2020年の「日経平均株価が〇〇円になる」と予想する人々

リュウです。

 

今日は、昨日一日出かけていたので、娘の面倒を見ている予定です。

 

昨日のセミナーダブルヘッダーは日程的にシビアでしたが、どちらも出て正解。

一部ネタバレできないものがあるのと、記事にするか迷うところので気が向いたら記事にします。

 

さて、今日の本題。

年末年始、特に1月1日の日経新聞などを読んでみると、今年(年末なら翌年)の日経平均を予想する記事があります。

 

予想記事に基づいてインデックス(ファンド)を買うかどうかを判断する人は多くないとは思いますが、

「株価等の予想記事は何に基づいて予想されているか」を考察してみることにしました。

 


※予想なんて当るも八卦、当らぬも八卦です。

 

●もくじ

1 年末年始に日経平均平均を予想する人々

2 彼らは株価をどう予想するか

3 誰が予想を作るか

4 では、どうすべきか

 

1 年末年始に日経平均平均を予想する人々

年末年始の日経新聞(1月1日の特集記事)を見てみると、見開きで、著名人方が日経平均、ドル円のレートなどを予想し、コメント共に記事にしています。

 

予想する方々は国内の経済学者、上場法人の重役、証券会社のアナリストなど、我々のような一般サラリーマンの数倍の給料をもらっていると思しき人がのきを連ねています。

 

彼らの予想は何に基づいているのかを考えてみます。

 

2 彼らは株価をどう予想するか

予想者の多くの傾向を捉えてみます。

もちろん、そこまでの地合いによりますが、彼らのする予想の殆どに共通する事実・・・。

 

「日経平均は現在より少し上がり、ドル円レートは少し円安になる」ことです。

 

1月1日の紙面を取っておいたつもりですがなくなってしまったので検証不能ですが、お持ちの方や図書館が近くにある方は新聞の経済面で検証してみるといいと思います。

 

2018年の年末に株価が暴落した瞬間があります。

しかしながら、2018年1月1日の記事に著名人の多くは、あの暴落を予想できていなかったと思われます。

 

・・・いや、もしかしたら予想できていた人もいるかもしれない。

でも、記事には書かないとおもわれます。

 

個人的にここまで偏って外れた記事になってしまうのに違和感を感じたため、次の仮説を立ててみます。

 

彼ら著名人が立てる日経平均等の予想は、

「本人が作った予想ではなく、作られた予想」ではないかということ。

 

 

3 誰が予想を作るか

このような予想を出してしまうのには理由があります。

 

「我々読者や投資家がそういう予想を求めるから」なのではないかな、と。

 

想像してみてください。

例えばドラえもんが、あなたにタイムテレビ(未来をテレビで見られるツール)を貸してくれたとしましょう。

 

2020年12月30日午前のニュースを観てみます。

そこには、日経平均株価が16,505円になり、激しい円高で1ドルが80円になるとわかったとします。

 

そこで、あなたは発信してみる。(タイムパトロールに捕まりそうですが)

 

・今年の日経平均は、年末までに16000円になる。

 現在から7000円は下がるだろう

・円相場は1ドル80円まで逆戻りして輸出産業が苦しむだろう

 

周りの人はどう思うでしょうか。

予想をありがとう、あなたのおかげで損をしないで済んだ(得することが出来た)と言ってくれるでしょうか。

 

恐らくそうならないと思われます。

そもそも、こんな予想してほしいですか?

 

予想記事は、事実かどうかを問わず、

 

「なんて不謹慎な予想だ、撤回しろ。」となるわけですね。

酷い場合、次は予想させてもらえないかもしれない。

 

1年後に合っていたことを証明したとしても・・・・

 

ここで重要なのは、

「我々読者が欲しいのは正しい情報ではなく、年末年始の景気のいい話」ということ。

 

ただ、これらを単に批判することはできません。

 

日本には、「言霊思想」というものがあり、言葉には霊が宿るとする考え方があります。

外国にも「思想は現実化する」という書籍が多数あるとおり、景気の悪い話を想像させることが、悪い景気を呼び寄せる原因になるという心理も一理あると思われます。

 

こちらも仮説ですが、「あの著名人は嘘をついているからダメだ」という結論に持っていくのも早計に思います。

単に予想者たちの無意識で、日本の景気が良くなってほしいという気持ちの現れではないかとも考えられますので。

 

 

4 では、どうすべきか

裏打ちされた事実や研究や情勢からの予想ではなく、単に、「日経平均が少し上がって、少し円安になる」というような景気が少し良くなるという予想を作っていたとしたら・・・・、そんな予想は経済予想としての価値を持ちません。

(経済バラエティとしての価値はあるかもしれませんが・・・)

 

ただ、これらの情報を利用するために工夫できることはあると思います。

 

「その中で正しい予想をした人を探すこと」と、「(作られた)予想から正しいものを見つけ出す」ことです。

 

例えば、

・1月1日に予想した情報を何らかの媒体に残し、

 年末の情報と照らし合わせて信用できる人を見つける(著名人の信頼度のレートをつける)

・上述の通り、テンプレート予想をした人以外の情報の根拠を調べる

 

などは、効果があると思っています。

 

日本の好景気を予想(祈願)する傾向こそあれ、全員が全員、日経平均が上がるとしているわけではありません。

わずかに逆張りをしている人の根拠を追うことで、予想情報の裏づけを得ることが出来る可能性があります。

 

裏を返せばそれくらいの情報量なのだと思えます。

 

 

●まとめ

とはいうものの、予想なんて当たるも八卦当たらぬも八卦。

根拠もない「目標株価」を公開するサイトなどと同様です。

 

予想はする。でも、そうならなくても責任は持てない(持たない)。

なぜならば、そうなって欲しいと祈願して記事を書いているだけだから。

 

年末までしっかり追っている読者も投資家も稀だと思います。

本能的にはみんなわかっていることなのかもしれませんね。

 

今日の結論は1点。

 

年始の「景気予想なんて当てにならない。」といったところでしょうか。

 

 

最後に、ウォーレン・バフェット先生の自伝。スノー・ボールから。

ハードカバー版のスノー・ボールの上巻P219から

 

グリーンが急に話題を変えて、ずばりと本質を突いた

「私に聞いたんだ。”どうしてマーシャル・ウェルズを買った?”と。

 そこで私は答えた。”ベン・グレアムが買ったから”」

(略)

「グリーンは私の顔を見て、”ワン・ストライク!”といった。

その目つきと言葉は一生忘れられない。」

そこではっと気づいた。”ウォーレン・自分の頭で考えろよ”という意味だったのだ。面目なかった。

 

 

長かったので省きましたが、バフェット先生は、グレアム師が買わなくても株価そのものを上昇する根拠を持っていた。

しかしながら、「グレアム先生が買ったから」と、つい答えてしまったことを後悔するシーンです。

 

常に予想に乗ることなく、自力でしっかり判断できる投資家を目指したいものです。

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コメント

  1. […] 過去に年始の日経平均の予想について、こんな記事を書きました。結論は、「年始の予想なんて当たらない」というものです。 […]

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