バフェットの教訓 71~75

リュウです。
今日は第71回です。
「他人が愚考をするときほど、慎重に行動すべき。」です。

No.71

 ほかの人々が思慮に欠ける行動をとればとるほど、

 われわれ自身は、より思慮の深い行動をとらなければならない。

バフェットはたびたび、株式を購入する際、

「他の人々が積極的になっているときは慎重に、

 他の人々が慎重になっているときは積極的に。」

という株式の購入の仕方を提示します。

他の人々と言うのは、
「短期的行動を好む投資家」です。

彼らは、短期の業績や、ニュースを元に、
株式を売ったり買ったり頻繁に行います。

彼らが積極的になるのは上昇相場、
特にバブル期などに株式の購入を行います。

しかし、バフェットはこれを良しとしません。

先のバブル期(ITバブル)には、
PERが100倍を超える企業も存在しました。

冷静に考えれば、その企業が株価に対しての収益をほとんど上げていないのは明確です。

しかし、当時の投資家(投機家)たちは、
これらの企業が今後も上昇するだろうと判断し、
積極的に買いを進めていき、数年後にどのようになったかは歴史が語るとおりです。

このように、PER100倍の企業に手を出してしまう時期、
すなわち、「他の人々の思慮が足りなくなっている時期」ほど、
思慮深く、慎重に企業を選ぶ必要があります。

なお、バフェットが好む手法としては、

バブル期に株式を手放すことで大きな利益を出し、
その後下がった(正当な評価になった)ところで、
企業をまた購入します。

彼は、幾多のバブル期と不況を繰り返す環境にあることで、
これだけの資産を築くことができたのだと思います。

 

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リュウです。
今日は第72回。

今回のテーマは「いい球を待つ」です。

No.72
ピッチャーがまだ投げていない球をうとうとしたことは一度もない

バフェットは野球が好きで、
時々、たとえ話でも野球選手が例に出されることがあります。

大リーグで伝説のバッターの一人、
テッド・ウィリアムズ選手が書いた「バッティングの科学」という本があります。

テッドによると、偉大な打者の条件は悪球を見逃せることだそうです。

これを、バフェットの投資的に解釈すると、
「いい投資案件がくるまでじっくりと待つこと」

ただし、野球と違うことは、
「何球でも見逃してよい」ということです。

近年の自分の投資だと、
日本株で、ドクターシーラボ(4924)という企業があります。

とてもバフェット流的に適合する良い企業でしたが、
長期保有を使用か考えているうちに価格が上昇してしまいました。

上昇後の価格だと、とても割安とはいえないもので、
手を出すか、より迷う結果となりました。

こういった案件でも、
あなたが、「確実に勝てる」と思わなければ、
別に手を出さなくてもいいのです。

この教訓では、
「(必要ない)株式を買わないこと」の大切さを述べています。

教訓の1回目でも書いているように、
バフェット流投資法の最重要なことは、「損をしないこと」です。

確実に勝てる球(良い企業で、適正な価格)を待ち、
フルスイングを場外に叩き込むつもりで、じっくりと待つのです。

以下余談:
「バッティングの科学」は、現在取り扱いがなく、
中古価格も7000円位する本なので、現時点でわざわざ買うような本ではありません。

バフェットがこの状況を見たら、
「買い」とはとてもいえない状況だ、と言うと思います。

 

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リュウです。
今日は第73回。

ある種バフェットの人生教訓のような回です。

No.73
あなたが車を1台持っていて、
一生その車にしか乗れないと仮定しよう。

当然あなたは大切に取り扱おうとするだろう。
必要以上にオイル交換をしたり、慎重な運転を心がけたり。
 
ここで考えて欲しいのは、
あなたが一生に一つの心と、ひとつの体しかもてないということだ。

常に心身を鍛錬すべし。決して心身の手入れを怠ることなかれ。

じっくり時間をかければ、あなたはみずからの心を強化することができる。
人間の主要資産が自分自身だとすれば、
必須なのは心身の維持と強化である。

投資に関しても、自分の体に対しても、
良い物を選び、大切に、長期間持ち続けることが必要です。

ましてや、人間の体は株式と異なり、
売って買いなおしたり、買い増したりできるものではありません。

普段のメンテナンス、向上する心が、
わたしたち自身の成長と長期の成功をもたらします。

バフェットは、いくつかの本で
死に対して恐怖感を抱いていることを述べています。

そのため、自分の体をとても大事にしています。

心身共に充実しているからこそ、
(投資)事業の成功を得ることができるのではないかと思います。

余談として、

バフェットは、カロリーや脂質が多い、
「チェリーコーク」や「ファストフード」を好みます。

これは、今回の教訓にやや矛盾するように思う部分です。
しかし、彼はこれらの飲食を続けています。

彼によると、
「チェリーコークを飲める幸福感が、飲んで寿命を縮めるより大きいため飲む。」
とのこと。

 

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リュウです。
今日は第74回目です。

No.74
わたしのスーツは高級品だ。
わたしが着ているからしみったれて見えるだけで

バフェットはしみったれている。
1ドルをケチって投資に回すような人物である。

しかし、彼の場合、それを50年間運用することによって、
1ドルを1000ドルにしてしまうのです。

そのため、彼は目の前の1ドルの損失ではなく、
50年後の1000ドルの損失について問題視するようです。

彼は、大金持ちになっても、
長い間フォルクスワーゲン・ビートルを乗り続けたことは有名であり、
安っぽいスーツを着ていたそうだ。

今は80歳を越えたので、残りの人生と比較して、
複利で稼げるのもわずかと判断したためか、
高級なスーツを買うようになったようです。

No.69でも書いたとおり、
小事にも規律正しく動くことができない限り、
大事にも規律正しく挑むことができません。

バフェットは1ドルを大切にして、
それを育て続けたからこそ、世界で有数の大富豪になることができたのです。

 

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リュウです。
今日は第75回。「忍耐強さ」についてです。

この章をしめくくる上で、
とても大切なことが書かれています。

No.75
買収する会社を探す時のわれわれの姿勢は、
配偶者を探す時の姿勢としても的を射ている。

積極性と、相手への興味と、先入観の払拭は、
良い結果に結びつくが、急いては事をし損じるのである。

バフェットのすごいところの一つとして、
「忍耐強さ」というものがあります。

彼は、コカ・コーラ社の良さを子どもの頃から知っていましたが、
実際に企業の株式を買ったのは60歳ごろでした。

良い企業が安売りされることはあるだろうか。

必ずあります。

特定の環境で必ず、
良い企業がバーゲンセールのように売り出されるようになります。

この本では、特定の環境として、

・弱気相場
・業界不況
・事業の根幹には影響しない一過性のトラブル
・投資家たちのパニック売り

を挙げています。

良い企業をあらかじめ見つけておき、
上記のような状態になるのじっくりと待つことです。

そして大きく仕込むことで、
バフェットは世界第2位の大富豪となることができました。

待つのは大変忍耐力の要ることですが、
チャンスがそこまで少ないかというと、
バフェットを世界第2位の大富豪に押し上げるだけの回数は発生するようです。

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