麗しのバフェット銘柄 14

おはようございます。
リュウです。

今日は第13章の続きからです。

昨日、株式投資に関して、バフェット氏が購入する企業の条件、
5つのチェック項目について書いてきました。

以下の項目です。

1 ROE(株主資本利益率)は高く安定しているか

2 ROTC(総資本利益率)もたかく安定しているか

3 利益のトレンドは上向きか

4 多くの長期債務を抱えていないか

5 持続的な競争力を持つ製品やサービスを持っているか

利益率が高いことや、
消費者独占型企業の大切さがわかります。

今日は残りの5項目について書きたいと思います。


6 労働組合はないか

7 インフレの影響を製品やサービスの価格に転嫁できるか

8 内部留保益を蓄積しているか

9 自社株買いを実施しているか

10 内部留保益が企業価値を上昇させているか

についてです。

6 労働組合はないか

労働組合の有無について、バフェット氏はこだわります。

利益をいくら出しても、
労働者がその分け前を大方持って行くというような環境を、
氏は望ましくないとしています。

ただし、バフェットの理論において労使関係はどうでもいい、
という考え方ではなかったかと思います。

労働組合が強すぎて利益を吸い取ってしまう企業として、
「航空産業」があります。

パイロットは強力な労働組合を持ち、
高額の賃金や年金を支払っています。

たとえデフレやその影響による景気の悪化後も同様です。

日本でも、JALがリストラ策を決行しても、
労働組合やOBたちが幅を利かせる所為で、改革を断行しにくい環境があるため、
投資先としては望ましくない状況となっています。

7 インフレの影響を製品やサービスの価格に転嫁できるか

物価の上昇や、人件費の上昇が行われても、
物の価格を据え置いた場合、企業の利益率が下がります。

価格競争型の企業では、これらの状況に際して、
値上げをすることができません。

しかし、消費者独占型企業は、
物価に沿って価格を上げたとしても、消費者が購入し続けるため、
高い利益率を上げ続けることができます。

また、インフレが長期にわたり続いてきたため書かれていない要件ですが、

「デフレのときにサービスの価格を下げなくてすむ企業」
も、

同条件に含まれるのかもしれません。

具体的には、
こんな不況下で、オリエンタルランド(4662)は、
ディズニーランドの入場料を400円あげました。

それだけ強い企業であるといえます。



8 内部留保益を蓄積しているか

持続的な競争力を持つ企業は、
「(事業を)維持するために」多くの内部留保を使う必要はない。
ようです。

このネタを振るときに、
バフェット氏が購入した企業でいい例が、
シーズキャンディを出します。

2,30年で、数千万ドルの費用が事業の維持に必要だったのですが、
それに対する利益は数億ドルになります。

わずかなコストで現状を維持し、
利益を上げてくれる企業は、
規模の大きさに関係なく優良な企業といえます。
(バフェット氏はその大きな資産を動かすために企業規模も見ますが・・・。)

さて、内部留保益の比較の仕方について、

「1株あたりの収益EPSから1株配当を引いた額」を参考にします。

持続的な競争力を持つ企業は、
これらの内部留保益を再投資して、企業を大きくしていきます。

9 自社株買いを実施しているか

自社株買いは、
株主利益の面で理にかなっている行為でしょう。

発行株式数が1万株で、
100万円の年間利益を出している会社があります。

この場合の1株あたりの利益(EPS)は100円(100万円/1万円)です。

これが、企業が2000株を自社株買いし、
市場の株式数が8000株になるとEPSは、

100万/8000=125

と25%上昇します。

つまり、1株あたりの企業価値が25%上がるわけです。

今後の配当も大きくなる可能性もありますし、
株式数が20%減ることで、株価も上昇(理論上は25%)します。

配当以上に自社株買いの価値は大きく、
また、株式分割で1株価値を薄くすることが、
(状況によるのですが)おおよそ理にかなわない行為であることがわかるかと思います。




10 内部留保益が企業価値を上昇させているか

内部留保益が、企業の純資産をぞうかさせているか。
ここにもバフェット氏は注目しています。

1株あたりの純資産(BPS)を5~10年間見ることで、
どの程度純資産が増加しているかわかるかと思います。

競争力のある企業は、この純資産の値が継続的に伸びていくのです。

以上の10点に注目し、
バフェット氏は投資を行っています。

一部は感覚的(持続的な競争力を持つサービスか否かなど)ものもあるので、
なかなか判別が難しいですが、

自分が所有している企業が、
これらの条件を満たしているかどうかを調べてみることで、
長期的に保有する価値のある起業かどうかがわかる良いきっかけになると思います。
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