サラリーマンは「気楽な稼業」なわけがない

起業・独立・マインド

サラリーマンは「気楽な稼業」と言われていた昭和時代。

元ネタは植木等の「どんと節」。映画のタイトルにもなっているようです。

https://eiga.com/movie/36757/ (映画.com)

どうやら1962年に上映されたものなので、歌も同じころに出たものなのでしょう。
したがって「気楽な稼業」とされたサラリーマンは、約60年前の感性により描かれたサラリーマン像といえます。

80年代の自分にとっては映画の歌詞だということを今知ったわけですが。
そんなサラリーマンは現在、「気楽な稼業」どころか、単なる給与の低いブラックな業界となってしまったように思います。

ただ、上述映画紹介サイトであらすじを読む限り、サラリーマン社会の病理は60年前も今も変わらないのかもしれません。

今日の記事は、真面目に生きるサラリーマンに捧げます。
最近、サラリーマンの状態にものすごい抵抗感を受けます。
ここを打破するためにも「サラリーマンのリスク」について検討してみました。


ある友人との会話より

ある友人との会話をしていたときのこと。その友人は「講師業(税理士ではない)・コンサルタント」をしていて、時々LINEチャットや飲みをしに行く仲です。

今日も雑談をしていました。

そのときに、なんとなく出てしまったと思われる言葉に、ふと感じ入るところがありました。

友「サラリーマンは気楽でいいよなぁ。」

その後に、

友「でも、俺はサラリーマンには戻らないね。」

という言葉でした。

(サラリーマンである私に言ったことを気にしたのか、
 この後、言葉を選んでいましたが。)

サラリーマンの立場によっては、この言葉は「ムッ」とすると思えますし、そういうネタでブログ記事を一つ書けるかもしれませんが、そんな愚痴ネタはどうでもいいのです。

どちらかというとこの言葉で、

「サラリーマンって気楽なの?
 本当にリスクが少ないの?」

と、考えさせられたことが大きい。

友人は、なぜ「気楽」と言ったはずのサラリーマンに戻りたくないのか。
そこに何らかの答えがあると思い、少し考えてみました。

サラリーマンがリスクと言える8つの理由

少なくとも私の身の回りでサラリーマンを辞め、独立した人はそこそこいますが、サラリーマンに戻りたいと言った人はいません。

やむなく子育て中の人がどうしても経済的に困難な状況があり、大抵は収入が少なくても独立を続けるのです。

なんでだろう・・・。

サラリーマンには見えないデメリットがあるからだと思います。

 ①自分の裁量が独立時より少ない
 ②人事による不条理
 ③果が対価に結びつきにくい
 ④社内政治による出世競争
 ⑤対価が能力や成績によらない不公平
 ⑥仕事量の不均一性
 ⑦相対的な給与減少
 ⑧リストラや倒産

①自分の裁量が少ない

サラリーマンは、自分で決められる(裁量)範囲が狭いことが多いです。

職位(階級)にもよりますが、基本的にはエラくならないと自分で決定権がないわけです。

一方独立している人は、「ほとんどの物事を自分で物事を決める」ことができます。
一方で、「自分で物事を決めていかなければならない」わけです。

週休7日にしてもいいですし、週休0日にしても問題ないでしょう。
(従業員は別ですが。)

一方で独立しても仕事を掴んでこなければ、子育てもできないし干からびてしまいます。

②人事による不条理

ある程度の規模の会社のだと複数の部門や支店があり、これらの変更を人事や代表の意志で余儀なくされることがあります。
ある程度の要望は聞いてくれるものの基本的には逆らうことができません。

私が体験した人事による不条理は、子供が0歳の頃でした。

私「子が保育園に入った直後で、しかも0歳です。
  どうにか、出向を後ろにしてもらえないか。」

と懇願するも、

総務部門「親の介護でもない限り、人事は断れませんよ。」

と言われたことをよく覚えています。
そんな面談のあと、自分のフロアに戻りふと壁を見ると、

「子育てに優しい職場を目指して」

という自社のチラシを見たときの釈然としない想いを覚えています。

③成果が対価に結びつきにくい

営業のような、個人主義の場合は業績を明確に分けるところもありますが、仕事上、大きな成果を上げても「部門の成果」、ひどい場合は「上司の成果」になり、一方の失敗は「本人の責任」となることがあります。

特に、働かなくてもハゲタカのように評価だけかっさらっていく人を見ると、とても悲しい気持ちになります。

④社内政治による出世競争

これも会社あるあるですが、「上司に気に入られると出世」というキーワードもよく聞きます。

ドラマの「半沢直樹」もこんな感じかもしれません。

しっかりとした人事評価制度がない場合、人事評価制度が昇格に結びつかない場合、「(仕事をしないけど)言うことを聞くかわいい部下が出世する」ような会社が未だにあります(書いててげんなりしてきた。)

こういう場合、仕事するより上司と雑談をしていた方がラクで出世もできる仕組みになる場合があり、働くモチベーションを削られます。

⑤対価が能力や成績によらない不公平

③と似ますが、ちゃんとした評価制度ができていない会社だと、「どれだけ仕事をやっても対価に結びつかない」という不幸が生じます。

仕事ができない人が3の仕事で年収400万円、仕事ができる人が10の仕事で年収400万円と考えると、「スキルの向上など別の目的がない場合は不公平感を受ける」人も少なくないと思います。

そうすると、ガンガン働くことに疑問に思い、モチベーションを削られます。

今は少ないですが、年功序列社会はまさにこういう時代だったようです。恐らく「気楽な稼業」だった頃の会社はこういうイメージなのかもしれません。

⑥仕事量の不均一性

⑤に関連して、サラリーマンには仕事のできない人には仕事をもたせません。そして、管理職の能力によるところも大きいですが、「仕事の出来る人に仕事が偏る」仕組みとなります。
これはいくつかの要因があります。仕事ができない人は、

 ・仕事をやらせても間違える
 ・いつまでも仕事が片付かない
 ・(ひどい場合は)急に休まれたり辞められたりする

このような人に、上司は仕事を任せたいか。

答えは「No!」です。

失敗しない、早い、押し付けても休まれたりしない、「仕事をこなしてくれる人」に仕事が集まることになります。

こうして、働かない人には仕事が減り、働く人にはいくらでも仕事が入ってくるようになります。

任される仕事が僅かな差なら、仕事を任されるサラリーマンのモチベーションにすらなるかもしれません。しかし、これが続くとどうなるか。

働かない人の仕事 3
普通の人 5
働く人 10

というような不均一性を生じる可能性があります。
そして、働けるサラリーマンは「不公平感」と「疲労」により病んでいくこととなるのです。

しかも、病んだときは「自己責任」となる。このような不幸が真面目なサラリーマンに降りかかります。

⑦相対的な給与の減少

これは、独立後も悩むことになるかと思いますが、日本人はここ30年くらい給与が伸びていません。

給与については様々なサイトで考察されているので割愛しますが、長期間物価上昇に対し給与が相対的に下がり、報酬面からもサラリーマンであることのメリットは大幅に減ったと言えます。

⑧リストラや倒産

最後にリストラや倒産のリスクです。

サラリーマンが安定と言ってもそれは会社があってこそです。

倒産に限れば独立でも同じリスクがありますが、リストラの対象者は「社内政治」の強さで選ばれる可能性があります。

会社に尽くし、サボって飲み会の話ばかりしている同僚の穴埋めで仕事を片付け、不条理な人事異動に耐え、低い給与を我慢し数十年働いた最後が、

「あいつより仕事をしたのに俺がリストラか」

そんなことになったあとに気づいてもすでに後の祭りなのです。

会社に漬かれば漬かるほど、その会社外での能力がない人が出来上がってしまいます。

多少良い給与を出してくれていても、このような最期を迎えたら、バッドエンドとしか思えません。

実は、「サラリーマンはリスクのある仕事」と心得よ

2で述べたとおり、サラリーマンにはいくつものデメリットがあります。

整理すると、「裁量のなさ」「実績と対価が釣り合わず、不公平」ということに集約されます。

どんなに仕事をしても、サラリーマンとして同じ会社に居る限りは、
「仕事のできる人ほど仕事が増える(仕事量の不均一性)」「上司に気に入られる人が出世(社内政治)する、といった問題はついて回ります。

そしてひどい場合は、能力なんかより気に入った人を残す「リストラ」なども想定されるかもしれません。

こんなサラリーマンが「気楽な稼業」と言えるのでしょうか。
気楽な稼業だったのは昭和の頃の話(バブル期採用くらいまで)なのかもしれません。

では、どうするか

結局のところ、3つくらいしか手段がありません。
 ①社内政治で勝ち、有利な立場になる(対価が多い・仕事が少ない)
 ②FIREムーブメントを達成し仕事をやめる
 ③(スキルを身に着け)辞めて独立する

①という生き方もありますが、自分は苦手です。
この中で選びたいのは②か③ですね。

仕事を頑張り、経営の適性があるほど③。
経営の適性が少ない人や社内政治が下手な人は②をおすすめいたします。

特に③の人は、「会社から技術をもらうために働いている」という視点でサラリーマンをしている考え方で挑むのが良いと思います。

大切なことは、
「サラリーマンは、スキルや仕事量が(会社での)対価に結びつきにくい。」

なお、①の生き方もアリです。
リストラや倒産のリスクはどうしてもありますが、丈夫な会社ならこれで大成する人もいますから。

上述、「半沢直樹」にでるいわゆる役職つきのエラい人は、実績もさることながら社内政治が上手い人であるといえます。あのような、社内政治で成功できるような方は、サラリーマンを「気楽な稼業」と思うのかもしれません。

いずれにせよ、サラリーマンの方はサラリーマンのリスクと①〜③を意識して今後のキャリアプランを考えていきましょう。

●まとめ

今日は、サラリーマンのリスクについて考えてみました。

結論は3つ
 ・サラリーマンは「気楽な稼業」ではない
 ・サラリーマンは「裁量の無さ」、「業績と対価の不釣り合い」などの点から多くのデメリットがある
 ・サラリーマンが現状を良くするには3つ、「社内で有利な立場になる」、「資産を積み上げて退職」、「独立」

最初に話した友人は、公言したとおりきっとサラリーマンに戻ることはないと思います。
自分の裁量で仕事をできる「独立」という立場を知ってしまったから。

最初に出た彼の言葉、恐らく多くの独立した人は、
「安定や金は欲しいけど、サラリーマンはもうやりたくない。」なのかもしれません。

そして、サラリーマンには大きなリスクがあります。


こんなリスクを考えている時点で、自分もやがて独立したいと本能的に思っているように思いました。

私も頑張りたいと思います。

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