今日は、妻と娘と少し出かけてこようと思います。
遠出はできないので近場になるのですが。
株式投資の話。
のんびり書いていきたいテーマ。
投資をテーマに書いてみようと思ったのですが、自分が投資をしてきた過程で、必要とした数値はそんなに多くありません。
個人投資家が成績をあげるためには、難しい数字をいくつも並べる必要などなくて、「いい会社」を「安く買う」ことができればいいのです。
その中で再現性がありそうなものを伝えられればと思います。
今回はEPSについて。
EPSとは、「1株あたりの利益」を示す数値です。
コロナ以降の相場は、業績による評価が株価に必ずしも繋がるわけではなく、業績評価が必須ではありませんが役立つ知識です。
EPS(1株当たりの利益)
EPSは、「1株あたりの利益」を示します。
利益は税引き後の数値を利用し、通常、発行株式数で割り返します。
会社の利益を1株当たりにリサイズしたEPSは、「企業の利益」を示します。
バフェット氏は、株式を持つことを「会社の一部を持つこと」と表現しています。
多くの方は会社全部は保有することはできないにしても、1株単位でどれくらいの利益が出ているか、(解散したならば)どれくらいの資産があるかというのは把握しておくべきです。
PER
そして、もうひとつの指標。
1株当たりの利益が大きくても株価が高すぎたら意味がありません。
株式の割安感を示すのが、ご存知、PERです。
PERとは(Price Earnings Ratio 株価収益率)といい、「株価をEPSで割ったもの」です。
安さの基準は、業界や人の評価で異なりますが、
日本だと12倍(人気分野などはもっと高めも)くらい、
アメリカだともう少し高めで15倍程度を超えると高めに感じるようです。(ベトナムは、体感10倍程度)
EPSが1年あたりの利益を想定しているので、
PERは「会社の価値が会社の利益の何年分か」を示します。
EPSが100円、株価が1,200円なら、会社の利益12年分、
EPSが100円でも株価が5,000円なら会社の利益50年分になるわけです。
EPSの成長
EPSは毎年同じわけではありません、増加も減少もします。
そのため、投資価値を算定する上で、成長途上の企業だと5年先、10年先とEPSが伸びていくことを予想し、株価を割安か判断することになります。
バフェット氏が使っていた方法は、過去10年のEPS成長率に基づいて出していたようです。古典的な方法ですが、EPSの成長と株価を想定してみましょう。
2、3年でめまぐるしく企業の環境が変わる現代に、10年前と将来が線形でつながることを予想しづらい時代ですが、参考にはなると思います。
増収増益の企業ならば、比較的近い数字を取ることが出来るかもしれません。
そこで、具体例を検討。
事例:
・2010年の決算のEPS 90円
・2020年の決算のEPS 135円
・株価が現時点で1,500円
とします。
現時点での評価
2020年のEPSは135円。
PERは、1,500円 ÷ 135円 = 11.11(倍)です。
10年前から現在の成長
10年間の成長
135 ÷ 90 = 1.5
1.5 ^(1/10) = 1.0413・・・
1.0413・・・ - 1 = 0.0413・・・
「^(1/10)」は、成長率を算出する計算式です。
1.0413×1.0413×・・・と10回掛けると約1.5になります。(電卓はWindows環境なら以下。)
これは、この会社の利益が過去10年で1株あたりの利益が平均で年4.13%ずつ上昇したことを意味します。
言い換えると、利益の成長が株価に反映するならば、この会社の株式の価値が年4.13%で成長したことを意味します。
※わかりづらいと思うのでExcelでも作成。
(端数調整の関係で初期値が0.01円ずれています。)
参考:電卓の使用法
Windowsアクセサリ等の電卓で、
表示 → 関数電卓 を選び
「1.5」→「Xy」(右上に小さい「y」)→ 「( 」 → 「1/10」 → 「 )」の順です。
2年後のEPSを予想
次に、2年後のEPSがどのようになるか予想します。
135 × 1.0413 = 140.575・・
→ 140.58(円)
140.58 × 1.0413 = 146.385・・
→ 146.39(円)
と、画像にもある通り、2年後のEPSが146.39円くらいになると予想されます。
もし、株価が1,500円のままだと、
PERは、1,500円 ÷ 146.38円 =10.24(倍)です。
PERが11.11倍のままならば
株価は、146.39円 × 11.11(倍) = 1,625(円)になります。
ここまできれいな拡大を見込めるわけではありませんが、長期投資をする上で、将来の株価を予想するために、企業の利益が重要な役割を果たすことがわかったかと思います。
まとめ
EPSは、1株単位にした時の会社の利益です。
非常にシンプルでわかりやすい企業評価だと思います。
当たり前ですが、会社は利益を出す必要があります。
利益が少ない会社は会社を成長させづらいし、配当も出せません。
そのため、EPSが伸びを予想できれば、将来の規模の拡大や配当金の増加を見込むことができるわけです。
それにあわせて株式の市場評価も、おのずと増加することになるでしょう。
とても参考になる指標で、ここを基準に個別銘柄の価値を考えていくことになります。
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