二十代から敢えて窓際を目指した友の話

起業・独立・マインド

今週は土曜日が妻、日曜日が私が娘と遊ぶ予定です。
最近苛烈な部署に配置されたようで、概ね土日の片方を仕事に使う妻をみてて大変そうに思います。

そこで、

「水曜日は自分が夕食をつくるから早く帰ってくるようにしない?」

というルールを作った。強制ではないですが。
元々一人暮らしの時に食事は作っていたので時間と食材を確保できれば色々チャレンジできます。

今週はゴーヤーチャンプルーにしました。

さて、本題。
最近、米国株投資をしていて知り合いになった同業の友達がいます。

彼も私もホワイトカラーに属するのですが、そんな彼が「働くことをやめた」と言っていました。
ニートになるわけではなく、「会社のお荷物として生きる」ことにしたようです。

彼がどんな想いを持っているか、そして自分のと対比や今後の見通しについて考えてみることにしました。

友人は語る

投資で知り合った、同業の友人Fさんがいます。
Fさんは、同業の別の友人の後輩で、米国株投資をしていて気が合いLINEで稀に連絡を取るようになりました。

私や彼の業界は、比較的「終身雇用」で定年退職される方が多く、相当のことが無ければ解雇されることもありません。それゆえか、相応の能力や職務態度の人材も辞めさせられず(辞められず)に残り、職場の向上心を下げているように思います。

私が知り合う前は、もしかしたら真面目だったかもしれませんが、
Fさんは現在、「能力はあっても、働かない人」のようです。

そんな彼が今年、窓際職に異動しました。
本人が言うには「ようやくこの地位に就けた」とのこと。

これだけを利くと怠惰な感じもしますが、事情は色々あるようです。

ラクをする生き方

Fさんとは、投資の話の傍ら、仕事の話を聞くことがあります。

そんな彼が窓際を望んだ経緯を聞くことができました。

彼にして曰く、

「真面目に生きるのは損なんです。

 俺より働かない人が多いし、そんなあいつらがクビにならないんだから、
 俺がクビになることはないんですよ。」

また、出世については

「出世もどうでもいいんです。責任の割に大して待遇に差がつかないし。

 異動前の部門ではパワハラもあった。
 全力で仕事をしても、手柄は上司に取られるし、
(多数挑戦して)増えた失敗だけ俺のせいになる。」

「そこで、働かない人たち同様、いい加減にやることにしたんです。

 リュウさんもやったらどうです?」

というようなお話。

賛同こそしませんでしたが、同業として彼の気持ちがわからなくもない。否定する気までは起きませんでした。

がんばらない選択をしやすい国、日本

日本では減ったとはいえ終身雇用の対象者はいます。
大した業績も出さず、30年以上働いて退職金を2000万くらい受け取り、のんびりとした老後を過ごせる会社は少ないながら存在します。

終身雇用は能力や成果によらず適用され、ある程度の給与まで(役職まで)は、年功序列の仕組みもある程度残っているように思います。

その一方で離職者には冷たく、上述の待遇を失い、雇用の流動性が低さから再就職が不利な傾向にあります。

つまるところ、働いても働かなくても、成果を出しても出さなくても、会社に残り続けることで、入った時期や年数でほぼ同じ給与が出て、生活に困らない環境があるわけです。

言ってみれば「ぬるま湯」のような社会です。

居心地が最高ではない(適温ではない)が、出れば寒くて風邪をひく可能性が高い。
だから出ない。

Fさんの興味深いのは、「仕事が出来るポテンシャルがあるけど働かなくなった人」ということ。
こういう人が徐々に周囲に増えてきているように思います。

わたしは性格上、「生きている限り全力」でありたいと思うのですが、現在のFさんにはその要素はありません(昔はあったかもしれませんが。)。
むしろ、「職場は給与をくれる場所」と割り切り、できる限り省エネをして日々を過ごすことを目指しています。

これも生き方の一つかもしれません。
また、どちらが正しいというわけではありません。

一つだけ、私もFさんも共通して言えることは、「全力で生きることにコスパの悪さや、不遇な目に遭わされるようなケースでは、真面目に働くのをアホくさい」と思うのでしょう。

では、どうするか。

とはいえ、このような「ぬるま湯国家」が永久に続くのでしょうか。
また、そんな職場に不運に入ってしまったらどうすればよいでしょうか。

働かない人(かつ成果を出さない人)がはびこる会社に所属した人の対処法。

ここで出てくる選択肢は2つ。

①働いた分の実入りのある会社に変える又は独立起業する

②リターンに見合うまでリスクを下げる
(働かない、偉くならない、辞めさせられない)

Fさんは②を選び、私は①を選ぼうとしています。
なお、③として「会社組織を変える」という道もあるかもしれませんが、ベンチャーなどを除き(ベンチャーに「ぬるま湯」はないでしょうし。)、そこまでできるパワーがあるなら独立起業をした方がリターンが大きいかもしれないので今回は割愛します。

現在の日本は、世界の最先端から遅れだし給与もあがらず生産性も減る一方で、能力に見合わない人にも公平に分配しているため、国全体が貧しくなりつつありますが、それでも働かない人が有利なぬるま湯が維持されているように思います。

ただ、いつまでこの環境が維持されるでしょうか。

昨年、サントリーの新浪社長から、45歳定年の話が出ました。
(「45歳定年制」をサントリー新浪社長が提言、どうなる日本の雇用問題 Manegy)

個人的には、日本の行き詰まった生産性を上げる一つの手段だと思います。
我が国が目を覚ませれば、45歳定年制は十分に想定されると思います。

万一(日本は変えようとしないので、敢えて万一とします。)45歳定年制が実現し、コストパフォーマンスを出せない45歳到達者がクビになる社会が来たとき、言わずもがな②の選択者は会社を去ることになるでしょう。

自分の力を磨き、生き残っていかないと行けないサバイバルな世界が来るときのために力強い知識や技術を身につける必要があります。

今を生きるからこそ全力で生き、世に何かを残したい。
というのは古い考え方なのかもしれませんが、強くありたいものです。

まとめ

今回は同業他社のひとでしたが、我が職場にも少なからず「敢えて成果を出さず、会社でラクする頭のイイ人」というのは複数人存在します。

彼らが最初から自分のラクを求めたのか、不遇に耐えられずラクする選択肢に行き着いたかはわかりません。一方で、成果を出さない人の対価を、成果を出す人に分配するようにしないと、成果を出すために働くモチベーションは下がるのかもしれません。

そして、そんな人事制度になってしまった「ぬるま湯」の日本は世界から遅れてきています。

まとめとして3点

・終身雇用制度はラクして働かない人を生まれさせる
・彼らを生み出した原因は、損得勘定(リスクとリターン)によるものもある
・今は良いが、45歳定年のような制度が採用されると潰しが効かなくなりうる

わたしはサバイバルな社会で生きられるよう、全力を尽くしていきたいと思います。
どちらがより良い選択肢だったかどうかは10年~20年位先の未来にわかるような気がします。

自虐的ですが、わが国日本では、制度を変えるより現状維持で美味しい立場を目指す方が多いので、ぬるま湯型が勝利するような気もするような気もします。

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