、
それぞれ、Earnings Estimate(収益の見積もり)、Revenue Estimate(利益の見積もり)の、
Current Qtr. (Sep 2020)(現在の四半期 2020年9月)
Next Qtr. (Dec 2020)(次の四半期 2020年12月)
Current Year (2021)(今年(2021年))
をチェックします。
予想値はノートやExcelなどに書き込んでおくといいでしょう。
確定後に確認を取れないことが多いため、書き忘れると前の決算のデータが一部足りなくなったりします。
まず、ここまでが決算前日までにしておくことです。
あまり早いとアナリスト予想が変わってしまうことも想定されるので、ある程度決算日が近くなったら(2週間くらい前でいいと思います)やりましょう。
参考までに平均見積もりの上がアナリスト予想の件数です。
※手元にちょうど良い資料がなくて申し訳ないのですが、
これは株式分割前(4分割)の資料で、EPSはおよそ「÷4」。
アナリスト予想も若干変更されています。
決算を見てみよう
そして当日。
決算資料は企業のHPにもありますが、米国の証券取引委員会(sec.gov)に提出されサイト(EDGAR)に公開されています。以下のページでティッカーを打ち込んで、該当する企業をクリックしてみましょう。
アップル(APPL)では、次のような画面が出ると思います。
色々な書面がありますが、関係があるのは、
●速報
・8-K(のうち、決算日に報告されたもの。決算短信に近い)
●8-Kが監査済みになったもの
・10-Q(四半期決算)
・10-K(年次決算)
です。ここでは速報の8-Kをチェックします。
「Document」をクリックします。
ここからは、私の英語力の関係でChromeで和訳した後のものを載せます。
大抵の企業は1~2ページ目に概要(EPS・売上高・ガイダンス)が載っているのですが、アップルはありませんでした。(資料が古いのと、若干見づらい会社にしてしまいましたので、後日差し替えるかも。)
ここから先は、企業により情報の載っている場所が異なるので参考程度に。
多くの場合8-Kでの(四半期)決算については、最初に概要を掲載しているので1~2ページあたりに情報が載っています。
アップルの事例では、3ページ目を見てください。
上の青枠が売上高の合計(この資料では百万USD)、下の青枠がEPS(希薄化後)です。
この情報と、アナリストの予想を比較することで、良い決算かを判断していくことになります。
今回の資料でいうなら、
○ EPSコンセンサス 0.7ドル(2.8ドル)に対し、EPS実績 0.73ドル
○ 売上高コンセンサス 635.1億ドルに対し、売上高実績 646.98億ドル
- ガイダンス なし
となります。(繰り返し、資料が古いのでコンセンサス予想が少し低いです。)
ガイダンスが外で発表されていなければ、この決算は「成功」ということになります。
ガイダンスは出す企業と出さない企業があり、8-K、10-Q以外の資料で掲載や発表されることがあります。(ですが、そこまで追いかけるのは我々のレベルだと大変なので、せめて財務資料を読んでおきましょう。)当然、わかればコンセンサス予想と比較して勝つことが必要です。
その他
一部繰り返しですが重要なポイントを3点。
・できる限り直近のコンセンサス予想を比較すること
・決算が悪かったらすぐ手放すこと
・ガイダンスは掲載されていない、もしくは発表しない企業があること
以上を確認して、問題なければ投資開始(リリースしない又は買い増し)します。
●まとめ
今回も手順の備忘録です。
久々に長く書きました。
グロース株はとても素直なので好きです。
グロース株は決算の読み方と金利の状況が肝要です。
良い銘柄の決算を追いかけて、金融相場が維持されれば十分な恩恵を得られる可能性が高いです。
しっかりと読み方を研究して、自力で銘柄を発見できるように頑張りましょう。
●今日の娘
昨日、スーパー銭湯に行った際に、駅の前に神社があってお参りしたら、娘がまねをして家でもお参りごっこをしていました。
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