子どもの頃のお金の価値と運用

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子どもの頃、1,000円というのは、とても価値のあるものでした。
当然、今でも1,000円を大事にしていますが、稼ぐ力が少なかったころの1,000円の価値はとても高いものです。

10歳の時の1,000円が20歳の時にいくらになるか。
一方、20歳の時にもらう1,000円は10歳の時はいくらくらいのお金と思っているか。

これにアプローチする方法の1つとして「割引現在価値」があります。

今日は「金利」と「割引計算価値」の話。

子どもの頃こそビジネスを始めるのに最適の時期!

「割引現在価値」の話

割引現在価値とは、「将来もらえるお金を現在もらったときの価値」のことです。

例えば、年7%の金利として、

100万円を1年後にもらうとしたら107万円になります。
(複雑になるので税金は無視します)

これを逆に捉えると、

1年後に107万円を貰えるとして、現在貰うとしたら100万円。

と考えればよいです。

ここに出る「金利」は「運用利回り」を指します。
「銀行に預けた時利息」に限らず「配当金」や「債券」、「事業による利益」などを含まれます。

金利がある以上、同じ1,000円でも

 ①「後にもらうほど損(時間)」で
 ②「金利が高いほど損(利回り)」となります。

そこで、子どもに上げるお小遣いが将来の価値でどれくらいになるか。
一方で、現在貰うとしたらどれくらいの価値かを検証してみましょう。

20歳のお金を10歳の価値に換算したケース

上で述べたとおり、同じ1,000円でも10歳で貰うか、20歳で貰うかで価値が違います。
10歳のお金を20歳の価値に換算した割引現在価値を求めてみましょう。

●モデルケース

 ・10年前の1月1日に全額積み立てているものとする
  (利回りの全額を享受)

①金利1.5%の場合(米国債並)

 1 ÷ (1.015^10)=0.8616…

 ≒86.2%

したがって、20歳の1,000円の価値は862円になります。
862円を貰って年1.5%で運用していけば、10年後に1,000円手に入れることが可能です。

②金利4%の場合(配当金並)

 1 ÷ (1.04^10)=0.6755…

 ≒67.6%

1,000円の価値は676円になります。

③金利7%の場合(S&P500の10年利回りの半分程度)

 1 ÷ (1.015^10)=0.5083…

 ≒50.8%

年7%くらいまで行くと10年でお金の価値は半減してしまいます。

お小遣いを運用するとどうなる?

逆に10歳の1,000円の価値は、20歳の時にどうなるかを検証してみましょう。
上で計算した逆数なのでそこまで難しい話ではありません。

①1,000円が20歳になると・・・

上述の通り、先ほどの逆数になります。
「-1」は元本を差し引くためのものです。

 1.5% 1.015^10 – 1 = 0.1605・・・ → +16.1%
 4%  1.04^10 - 1 = 0.4802・・・ → +48.0%
 7%  1.07^10 - 1 = 0.9671・・・ → +96.7%

S&P500に1000円分を預けて放置すると。10年で約2倍の資産を得ることができます。

②1,000円ずつ積み立てると(元本120,000円)

次にお小遣いを1,000円ずつ積み立てた場合。

 1.5% 約12.94万円(利回り9,400円)
 4% 約14.72万円(利回り27,200円)
 7% 約17.31万円(利回り53,100円)

確かに、利回りだけで数万円のお金が入ってくることは大きいのですが、
個人的には「10年かけた割に目覚ましいほどの金額は得られていない」ように思えました。
(10代前半までは稼ぐ手段が限られますが、アルバイトOKの学校なら1カ月がんばれば十分得られるお金になるからかもしれません)

子どもの頃は資産運用より種銭を稼ぐ手段の確保が大事のようです。

小さい頃は種銭を稼ぐ手段を提供する

今までに書いた通り、どうしても少ない資産を上手く運用しても、期待した成果を得ることは難しいです。
そこで若い頃こそ種銭を作ることが大切。

投資の神様ことバフェット氏は6歳の頃から祖父のお店の6本入りコカコーラを25セントで仕入れ、ばら売りで1本5セント×6本で30セント(利益は5セント)を手に入れるビジネスを行っていました。

また、バフェット氏は他にも、ピンボール台を理髪店に置いたり、ロストボールをかき集めて売ったり、新聞配達などで種銭を集め、それを運用することで資産を築きました。

昔と違い、(親の承認こそ必要ですが)未成年の子どもがお金を手に入れる手段が増えたと思います。
親の家業の手伝いや、ネットでの売買を行うことで種銭を入手することが可能になりました。

ネット関係はNOTEとAmazonくらいでした。

 ×Googleアドセンス 18歳以上
 〇Amazonアソシエイト 年齢制限なし
 〇NOTE 18歳未満は親の承諾が必要
 ×Youtube 18歳以上

調べてみると18歳以上が多いです。

とはいえ、子どものYoutuberがいるように、親のアカウントで親の管理で出演すること等は可能と思われます。
親の収入として管理、受け取ったうえで子の活躍に応じた小遣いを与えることはできるでしょう。

小学生のお小遣いがせいぜい数千円(私は月1,000円でした)。
お小遣いは無くてもビジネスで稼ぐ子供がいてもいいかもしれません。

これらのビジネスを小さい頃から始められれば、ビジネスセンスも身につき、運用をそれだけ早く始めることができ一挙両得といえます。

まとめ

今日は、子どもの資産投資と種銭の価値について割引現在価値を利用し検証しました。

実を言うと、「子どもころから運用をさせたほうが良い」という結論になるかと思って調査しました。

ところが、結論は逆。
実際には種銭の少なさから運用などする必要は無く、そのお金を事業(?)に回した方が良い成果が出る可能性が高いように思えました。バフェット氏のピンボール台ビジネスなどがまさにこれを体現しています。
「子どもの頃こそ何らかで労働収入や事業収入を得るようにしたほうが良い」ようです。子が(自分のお金で)ビジネスをしたいというときに、そのチャンスを提供できる環境を親として整えたいと思いました。

重要なことは5点
 ・20歳の時のお金は、年利7%なら10歳の価値にすると半分程度
 ・転じて10歳の1000円は、年利7%で20歳に2,000円近くなる
 ・とはいえ、子どもの頃は種銭が少ないため資産はそれほど増えない
 ・若い頃こそ種銭を稼がせることが重要
 ・親の理解は前提となるが、子どもにビジネスをチャレンジさせる価値はある

子どもの小さい頃からビジネスに触れさせてあげられたらと思います。

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