今日は、娘を連れ、実家に行ってきます。
新型コロナも落ち着いてきたので、遠近問わず、頻繁に出かけて行ければと思っています。
今日は、久々に税の話を。
先日、「国外財産調書の提出義務の確認書類」が届きました。
「国外財産調書」の制度を知っていたため、「このような調査が来る可能性があること」も、「国外財産調書の提出義務が無い対象者である」と回答できることも把握していたのですが、ふと「法令を知らなかった人に届いたら、本人はどう感じるのか」と思いました。
端緒として、「専門家の在り方」を考えるきっかけになったので記事にしてみました。
具体的な書き方は、今日実際に書いてみて、次回(明日)掲載。
「国外財産調書の提出義務の確認書類」が届いた
先日、国税局(東京国税局業務センター千葉西分室)から、「国外財産調書の提出義務の確認」という照会文書が届きました。
対象者の抽出基準は不明ですが、ここ数年、利益が出た年は外国税額控除を申告していたのもあり、一度照会して状況を聞いてみようと税務署サイドで考え、送付したのかもしれません。
税務署で働いたことは無いので基準は不明ですが、ある程度当たりを付けたうえで送付するのだと思います。
自分は、2020年12月31日時点で、提出義務の金額にまだまだ届かないという状況だと把握していたため、
「何となく気になったから、送っているのかもなぁ」
くらいに思っていました。
あとは、知らない税務文書だったので「折角なので、ブログネタにしよう」と思ったくらい。
わからないという不安を避けたい想い
「確認」書類を受けた人達の「気持ち」を考えてみることにしました。
調査文書をよく観てみると、
「過少申告加算税」とか、
「1年以下の懲役」とか、
「50万円以下の罰金」とか、
ちょっと用語だけだと「物騒な言葉」が使われています。
結論からいうと、「国外資産が5,000万円以下なら、何もせずとも義務を果たしている」のですが、文書の構成が「そういう法令を知らない人に配慮していない」ように思いました。
ただでさえ「税務署から確定申告の案内以外の書類」が届いた時点で(内容によっては税理士さんですら)不安になるのに、物騒な言葉を使われると、
「わたし、もしかして(意識せず)脱税してたのかも!?」
と驚いてしまうのではないでしょうか。
(自分も、分厚い封筒を手にした瞬間は、「もしや、人生初の税務調査なのか、不安だなぁ。」と思ったくらい。)
このように、「わからない」ことへの恐怖というものは常に私たちの周りにあります。
専門家の仕事の一つの在り方
専門家というのはこういう時に必要な人たちです。
「租税の専門家」
「裁判・法律の専門家」
「株式投資の専門家」
「色々な病の治療の専門家」
・・・等々。
専門家というのは、「技術・芸術・その他特定の職域で精通し、専門的な知識と能力のある人のこと」です。(Wikipedia)
わからない「不安」に正当な対価を払って、困ったときに相談し、対応してくれる人。
と捉えても良いかもしれません。
そして、専門家としての力量を持つことを測る上で、試験を通じて「資格」という形で専門性を担保しています。
一定の専門性を磨き、困ったときに責任を持って対応してくれる。
そんな専門家の方々に我々はお金を支払うのだと思っています。
「不安」を持つ人によりそえる人
知識に対しての「わからない」は、情報化社会である程度解決していると思います。
Googleで「国外財産調書の提出義務」と検索すれば、数秒~数分でヒントや答えが出てくる時代です。
(私の記事は30位までに出ませんでした、残念。)
・リアルタイムではSNS
・体系化された記事ではブログ
を読めば、ある程度「何をすればよいか」というヒントを得ることは可能になりました。
そのため「わからない」の較差は大分解消されたのですが、
「本当にそのブログの情報は正しいのか?」
「その対応で正しいのか?」
というのは、実体験した人でないとわからないものです。
したがって、専門家は常にその分野の知識を磨き、「安心」を与えられる仕事をすべきなのかもしれません。
未知の体験への「不安」に対し、「正確な情報」と「適正な対応」を提供するのが専門家の責務と言えるのかもしれません。
やがてはこのような「専門家」を目指したい。
税理士さんとして前線で活躍されている方にあこがれを持ちつつ今日の記事とします。
まとめ
結論はシンプルに。
・人々の「不安」解消が専門家の仕事
・「わからない」の較差は減りつつあるが、「不安」な人が専門家を頼る
・「不安を感じた人」に寄り添える専門家でありたい。
ひとつの書類で色々と考えさせられました。
今後、税理士を目指すうえでの軸にしていきたいと思います。
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