かつて人気だった米国株銘柄等を追う(52週最高値を観て思う)

外国株(ベトナム株・米国株)

ようやくコロナ療養も終わりました。
待期期間を超えて家から出ることが出来ます。

コロナ感染につき、新しく役立つことがあったら記事にしようと思っていましたが、すぐ平熱に戻った後、ひたすら家に籠っていただけで完治したので特段書くことはありませんでした。最初の3~4日が大事ということが結論といえます。

残りの待機期間は家で本を本出ました。
相続税と固定資産税の業務をしてみたいと思いますね。

さて、投資記事。投資記事というよりはポエムかもしれません。
2021年5月~2022年4月の振り返りといったところ。

2022年のグロースボロ負けの事態を52年最高値を観ながら見直してみようかと思います。

結論からいうと、お仕事として投資をされていた専門家や、米国に居て株式市場をよく研究されている方ですら、勝つのが難しい相場があるということです。

夏草や・・・

2022年に入ってグロース株がボコボコになったのは誰でも知っていると思います。

途中退場した人も多く、どれくらいボコボコになったか実感に乏しい方も多いと思います。
そこで、今回は52週最高値と現在の株価で、どれくらいのダメージを負ったかを考察してみたいと思います。

逆に、これは、買われ過ぎの是正から売られすぎまで行った場合、どこかで割安のサインと捉えることが出来るかもしれません。

52週最高値との比較

52周の「最高値」と比較するので、最高値更新日以外は必ず下がります。
ただ、下がり方が過去2年とは大きく違う。
上げ一本調子とは異なり、下げ一本調子というのはあまり見ない光景。

メガテック、Twitterで人気だった銘柄、指数の順番に考えてみたいと思います。
(株価は2022年5月5日終了時のもの。)

メガテック

さて、メガテックから。
過去1年で、一部持っていた時期もありますが、基本的に下げて放出(損切り・利確)しています。

恐らく、コロナ蔓延時に何年か先までの需要を集めてしまったゆえの先行株高。
全体的に昨年の秋くらいからパッとしない内容となっています。

メガテックのみチャートを付けてみました。
画像はすべて「TradeingView」から

①グーグル(GOOG)

 3042.00 → 2334.93 ▲23.3%  

②アップル(AAPL)

 182.94 → 156.77 ▲14.4%

③メタ(FB)

 384.33 → 208.28 ▲45.9%

④アマゾン(AMZN)

 3773.08 → 2328.14 ▲38.3%

⑤マイクロソフト(MSFT)

 349.67 → 277.35 ▲20.7%

⑥テスラ(TSLA)

 1243.49 → 873.28 ▲29.8%

6銘柄の単純平均で▲28.7%です。
単純平均しても仕方ないですが、セル・イン・メイの入りまででのインパクトも中々なものです。

テスラだけはここしばらくは業績面とは別の意味での下げ(主にイーロン氏の発言やTwitter買収による株式売却など)になっていますが、それでも過熱してた頃から比較すると下げを感じますね。

Twitterで人気だった銘柄達

Twitterで人気だった銘柄の現在。

参考に、自分が買った銘柄は、

 ◎大きく利益を出した(目安 +50%超)
 ○利益を出した(目安 +0%~)
 ▲損失を出した(目安 ~▲20%)
 ×焼かれた(目安 ▲20%より下げた)
 ・買ってない

という表示をしてみました。(反省のため。)
◎になったのはユニティだけでした。

・エヌヴィディア(NVDA)

 346.47 → 188.44 ▲45.7%
半導体銘柄。GAFAM-Tの次くらいのグループで人気でした。
現在は急落。

半導体需要が大きくなりすぎて、その分評価が一時的に過大になったからといえます。
産業的にそうそう枯れることはないですが、単に高い時期に手を出した人が焼けたという展開と見ます。

○ズームビデオ(ZM)

 406.48 → 100.84 ▲75.2%
言わずと知れた、動画チャットツールの開発。
コロナ影響下で超成長。コロナ後は完全な逆風。
日本人投資家で持っている人は、もはやあまりいないかも。

当方は、利益を出したといっても上げの末期の370ドル→380ドルくらいなので薄い利益。
入るのが遅すぎたので、サッサと出ました。

個人的には、今後は厳しいと思う。
競合が多数出そう(すでにいくつかある。)いくらでも作れそうなので。

・ネットフリックス(NFLX)

 700.99 → 188.32 ▲74.2%
これも知らない人はまずいないと思います。
サブスクリプションの動画等のサービス。

個人的には、独自コンテンツを作れば独占力が上がるかもしれないけど、ちょっと他者が工夫すると競合となりそうな企業がいくらでも出てきそうなので難しいと感じてます。
「メディアコンテンツのAmazon」といえるレベルの実績が出てくればまた伸びるのかもしれない。

・ショッピファイ(SHOP)

 1762.92 → 413.09 ▲76.6%
Amazonのライバルと目された銘柄。

元々高すぎて買ってません。

この銘柄に限りませんが、グロースといっても高すぎたら無駄なリスクを背負うだけ。
Amazonも今きつい状況なので、下げが大きくなったのかもしれません。

▲アファーム(AFRM)

 176.65 → 27.02 ▲84.8% 
決済ビジネス。BNPLという言葉も聞かなくなった。
ビジネス的に再興しそうな感じがするが投資家は一旦手を引いた感じ。

個人的にはBNPLのコンセプトは好きです。
クレジットカードを作れない人が使えるサービスという意味で新たな顧客を創造したため、ブルーオーシャンのように思えました。
ただ、一方で返済が難しいからカードを作れなかった人が顧客というジレンマはある。

自分は買うタイミングはそこまで良くなかったので150ドルくらいで購入、短期下げで損切り。

○ロブロックス(RBLX)

 141.60 → 30.44 ▲78.6%
ゲーム関連。

IPO時期の話題性はかなり高かった。
初期に70ドル前半くらいで購入。短期で薄く利益を出した。

持ってれば一旦2倍になって、その後半分以下になったと考えると恐い。

◎ユニティソフトウェア(U)

 210.00 → 62.02 ▲70.5%
ゲーム開発エンジンの会社。
日本の有名ソシャゲー(FGOなどもリストにあった)もいくつかはユニティのエンジンを使っている。

個人的には結構好み。
一時期の栄華を思うとIPO割れするとは思わなかった銘柄。
この手の銘柄は高利益率のイメージだが、思ったより利益を出せていないのが気になる。

IPOで買って、最初の下げの120ドルくらいで放出、その後200ドルに行ったのもびっくりしたが、その後現在まで下げ続けまさかのIPO割れ。

・スノーフレイク(SNOW)

 405.00 → 166.18 ▲59.0%
バフェット銘柄としても有名。

テック&IPOという20年くらい前のバフェットなら手を出さないような銘柄ようにも思う。
(バフェット本人ではなくバークシャー・ハサウェイの社員が選んだのかもしれない)。

あまり事業内容は研究してないのでコメントはなし。

○ドラフトキングス(DKNG)

 64.58 → 14.44 ▲77.7%
SPACの生き残り、スポーツ賭博銘柄。
この銘柄は本当に日本人米国株投資家のファンが多かったように思います。
今はみんな売ってしまったのかな?(私は売ってしまった。)

SPACの名も聞かなくなりました。
いわゆる「箱」の時に募集した、「10ドル」を超えて生きている銘柄なんて本当に僅かなんでしょう。

ドラフトキングスはコロナ時は毎日Yahoo!Financeのトップ記事周辺でニュースになっていたように思う。一方、コロナ禍収束の頃からかピタッと名前が出てこなくなった。
当方は買い値が30ドル台と低かったので利確。

とはいえ、売り時を誤らなければ2倍になったので相場狙いとしては失敗でした。
ギャンブルを公的機関が認めてくれれば先が面白い銘柄ですが、今は逆風といえるでしょう。

・イーハン(EH)

 47.38 → 8.37 ▲83.4%
中国のドローンメーカー。

これも騰落激しい。
一時期Twitterで結構話題になった印象がある。

中国銘柄全般に言えますが、一時期持て囃されて長期保有という言葉も良く聞かれましたが、「共同富裕」という言葉が出てきたあたりから投資家に敬遠されている。

久々に観たけど、10ドルを割っているとは思わなかった。

×ナノックスイメージング(NNOX)

 34.50 → 9.15 ▲73.5%
イスラエルのX線撮影の機械開発。

個人的には、良いもの(先端技術)を安く(といっても利益は厚い)売り出すというコンセプトは好き。

最大で80ドルくらい、気づいたら10ドルを切っていた。
買ったはいいものの毎日下がったので20%くらい下がったところで売り。
かなり火傷した銘柄。

○コンテクストロジック(WISH)

 15.18 → 1.7 ▲88.9%
中国のモバイルコマース企業。

評判を聞く限り、偽物などが横行しているというイメージが強く、ちょっと厳しいかなと思っていた。

数日下げた時に買って、反騰した際に少しだけ利益を出したが、長期で怖くて持てなかった。実際に、気づいたらペニー株。

長期で持っていたら8割以上資産を失うところでした。

・レモネード(LMND)

 115.85 → 21.33 ▲80.6%
AIを使った保険業。

バフェット好きの自分としては、このような銘柄(自動車保険のルート(ROOT)なども)がとっても好きなんですが振るわず。この辺りは財務を観て再建できそうならがっつり買いたいところ。

気づくとどちらもボコボコに(ROOTは2ドル台です)。

今は相場が悪すぎですが、先行きが良くないというよりは、経営次第でうまく行く可能性もある。
先を見据えて研究価値はあるかもしれません。

○ローズタウンモータース(RIDE)

15.8 → 2.08 ▲86.9%

EV関連企業。不正疑惑後暴落しそのまま復活せず。

2020年頃に20ドルくらいで買って短期で利益を出した、大分前の話ですね。
今は見る影もなし。

指数

次に指数。

 ダウ 36952.65 → 32997.98 ▲10.8%
 S&P500 4818.62 → 4115.38 ▲14.6%
 NASDAQ 16764.86 → 12710.59 ▲24.2%
 ラッセル2000 2458.855 → 1839.2547 ▲25.2%

この辺りは、緩やかに買いが戻るかもしれませんね。
とはいえ、米国株全体が恐怖状態なので今、手を出すと大やけどしかねないように思います。

全体を観て

負け銘柄を考察

こう見てみると「人気銘柄(高PERが多い)の凋落が著しい」ように思います。
今まで将来を見据えて高値だった銘柄が見直された感じでしょうか。

GAFAMも、通常考えるとPER20倍程度でそこまで高くないのですが、全体から見ると高め水準でどんどん売られています。

仮説ですが、コロナ時のような高需要に対し、今後見込まれた成長ほど伸びないと予想され、他の銘柄と同様のPERまで見直される(そう考えるとPER25倍~30倍程度では高い)流れなのかもしれません。

また、セクター的にも「テック、半導体」から「エネルギー・金融」に流れが変わったように思います。

2020年頃、私が持っていたアンセム(ANTM)、アルトリア(MO)、エクソンモービル(XOM)などは、Twitter上でも不人気のオールドエコノミーと馬鹿にされていました。

一方で、2022年にこれらの銘柄はほぼ被弾せず堂々とした上昇を迎えているのだからわからないものです。特に2020年8月31日にダウ平均の銘柄から外されたエクソンモービルがここまで躍進するのは皮肉なものです。

専門家も水晶玉は持ってない

つまるところ、完全な人間などいないということです。
利上げはある程度予想されていたとはいえ、ここまでの2022年の株安を予想できた人は概ねいません。

元金融マンや投資家歴20年といった人が様々な予想をするのですが、2022年に完全な正解を出せた人は居ません。(この人に聞けば概ね正解だった、という人は居ましたが。)

当人らも、2021年12月31日には良いと感じていた銘柄ですし、投資家もそう思っていたでしょう。一方で、たった1年で推奨した銘柄がここまで下がるとも思えなかった。

2020年頃に一世を風靡し、資産を数倍にし、SNS上で発言力を持ったトレーダーが淘汰されつつあります。

結局、水晶玉のようなものはないということです。
良い銘柄を見つけ、中長期で生き残ることが出来る人こそ真の投資家なのかもしれません。

まとめ

言わずもがなな内容ではありますが、

 ・2022年、米国株の多くが、業績に反し最安値を更新し続けている
 ・2020年頃に持て囃されたトレーダーの見立てに誤りが多数出ている
 ・株式市場に完全な予想は困難

そう考えると、しっかりとした業績(個人的には利益を出す)で長期生き残る銘柄が大切に思えました。

コメント

  1. […] 「かつて人気だった米国株銘柄等を追う(52週最高値を観て思う)」でも書いたとおり、7割以上株価を下させた銘柄が幾多も生じました。 […]

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