3月から5月の米国株の相場の傾向

外国株(ベトナム株・米国株)

明日からいよいよ3月。
段々と暖かい日が増えてきました。

相場もこのような温度感で少しずつ上がっていくと嬉しいのですが、実際に統計的にはどうなっているでしょうか。久々に「Stock Traders Almanac 2021」を観ながら検討したいと思います。

2月の相場の冷え込み

11~1月の好調に対し、2月の相場の冷え込みに苦戦した方も多いと思います。
2月中盤までは明るかったグロース株も、長期金利の急上昇でテック株を中心にダメージを受けています。

一方、統計を追ってみると3月以降の相場は温かいものになることが多いです。
当然、2020年3月の暴落は記憶に新しいですので油断できない時期は続きますが、米国政府の200兆円規模の緩和政策に市場が反応する可能性もあり、上昇への期待もされる状況です。
(一方で、行き過ぎた緩和でバブルが酷くなる懸念もされています。)

次に3月~5月の相場を「Stock Traders Almanac 2021」にある月次パフォーマンスを観ながら「春の投資」を検討しましょう。

月次パフォーマンスを比較

S&P500

まずは、1950~2020年のS&P500の月次のパフォーマンス(Stock Traders Almanac 2021 P147)の平均から。

 1月 1.1%
 2月 -0.03%
 3月 1.0%
 4月 1.6%
 5月 0.2%
 6月 0.1%
 7月 1.1%
 8月 -0.1%
 9月 -0.4%
 10月 0.8%
 11月 1.6%
 12月 1.5%

グラフにすると以下の通りです。

観てもらうとわかる通り、11~1月(10月も悪くはない)に有利なトレンドを形成し、3,4月も平均1%以上を続けている月になり安定しています。

あとは7月、ただ7月はその月のみのため簡単ではないように思います。

NASDAQの月次パフォーマンス

次にナスダックです。
1971~2020年の月次のパフォーマンス(Stock Traders Almanac 2021 P148)

 1月 2.8%
 2月 0.6%
 3月 0.6%
 4月 1.7%
 5月 1.0%
 6月 0.8%
 7月 0.5%
 8月 0.2%
 9月 -0.5%
 10月 0.7%
 11月 1.7%
 12月 1.6%

ナスダックは少し遅れて4~5月が好調。
3月は並ですが、4~5月に伸び段々と勢いが弱まってきます。
なお、11月~1月はS&P500と同様に好調です。

若干のずれはありますが、4月が良いのは共通のようです。

春の投資は有効か

グラフの通り、「春も比較的投資家に有利な時期」です。
共通して11~1月が良いのは言わずもがな、4月前後も安定しているように思われます。

S&P500は3月~4月、NASDAQは4月~5月に好調となり、若干の時期をスライドしている傾向にあります。そこで、3月からある程度ポジションを持つ価値はあるといえるでしょう。

今年の個別要因として、

・長期金利の急上昇からPER高めの銘柄は逆風(マイナス要因)
・2兆ドルの緩和措置が下院で決定(プラス要因)

PER低めの銘柄、いわゆるバリュー株などは統計に沿った流れになるかもしれません。

とはいえ、当面は不安定な時期が続くと思われるので、個別銘柄を持つのが不安な場合はインデックスやETFなどを利用した投資法もありかと思われます。

2020年10月もそうでしたが、3,4月は大きな冬の後に春が来る季節。
慎重に、かつ大胆に攻めることで勝てれば幸いです。

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