スノー・ボール 第4章

リュウです。

今日は第4章。

今回の舞台は1999年頃、
ハイテクブームに乗らなかったバフェットと、彼の信念についてです。

バリュー投資家ですら、インターネット株に目を光らせるようになったころ、
バフェットはじっと動きませんでした。

玩具販売メーカーのeコマースとそれまでの手法の企業の比較、
eトイズとトイザラスを例に挙げてみる。

 eトイズ   年間売上  1億ドル 損失 1億2300万ドル

 トイザラス 年間売上110億ドル 利益 4億ドル

さて、1999年当時、どちらの企業が高く評価されていたか。

eトイズは49億ドルの価値があり、
トイザラスはそれより10億ドル低い評価(つまり39億ドルだろう)をされていた。

バフェットは、このような財務諸表を見て、
ハイテク企業投資が利益を生み出してくれるとはどうしても思えなかったに違いない。

しかし、世論はハイテクブーム、
バフェットは「過去の人」として、投資関連雑誌などに描かれるようになる。

彼はこのことについて述べている。


 人がどう振舞うかを大きく左右するのは、内なるスコアカードがあるか、

 それとも外のスコアカードがあるかということなんだ。

 内なるスコアカードで納得がいけば、それが拠りどころになる。



 いつもこんな風に説明する。



 「世界一すばらしい恋人なのに、みんなには世界一ひどい恋人だと思われる」ほうがいいか?


それとも、


 「世界一ひどい恋人なのに、みんなには世界一すばらしい恋人だと思われる」ほうがいいか?

 

 なかなか面白い問題だろう。

彼は、バークシャーの評価が下がっていても、
彼自身が最高だと思っている投資方法を続けました。

内なるスコアカードで、どちらが良い会社かを判断し行動したわけです。

それから12年が経ち、
どちらが正しい判断だったかは想像にお任せいたします。

なお、余談だが、
eトイズは2001年3月7日に破綻している。

次回は、いよいよ本編です。
第5章は、「バフェット家の人々について」です。
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